#11『I got rhythm 音楽が生まれる時』 概要と選曲リスト

是非これを見ながら聴いてください!



今月のテーマ:「ブルーノート80周年」(第2回:絶対聴いておきたいブルーノート)
パーソナリティ:行方 均(レコード・プロデューサー)



<番組のトーク・パート(概要)と選曲リスト>

― 今月は、創立80周年を迎えたブルーノート・レーベルに焦点を当ててお届けします。
今回は「絶対聴いておきたいブルーノート」と題して、大量のブルーノート音源から、ブルーノートがもっとも特徴的であった50~60年代の名曲をお届けします。

ブルーノートは、スタンダードのアレンジではなく、スタジオに好ましいミュージシャンを集め、新曲を生むということをテーマにしてきました。本日ご紹介する曲も、耳馴染みがあると思いますが、いずれもブルーノートのオリジナル曲です。

1「ザ・プリ―チャー」/ ジミー・スミス
<Spotifyリンク>※ラジオでOAしたものとバージョンが異なる場合があります。

 1955年録音の、史上最初の本格的ハモンド・オルガン・ジャズです。それ以前は、ハモンド・オルガンのモダン・ジャズは、存在しませんでしたが、教会にあるハモンド・オルガンは、黒人にとってはピアノよりもはるかに身近な楽器でした。それをジミー・スミスが取り上げてモダン・ジャズにしたところから、オルガン奏者が増えていきました。
 ジミー・スミスの演奏をクラブ見たマイルス・デイヴィスは、「ハモンド・オルガンでこれだけのことができる」ということを目の当たりにし、「ジャズ界8番目の不思議」と言ったと伝えられています。アルフレッド・ライオンは、ジミー・スミスの演奏を見て、その場で契約しました。

―しかし、昔の日本のジャズ・ファンには、オルガンやラテン・パーカッションを使ったジャズは軽視されていました。日本にはクラブ文化はなく、ジャズ喫茶で一人で聴く人が多かったため、賑やかなジャズは好まれなかったと考えられています。

2「クール・ストラッティン」/ソニー・クラーク
<Spotifyリンク>※ラジオでOAしたものとバージョンが異なる場合があります。

 ジャズのソウル的な部分やラテン的な部分を排した「日本のジャズ喫茶文化」が発見して、世界に広めたヒット曲。ドラッグの問題でクラブに出られなかったクラークにとっての舞台は、レコーディング・スタジオだったので、そういう意味では、日本もニューヨークのファンも距離感が一緒と言えるのではないでしょうか。その中で、クラーク独特の「寂しさ」も相まってか、日本人ファンの耳に選ばれ、世界に送った1曲です。

3「クリスト・レデンター」/ドナルド・バード
<Spotifyリンク>※ラジオでOAしたものとバージョンが異なる場合があります。

 アメリカで大ヒットした曲。「クリスト・レデンター」は、リオデジャネイロ・オリンピックでもよく見た、丘の上に建てられた大きいキリスト像です。あれを見た作曲家のデューク・ピアソンが、この曲を書きました。史上最初のゴスペル・フュージョンとも言われ、教会の聖歌隊が8人が参加しています。トランペットはドナルド・バード、ピアノはハービー・ハンコックです。
キング牧師が1968年に暗殺された晩、アメリカの多くのラジオ局で、夜通しこの曲がかかったと言われ、アメリカ人には馴染みのある曲です。

― ブルーノートのレコーディング・エンジニアはルディ・ヴァン・ゲルダーが一気に引き受け、作曲はベルリン出身のユダヤ人のアルフレッド・ライオンですが、ジャケットの写真を撮っていたのは、カメラマンのフランク・ウルフ、ブルーノートの特徴的なジャケットのデザインをしていたのは、デザイナーのリード・マイルズです。

4「アス・スリー」/ホレス・パーラン・トリオ
<Spotifyリンク>※ラジオでOAしたものとバージョンが異なる場合があります。

 ジャケットは文字だけを配した、いかにもブルーノート的デザイン。サウンドはルディ・ヴァン・ゲルダーとアルフレッド・ライオンが作り上げた、リズムのグルーヴが効いて中音の厚いジャズらしいサウンド。ジャケット、サウンドともにブルーノートらしい1曲です。

―今回は「絶対聴いておきたいブルーノート」と題し、ブルーノートがもっとも特徴的であった50~60年代の名曲をお届けしました。

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監修:原田和典
執筆陣:原田和典、後藤雅洋、村井康司、行方均、内本順一、原雅明、柳樂光隆

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