#27『I got rhythm 音楽が生まれる時』 概要と選曲リスト

是非これを見ながら聴いてください!


今月のテーマ:「CITY POPPIN’ TIME」(第5回:シティポップ隠れ名盤)
パーソナリティ:松永良平(音楽ライター)


<番組のトーク・パート(概要)と選曲リスト>
― 今月は、今再び注目を集めるAOR/シティポップにフォーカスして、その背景を紐解いていきます。
今回はシティポップの隠れた名盤をご紹介していきます。

1「今日の雨はいい雨だ」The Chang
<Spotifyリンク>※ラジオでOAしたものとバージョンが異なる場合があります。

 1990年代にアルバム2枚を残して解散したバンド、The Chang。屋敷豪太のプロデュースでアルバムデビューを果たしました。現在はすべてのCDが廃盤で、配信でも聴くことができず、CDは”幻の名盤”のような扱いになっています。

―シティポップの隠れ名曲の一つの特徴として、アニメやテレビドラマのテーマソングなどの、普段はあまり意識していなかったけど、実はよく耳にしていた、という楽曲から発見されることがあります。

M2「Dang Dang 気になる」中村由真
<Spotifyリンク>※ラジオでOAしたものとバージョンが異なる場合があります。

 テレビアニメ『美味しんぼ』のテーマソングで、シティポップを熱心に探している人たちの間では有名な曲です。昨年、7インチシングルで復刻された話題になりました。

―アニメだけでなく、歌謡曲、アイドルの曲にも、シティポップの名曲がたくさんあります。例えば、菊池桃子が参加していた「ラ・ムー」というグループは、当時はあまり評価されていませんでしたが、今では80年代シティポップの金字塔と言われています。シティポップには、そういった価値が転換する面白さがあります。

M3「O.K.!」さだまさし
<Spotifyリンク>※ラジオでOAしたものとバージョンが異なる場合があります。

 80年代半ばに『ADVANTAGE』というアルバム収録されている楽曲。このアルバムのジャケットは、外国人美女が2人、80年代っぽい恰好でポーズをとっているというもので、当時のLPレコードには、わざわざ「これはさだまさしのレコードです」というステッカーが貼ってあるほど、さだまさしの中では変化球のアルバムでした。

―こういった、スクエアーなニューミュージックのイメージで語られることが多いアーティストが、実はシティポップの作品を残していたというのも、シティポップファンの間ではたまらないポイントです。

M4「甲州街道はもう夏なのさ」Lantern Parade
<Spotifyリンク>※ラジオでOAしたものとバージョンが異なる場合があります。

 Lantern Paradeは1人のシンガーソングライターによるソロユニットです。この曲はもともと、多重録音によって発表されましたが、数年前にバンドバージョンの7インチシングルが発表されました。曲名はRCサクセションの『甲州街道はもう秋なのさ』をオマージュしており、イントロ等のメロディは、シティポップの超名曲のオマージュになっています。(是非聴いてみてください。) この曲は、2010年代のシティポップのと、フォーキーな感性が出会った一つの理想形と言えます。

―シティポップは、自由な解釈ができる音楽です。過去の名盤から隠れた名曲を探すこともできますし、これからも名曲が生まれていくことでしょう。是非みなさんも、自分だけの”隠れたシティポップ”を探してみてはいかがでしょうか?