自爆テロの恐怖に負けず、団結を誓い合う英マンチェスターの今

中西哲生と高橋万里恵がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「クロノス」。 5月24日(水)放送の「WAKE UP NEWS」のコーナーでは、現地時間5月22日にイギリス・マンチェスターで起きた爆発事件について、現地在住のジャーナリスト・木村正人さんに話を伺いました。

今回の事件では少なくとも22人が死亡し、59人が負傷。地元警察は現場で死亡した起爆装置を持った男による自爆テロとの見方を示しています。
木村さん曰く、現地ではすでに市庁舎前で追悼集会が開かれ、そこは人で埋め尽くされていたそうです。「やっぱりテロの恐怖に負けないようにみんなで団結を誓い合い、自分たちを鼓舞していたような状況がありました」と、木村さんはそのときの様子を話してくれました。

今回の犯人は22歳のリビア系英国人と目されているようですが、その背景にはリビアの反政府勢力がテロリスト化し、イギリスのネットワークと繋がっている可能性があると木村さんは言います。そのため単独犯とは言えず、さらにはそのネットワークがかなりの威力を持った爆弾を作る能力に長けているため、現在マンチェスターではテロ警戒レベルが「深刻」から最高の「クリティカル(危機的)」に引き上げられました。

事件が起きたのは世界的人気歌手アリアナ・グランデのコンサート会場でしたが、爆発が起きたのはその会場の外にあるロビーの通路の出口に近いところだったとか。そして、アリアナが特にティーンエイジャーの女の子からの人気が高く、この日も子どもが対象のコンサートだったため木村さん曰く、ちょっと警備が甘かった気配があるそうです。実際、証言者の中には持ち物検査やチケットのチェックすらなかったという人もいるという話でした。