トランプ米大統領を悩ます「ロシアゲート」疑惑にさらなる火種が!

中西哲生と高橋万里恵がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「クロノス」。 5月29日(月)放送の「BREAKFAST NEWS」のコーナーでは、何かと問題が続いているトランプ米大統領の近況について、ジャーナリストの仲野博文さんに話を伺いました。

つい先日、中東、ヨーロッパを歴訪したトランプ大統領ですが、米ワシントンに戻ったあとも相変わらず身の回りではさまざまな問題が続いています。なかでも最近注目されているのは大統領上級顧問のジャレッド・クシュナー氏を巡る問題について。

彼はトランプ大統領の娘であり、大統領補佐官でもあるイヴァンカさんの夫。まだ36歳と非常に若いのですが、トランプ大統領からの信頼が厚く、イヴァンカさん同様にトランプ大統領の政策決定に大きな影響力を持っています。
そんなクシュナー氏ですが、昨年11月から今年1月までの政権移行期間中にNYのトランプタワーで中米ロシア大使と会談を行ない、ロシア政府との間で秘密のホットラインを作ろうと持ちかけていたことがアメリカのメディアで報じられています。

アメリカ政府とロシア政府の間には、ソ連の冷戦時代から緊急連絡用のホットラインと呼ばれる特別な連絡回線がありましたが、仲野さんの話では今は暗号化されたメールで両国の首脳が緊急連絡することが可能だと言われているそうです。
しかし、今回クシュナー氏がロシア大使に持ちかけたのはこれとは違う別の連絡チャンネルで、アメリカ側から盗聴されないよう大使館などのロシア関連施設から直接連絡ができる回線を作りたいと大使に申し込んだそうです。
最終的にクシュナー氏の考えは実現しませんでしたが、仲野さんは「仮に実現していた場合には、アメリカとロシアのトップの話の内容がまったく記録されない形で行なわれていた可能性もあった」と問題点を指摘。

この問題については外遊中も各地で報道陣から質問があがったそうですが、トランプ大統領は全て無視。しかし、「ワシントンに戻ってきたので、これからトランプさんへの風当たりがさらに強くなるような気がします」と仲野さん。

“ロシアゲート”と呼ばれるトランプ大統領とロシアを巡る一連の疑惑について、仲野さんは「大統領選挙期間中にトランプ陣営とロシア政府の間に不適切な関係があったのか、金銭を巡る問題もそうなんですが、もうひとつ大きなのは選挙になんらかの形でロシア政府が介入していたんじゃないかという問題です」と話します。
それは以前から囁かれていますが、確実な証拠は出ていないものの、アメリカメディアにはかなりグレーの話だということが政権高官からリークされているとか。そのため、「今からさらに調査、追求が深まっていくと思います」と仲野さんは予想。
トランプ大統領自身もそれを見据え、すでに外部の有力な弁護人を用意しているという話もあり、さらにホワイトハウスでは近い将来に人事が一新される可能性があるという情報も入ってきているそうです。