『裏ミッドナイト・ダイバーシティ―～正気のSaturday Night～』“俺たち！私たち！地上波ギリギリ芸人”チャンス大城で～す。

芸歴28年で、ビックリするくらい売れていないんですが、久々のラジオで唇震えています！
普段は、受付で靴擦れしていると言ったら、無料でライブが見られるカルトライブをやっています。
僕もチャンスがなかったわけではないんですよ。
二年前にカンニング竹山さんのライブに出させてもらって、お客さんが1000人もいて、これはチャンスだ～と思ったらネタが滑りまして・・。
企画コーナーも滑りまして・・・エンディングトークも滑りまして・・・打ち上げでも滑り倒して・・・。
家に帰って誰かの言葉にすがりたいと、本棚から相田みつを先生の本を取りだしてパッと開いたら「そのままでええんや。」って書いてあったんです。

はい！

今日は、尼崎の話です！

尼崎は濃い街でね～
不良がいっぱいいるんですよ！
ヤンキーが・・・
高校の時にすごくいじめられていて、定時制高校に行っていたんですが、18歳の時に和田という奴と一緒にいじめられていたんです。

普段は肉体労働をしていて、土木作業です。
それが終わってから学校へ行くんですよ。
土木作業が終わったら一万円をもらえるんです。
その一万円を握りしめて学校へ行くんです。
そうしたら、同じ土木作業現場で働いていた8人くらいのヤンキー先輩たちからいじめられていて、仕事が終わると、和田と僕の1万円で遊びに行くぞって言ってカラオケへ連れていかれるんですよ。
それ以外にもいろんなものを買わされたりするんですよ。
それで学校へ行かせてくれないんですよ。
それが毎日続いていたんですよ。
キツイなーって思っていたら、その先輩たちが真夜中の公園へ行って、カツアゲしていたんですよ。
恐喝！
それを何回もやるんです。
24件くらいの逮捕状が出ていたんです。
それで僕らも一緒にいたら殺されると思って、いろんな友達の家を渡り歩いていたんです。
その先輩たちが捕まったら、定時制高校も復帰しようと思っていたんです。
次は普通の仕事をしようと和田と言っていたんです。
その先輩たちが捕まるのを待っていたんです。

でも、あるとき夜中にお腹すいたな～って言って、和田と一緒にコンビニへ行こうって言って、行ったら、ヤンキー車が二台止まっているんですよ。
「オイ！おまえら！何俺たちから逃げてんねん！！」って、そのヤンキー５～６人が先輩たちだったんです。
「俺たち逮捕状が出てんねん！もうすぐ捕まるねん！お前らも仲間ちゃうんかい！お前ら2人！和田と大城！」って言われたんです。
「すみません。」って言ったら、「お前ら2人車に乗れ！」と言われて・・・。
俺と和田で別々のヤンキー車に乗せられたんです。

ずっと走り出して、どこへ行くんだろうと思っていたら、六甲の山を上りだしたんです。

「あ！俺死んだな・・・。俺の人生18歳で終わったな。」って思ったんです。
「俺、埋められるんちゃうか。」って思って。

六甲に有名な幽霊スポットがあるんですよ、検索してもらったら分かりますが、「ユネスコ会館」っていう、宗教団体が集団自殺をした場所なんですよ。
そこが幽霊スポットになっているんです。
でっかい山小屋があって。
そこの前に連れて行かれまして、トランクからスコップを出してきて、
「おい、大城！穴を掘れ。」って言うんですよ。
そんで、僕、真夏にずーっと穴を掘ってるんですよ。
汗だくで・・・。

自分が生き埋めにされる穴を自分で掘るって、なんてむなしいんだろうって思っていたんです。
そうしたら、入れって言われて・・・首まで埋められたんです！

あ、良かったって一瞬思ったんですが、首の回りをガッチガチに固められて、絶対に逃げられないようにされたんです。
次は和田が埋められるのかなと思って見ると、和田がずっと泣いているんですよ。
「ウッウッウッ～ウッウッウッ～。」って。

そうしたら、ヤンキーが「おい、和田行くぞ。」って言って、和田を連れて帰って行ったんですよ。

「え！！俺だけ？埋められるの！！！」

「え？俺ピン？俺ピン？ひょっとして？」

そんで、ヤンキー車二台が山を下りて行ったんですよ。

「おい！待ってくれよー！俺だけかい埋められるの！！」って言って・・。

それで、しばらくしたら1台上がってきたんですよ。

あ、なんや大城びびったか？、ドッキリ！だ。みたいなやつかって思ったんです。

そうしたら、ヤンキーのカップルだったんです。

女の子の方が懐中電灯を持っているんですよ。
肝試しに来たみたいで・・・。

だから、「すみませ～ん、すみませ～ん。」って言ったんですよ。

懐中電灯を持っていた女の子が、「なんか今、声きこえなかった？」って言うんですよ。

すると、男の方のパンチパーマの「おまえな～！おどかすなや！幽霊なんかおるわけないねん！」って言うんですよ。

それで、僕が埋められながら「すみませ～～ん！！」って言ったら、そのヤンキーのカップルの動きが止まったんですよ。
明らかに今声が聞こえたなって感じなんですよね。
女のヤンキーが懐中電灯を僕の方に当てたんですよ。
そうしたら、生首の霊やと思って、

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ！！！！！！！！」って言って、

2人でダッシュで逃げて行くんですよ！！！！

僕は、「まってくれーーーーー！！！まってくれーーーーー！！！」って言ったんだけど、

車でがーーーーーー下りて行っちゃったんです。

「まってくれーーーーーーー！！！おいーーーーーーーーーー！！！」

僕ね・・・ワンチャンス逃したんですよ・・・。

うわぁ～～～～～やってもうた～～～～～～。

唯一、一回助かるチャンスを、神様がくれたであろうチャンスを生首だと思われて、
逃げられてしまったんです。

それで、どないしようかな～って思っていたら、女の子の声が聞こえるんですよ。
4歳くらいの・・。

「お兄ちゃんなにしているの？」って。

左の方から聞こえるんですよ～～～。

もう左を向いたら終わりだと思って、

僕ね、クリスチャンなんですよ。
家がカトリック信者で、大城アントニウスふみあきって言うんです。
洗礼ネームが。
（祈りはじめました）
「父と子と聖霊の～天にまします我らの父よ～女の子の霊成仏してくれ成仏してくれ～！」

「お兄ちゃん、何しているの？何しているの？」
ここで、太陽の陽が昇ってきたんですよ！

そうしたら、女の子の声が消えたんですよ！

シーンって。

ハァハァ、俺もう脱水症状で死ぬわ思うて・・・。

ハァハァハァ、
「たすけてくれーーーーーーーーーーーー！！！！！」

って叫んだんです。

そうしたら、やまびこっていうんですかね？

「たすけてくれーーーーーー！！！」って返ってくるんですよ。

あれ？なんかおかしいんですよね、やまびこの感じが・・・。

「わだーーーーーーーーーーーー！！！！！！」

「おおしろーーーーーーーーーー！！！！」

って返ってきたんですよ。

和田が向こうの山に埋められていたんですよ！！！

「お前埋められているのか？そっちで～～？？？」ってびっくりしました。

そんで、和田の声がだんだん聞こえなくなってくるんですよ。

「わだーーーーー！！」って言って、

そうしたら、軽トラで作業着を着た、おっちゃんがね、来たんすよ。

そこの幽霊スポットの管理人だったんですよ。

「なにしてんねん！！」言うて、

「もう、いろいろありまして、助けてください（泣）」

「おう、まっとけ！」

バールみたいなのを持っていて、バンバンどっついて助けてくれたんですよその軽トラの管理人の人が！！

土も払ってくれて、軽自動車の横に乗れって言ってくれて、

山おりて、最寄駅までおくったるからって言ってくれたんです。

まぁ、水飲めって言って、水もくれて、ひたすら飲みました。

大城：「あなたは、命の恩人です。本当にありがとうございました。（泣）。」

管理人：「そうか、そうか、乗れ」

って言って、下まで下りて行ったんですよ。

ブーンって下りて行って、

大城：「すみません。本当に助かりました。あの～すみません。」

管理人：「どうした？」

大城：「あの～もう一人埋められている奴がいて・・・・。」

管理人：「えーーーーーーー！！！！！まだ埋められている奴がいるの？君以外に？ようわからへんな。」

大城：「一回下りて、もう一回上ってもらえますか？方角的にはあっちのほうで、声が聞こえたんですが、急に声が聞こえなくなったんです。」（涙）

そして、また軽トラでブーって上がってくれて、
なんとなくこの場所かなって言うところへ行って、窓を開けて、

「おい、わだ～～～～～～～～～！！！和田お前返事しろ！！！お前ここで死ぬんかい！おい！お前、高校卒業したら映画監督になりたいって言っていた夢も叶えられないぞ！！ここで死んだら、女の子と付き合ったら、遊園地に行きたいって言っていただろう！！！！おい和田！お前、女の子とキスもしないで死ぬんか！！おい和田！お前女の子と交じり合わんまま死ぬんかい！お前まだ童貞やろう、和田！和田きいとんかい！！！」

そうしたら、遠くの方から・・・・。

「セックスしたーーーーーーーーーい！！！！！！」

って聞こえてきたんです。

「わだぁぁぁぁぁぁあぁぁああぁ！！！！！！！」（涙）

今、この話をしゃべりながら涙が出てきました、当時を思い出して。

はい。

以上、山に埋められた話でした。

また、チャンス大城三週目も聞いてください。

ありがとうございました。

チャンス大城でした。