AIによって「保険業界」のビジネスモデルが変わる!?SOMPOホールディングス グループCDaOが想像する「人とAIが共存する未来」

笹川友里がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「DIGITAL VORN Future Pix」(毎週土曜 20:00~20:30)。この番組では、デジタルシーンのフロントランナーをゲストに迎え、私たちを待ち受ける未来の社会について話を伺っていきます。

11月8日(土)の放送は、先週に引き続き、SOMPOホールディングス株式会社 執行役員常務 グループCDaO(チーフデータオフィサー)の村上明子さんをゲストにお迎えして実施した、10月21日(火)開催の「DIGITAL VORN Conference 2025」公開収録の模様をお届けしました。


(左から)村上明子さん、笹川友里



村上明子さんは1999年に日本アイ・ビー・エム株式会社に入社、同社東京基礎研究所にて研究に従事。2021年に損害保険ジャパン株式会社に入社し、2022年には執行役員 CDO(チーフデジタルオフィサー)に就任。2024年からは執行役員 CDaO(チーフデータオフィサー)として、損害保険におけるデータ活用やデータガバナンスを推進。2024年2月には、政府によって設立されたAIセーフティ・インスティテュートの所長に就任。2025年4月からは、SOMPOホールディングス株式会社の執行役員常務 グループCDaOを兼任しています。

◆AISI の役割

2024年2月にAIセーフティ・インスティテュート(AISI)の所長に就任した村上さん。このAISIとは、内閣府をはじめとする12府省庁・5関係団体が参画している組織で、事務局はIPA(独立行政法人情報処理推進機構)に設置されています。AIの安全性に関する情報を集約・発信する“ハブ”としての役割を担っています。

“AIを活用したい”という声が高まる一方で、リスクや注意点に関する情報はまだ十分に整理されていません。AISIでは、そうした課題に対してAI開発や利用における安全性ガイドラインの策定、リスクを整理したマップの公開、AIモデルの安全性を評価するオープンソースツールの提供など、幅広い取り組みを進めています。

AI技術は日々進化していますが、その発展には常に倫理や安全性の課題が伴います。村上さんは「技術として面白いかどうか、そして、人間の倫理観としてやっていいかどうかを常に考えなければいけないことは、一生続くテーマだと思います」と語ります。

さらには「技術そのものはニュートラル(中立)な存在なんですね。つまり、それを使う人間によって良くも悪くもなります。そのため、技術者の責任として、それらが悪く使われないように、やってはいけないことを法律で守ったり、ガイドラインを作成して会社全体に周知させたりすることが重要なんじゃないかなと思います」とも。

◆AIの登場で“保険の仕組み”が変わる?

デジタル化が進む現代において、企業の変革に欠かせないキーワードとして注目されているのが「DX(デジタルトランスフォーメーション)」です。そうしたなか、SOMPOホールディングスでは独自の概念として「DDAX(ディーダックス)」を掲げています。

これは「Digital Data AI Transformation」の略で、デジタル・データ・AIの3つを組み合わせて、ビジネスを変革していく考え方です。村上さんは「『デジタルだけ』『AIだけ』『データだけ』だと何も変わりませんので、ビジネスそのものを変えるときに『DDAX』という考えがあって初めて変革にしっかりと貢献できると考えています」と狙いを語ります。

保険業界は、約150年ものあいだ基本的なビジネスモデルが変わらず続いてきました。それが、過去の事故データをもとに損害を確率的に算出し、保険料を設定していくという仕組みです。しかし、過去に前例のない事故のケースが出たような場合に、どのようにして保険でカバーしていくかが課題になっていました。

それがAIの到来によって変革の兆しが見え始めていると言い、「“今までにないリスク”というものを、どのようにAIを使って予測して、保険の商品として成り立たせるのかということは、私たち1社だけではなく保険業界全体、あるいは、国も含めたところで変わっていく可能性は、大いにあるのではないかと思います」と未来を見据えます。

最後に、笹川がデジタル変革のなかで想像する近未来の風景について伺うと、村上さんは、技術者の視点で“人とAIが共存する未来”を思い描き、「技術はニュートラルです。なので、人間がAIと仲良くできるような仕組みを作れば、決して怖い未来は起きないと思っていますし、技術者の責任としてもそういうAIを作り続けなきゃいけないと思っています」と語りました。

次回11月15日(土)の放送は、「DIGITAL VORN Conference 2025」で開催された学生ピッチコンテスト「VORN Challenge」に参加された学生さんたちをお迎えしてお届けします。

----------------------------------------------------
この日の放送をradikoタイムフリーで聴く
※放送エリア外の方は、プレミアム会員の登録でご利用いただけます。
----------------------------------------------------

<番組概要>
番組名:DIGITAL VORN Future Pix
放送日時:毎週土曜 20:00~20:30
パーソナリティ:笹川友里
番組Webサイト: https://www.tfm.co.jp/podcasts/futurepix/

コンテンツ一覧

DIGITAL VORN Future Pix #233 音声

DIGITAL VORN Future Pix #233

DIGITAL VORN Future Pix #232 音声

DIGITAL VORN Future Pix #232

DIGITAL VORN Future Pix #231 音声

DIGITAL VORN Future Pix #231

DIGITAL VORN Future Pix #230 音声

DIGITAL VORN Future Pix #230

DIGITAL VORN Future Pix #229 音声

DIGITAL VORN Future Pix #229

DIGITAL VORN Future Pix #228 音声

DIGITAL VORN Future Pix #228

DIGITAL VORN Future Pix #227 音声

DIGITAL VORN Future Pix #227

DIGITAL VORN Future Pix #226 音声

DIGITAL VORN Future Pix #226

DIGITAL VORN Future Pix #225 音声

DIGITAL VORN Future Pix #225

進化を続ける「AI」、「ランサムウェア」被害増加… IoTNEWS代表・小泉耕二が2025年のデジタルシーンを総括 記事

進化を続ける「AI」、「ランサムウェア」被害増加… IoTNEWS代表・小泉耕二が2025年のデジタルシーンを総括

「シミュレーション技術」でより良い製品を提供…株式会社クラレ DX-IT本部長が語る“製造業の未来”と“日本の課題” 記事

「シミュレーション技術」でより良い製品を提供…株式会社クラレ DX-IT本部長が語る“製造業の未来”と“日本の課題”

“創立100周年”を迎える老舗化学メーカー・クラレの「DX戦略」…重視する“4つの分野”とは? 記事

“創立100周年”を迎える老舗化学メーカー・クラレの「DX戦略」…重視する“4つの分野”とは?

“営業メール”の返信も自動生成、企業内外の問い合わせに即応…株式会社ソラコムが提供する新AIボットサービス「Wisora」とは? 記事

“営業メール”の返信も自動生成、企業内外の問い合わせに即応…株式会社ソラコムが提供する新AIボットサービス「Wisora」とは?

「IoT×生成AI」で現場の課題を解決…株式会社ソラコムが描く“デジタル社会の未来” 記事

「IoT×生成AI」で現場の課題を解決…株式会社ソラコムが描く“デジタル社会の未来”

「デジタルとアナログの融合」がカギ…生活インフラを支える株式会社TOKAI DX推進事業部長が見据える“近未来の風景”とは? 記事

「デジタルとアナログの融合」がカギ…生活インフラを支える株式会社TOKAI DX推進事業部長が見据える“近未来の風景”とは?

“顧客データ”を統合管理して「営業効率化」&「保安面」を強化…株式会社TOKAIが目指す“社内サービス”の利活用 記事

“顧客データ”を統合管理して「営業効率化」&「保安面」を強化…株式会社TOKAIが目指す“社内サービス”の利活用

大学生がIT・DX・AI技術で切り拓く未来!学生ピッチコンテスト「VORN Challenge」で紹介された“革新的なアイデア”とは? 記事

大学生がIT・DX・AI技術で切り拓く未来!学生ピッチコンテスト「VORN Challenge」で紹介された“革新的なアイデア”とは?

AIによって「保険業界」のビジネスモデルが変わる!?SOMPOホールディングス グループCDaOが想像する「人とAIが共存する未来」 記事

AIによって「保険業界」のビジネスモデルが変わる!?SOMPOホールディングス グループCDaOが想像する「人とAIが共存する未来」