“1日2食”で必要な栄養素をとるのは困難? バランスの良い食生活を送るための「朝食の重要性」を専門家が解説!

杉浦太陽と村上佳菜子がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「杉浦太陽・村上佳菜子 日曜まなびより」(毎週日曜 7:30~7:55)。「学びと成長」をコンセプトに、毎回さまざまなゲスト講師をお招きして、明日の暮らしがもっと豊かになる情報や気になるトピックをひも解いて、今よりもちょっと成長することを目指す番組です。

4月13日(日)の放送テーマは、「考えよう! ちょうどよいバランスの食生活」。農林水産省 消費者行政・食育課の堂脇義音(どうわき・あきと)さんから、食育の重要性の話やバランスの良い食生活について伺いました。


(左から)杉浦太陽、堂脇義音さん、村上佳菜子



◆“栄養バランスの良い食事”を続けるには?

食育とは、「いろんな経験を通じて“食”に関する知識と“食”を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することができる人間を育てるもの」とされており、2005年に食育基本法が施行されたことで、食育という言葉が定着するようになりました。一方、20~30代の人は、栄養バランスに配慮した食生活を送っている人の割合が低い傾向にあります。

栄養バランスに配慮した食生活を送るためには、主食・主菜・副菜を組み合わせた食事を1日2回以上とることが推奨されています。

主食:米、パン、麺類などの穀物を主材料とする料理で、主に炭水化物の供給源。

主菜:魚、肉、卵、大豆製品などを使った料理で、主にたんぱく質の供給源。

副菜:野菜などを使った料理で、主にビタミンやミネラル、食物繊維などが供給源。

1日2回以上、主食・主菜・副菜の3つの組み合わせで食べられていない方に「主食・主菜・副菜を組み合わせた食事をとる回数を増やすために必要なこと」を聞いたところ、「手間がかからないこと」と答えた人が約6割と最も多い結果となり、次いで「時間があること」、「食費に余裕があること」でした。

仕事や家事、育児、勉強、趣味など、やりたいこと・やらなければならないことが多い20~30代にとっては、食事にかける時間や費用を削る傾向があり、栄養バランスの良い食事をとるのは難しくなっているのが現状です。

また、栄養バランスに配慮した食生活を意識しすぎると、かえって食事の基本である“食の楽しさ”を感じられなくなってしまう場合もあります。堂脇さんは「“1日に何をどれだけ食べるといいか”という目安はありますが、食材の選び方や調理法を少し工夫したり、1日と限定せず、数日のどこかで調整するように意識すれば、無理なく栄養バランスの良い食事を実践できます」と解説します。

◆なぜ「朝食」はとったほうがいいの?

ちょうど良いバランスの食生活を送るには、栄養バランスだけでなく、家計やライフスタイル、生活リズムとのバランスにも配慮する必要があります。続いては、食に関する基本的なことや実践しやすい食の工夫について学んでいきましょう。

まずは“朝食の重要性”について。朝食を食べなくても、1日に必要なエネルギー量や栄養素量がとれていれば問題ありませんが、1日2食で必要な栄養素をとるのは非常に困難です。「実際、ある調査を利用して集計したところ、朝食を食べない人は、カルシウムや食物繊維などのいくつかの栄養素が、1日に必要な量に大きく足りていないことがわかっています」と堂脇さん。

朝食を作る時間が確保できない人には、調理いらずの簡単メニューがおすすめです。例えば「バナナとヨーグルト」「シリアルと牛乳」といった食事にすれば、時間もお金もかけずに、エネルギーや日本人に不足しがちなカルシウムを摂取できます。

家で食べる時間がなければ、コンビニなどで購入して職場で食べるという方法もあります。その場合は、おにぎりやカップ麺などの炭水化物に偏らないように、「おにぎりと野菜サラダ」「サンドイッチとヨーグルト」など、栄養素のバランスを意識しましょう。

仕事が忙しくて夕食が夜遅くなってしまう場合は、夕食を夕方と夜の2回に分けて食べるのもおすすめです。夕方に軽く食べておくと、帰宅後の食べ過ぎ予防にもなります。

また野菜は、栄養バランスに配慮した食生活を送るために欠かせない存在ですが、2023年の調査では、日本人が1日に摂取する野菜の量が平均で250グラムあまりと、国が示す目標値350グラムを100グラムほど下回り、統計を取り始めた2001年以降で最も少ない結果となりました。特に、男女ともに20代の摂取量が最も少なくなっています。

最近は野菜の高騰が問題となっていますが、堂脇さんは市販の冷凍野菜も選択肢に取り入れてほしいと言い、「冷凍野菜は収穫後すぐに急速冷凍しているので、豊富な栄養素も含んでいます。特売品の野菜を見つけたらまとめ買いをして冷凍保存してみてはいかがでしょうか」と補足します。

◆食品ロスを減らす取り組み「フードドライブ」

実際に冷凍保存やまとめ買いをする際は“食品ロス”に注意しましょう。計画的にまとめ買いするだけでなく、缶詰やレトルト食品、乾麺、お菓子など、品質が比較的劣化しにくい食品が家に余っていて、期限内に使い切れない場合は、フードドライブに協力することが食品ロスの削減につながります。

フードドライブとは、家庭で余っている食品を公共施設・企業などに設置されている回収ボックスやイベントに持ち寄り、地域の福祉施設やこども食堂、生活困窮者支援団体などに寄付する活動のことです。

この取り組みについて、堂脇さんは「お住まいの自治体で取り組まれていたり、最近では一部のスーパーやコンビニでも、店舗内に回収ボックスを置くなどして積極的な活動が進んでいます。なお、団体によって回収可能な食品は条件が異なりますので、詳しくはWebサイトなどで確認していただくのがいいと思います」と話します。食品ロスを削減することでCO2が削減され、環境への負荷を軽減することにつながります。

最後に堂脇さんは、「地球環境への影響に限らず、世界的な食料不足や、日本では農業人口の減少に食料自給率の低下など、食をめぐる問題はたくさんあります。一人ひとりが自分にとってバランスがちょうどよい食生活を実践すれば、毎日を健康に過ごすことにつながっていくのではないでしょうか。ぜひ“食”への理解を深め、毎日の食事を楽しみましょう」と呼びかけました。

番組のエンディングでは、杉浦と村上が今回学んだ「ちょうどよいバランスの食生活」について復習。2人が特に注目した点をピックアップして発表します。村上は注目ポイントに“余ったらフードドライブへ”を挙げ、「缶詰やレトルト食品が余りそうだったら利用していただきたいです」と話します。続いて、杉浦が挙げたポイントは“バランスの良い食生活を!!”とスケッチブックに書き、「ちょうど良いバランスの食生活について詳しく知りたい方は、農林水産省のホームページをご覧ください」とコメントしました。


(左から)杉浦太陽、村上佳菜子



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4月13日放送分より(radiko.jpのタイムフリー)
聴取期限 2025年4月21日(月)AM 4:59 まで
※放送エリア外の方は、プレミアム会員の登録でご利用いただけます。

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<番組概要>
番組名:杉浦太陽・村上佳菜子 日曜まなびより
放送日時:毎週日曜 7:30~7:55
パーソナリティ:杉浦太陽、村上佳菜子
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/manabiyori/

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