大揺れの豊洲市場移転問題、小池都知事の決断はいつ?

中西哲生と高橋万里恵がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「クロノス」。 4月4日(火)放送の「WAKE UP NEWS」コーナーでは、ジャーナリストの池上正樹さんに東京・豊洲市場を巡る問題で、同日に行われる東京都の百条委員会について話を伺いました。

百条委員会とは、自治体に関して疑惑や不祥事があった際に事実関係を調査するため、地方自治法100条に基づいて地方議会が設置する特別委員会のこと。関係者の出頭や証言、記録提出を求めることができるなど強い調査権限を持ち、虚偽の証言や、正当な理由なく証言を拒否した場合には禁錮刑や罰金が科せられるなど非常に厳格なものとされています。

今回、この百条委員会で証人喚問されたのは、豊洲の土地を東京都が購入する際に関わったとされる当時の東京都元幹部の3人。
東京ガス側から提出された膨大な資料において、(土地に)汚染が残ることを東京都は知っていながら時価相当額で土地を売買することを水面下で合意した確認書があったことが明らかになっています。

「誰から指示を受けてこの確認書に署名したのかが争点のひとつ」と池上さんは話します。2002年に基本合意が結ばれた際に署名をしていたのが、現練馬区長の前川燿男元知事本局長。百条委員会では彼が「当時の担当者としてどう証言されるのか大きな注目です」と池上さん。

そのほかさまざまな問題が山積みとなっている豊洲市場問題。築地から豊洲へ移転するか否かの決断が迫られる小池百合子東京都知事ですが、「市場のあり方戦略本部」を新設し、4月3日(月)には初会合を開くなど、都民の信頼回復に向けて躍起になっています。

この戦略本部は、池上さん曰く食の安全安心はもちろん、市場としての経営が成り立ち、将来にわたりきちんと維持していけるのか、そして現在豊洲市場が抱えている課題をクリアできるのかを重視しているそうです。

小池知事は、果たしてこの豊洲市場問題にいつ決断を下すのか――。

現在、ロードマップ(行程表)に沿ってひとつずつステップを踏んでいる状況だそうですが、小池知事の決断のタイミングについて池上さんは、「専門家会議や市場などから報告書が揃うのが5月から6月あたり。それを踏まえて戦略本部で議論を重ねてからになるので、おそらく7月の都議選(東京都議会議員選挙)は越えるのでは……」と予想していました。