Vol.249 丸善雄松堂株式会社 矢野正也さん・第4週目

 

今週も、丸善雄松堂株式会社 代表取締役社長 、矢野正也さんをお迎えしています!



最終回となる今回は、丸善雄松堂の今とこれからについて伺いました。

丸善雄松堂と言えば「図書館」というくらい、長きに渡りこの分野を牽引してきた同社ですが、現在力を入れていることは、行政とタッグを組んで、地域の未来を育成する活動の拠点づくりだと言います。

私たちが日々感じることでもありますが、近年、街の書店数は徐々に減少しています。20年ほど前までは2万4,500店だったのが、今ではその半数にまで落ち込んでいます。その影響もあり、行政が住民に対して、「街に必要なインフラは?」とヒアリングすると「書店」という声があがってくることも。

そこで同社は、自治体や企業、教育機関と連携して、住民が学び続けることができる施設の展開を推し進めてきました。この事業の最初の店舗が2015年10月、埼玉県・桶川市でオープンしました。文化・交流施設である『OKEGAWA honプラス+』では、イベントスペースやカフェが併設されていて、学生や教職員による市民向けのイベントやプログラムも活発。例えば、近隣大学の学生による科学実験教室プロジェクトは毎回大人気だそう。

注目すべきは、図書館と書店が融合していること。本が借りられる場所と、本を購入する場所が同じ施設に!?一見すると、相反する事業のように見えますが、そこにはどのような「知」の橋渡しがなされているのでしょうか?

今週のゲスト
矢野正也(やの・まさや)さん
丸善雄松堂株式会社 代表取締役社長(丸善CHIホールディングス株式会社 取締役) 
1963年生まれ。岩手県出身。東北学院大学を卒業後、1987年に丸善株式会社(現・丸善雄松堂株式会社)書籍雑誌事業部入社。情報図書館システム営業部を経て2005年に教育・学術事業本部E&L(Education & Learning)開発部部長。高等教育における教育、研究事業に加えて、利用者視点に立った新しい学習環境デザインの事業を開発。その後、2012年、図書館サービス事業部長(現・アカデミック・プロセス・ソリューション)、常務執行役員を経て現在に至る。同社は2019年に150周年を迎える。

■A Gene of Music
このコーナーでは、音楽に精通した方にゲストのお話からイメージする4つの楽曲をセレクトしていただき、4週にわたって番組内で放送しています。

今週の選曲者
藤田太郎(ふじた・たろう)さん

1979年生まれ。学生時代に出場したイントロクイズの全国大会「24時間イントロクイズ」優勝(2連覇)をきっかけに、『30,000曲のイントロを0.1秒聴くだけで分かる男』イントロマエストロとして活動中。フジテレビ「99人の壁」に出場し、ジャンル“90年代J-POP” でグランドスラムを達成。 その他、「マツコの知らない世界」「ひみつのアラシちゃん」「ももいろクローバーZの SUZUKI ハッピー・クローバー!」(最多ゲスト出演)など、多数のメディアに出演し、音楽をポップに紹介している。

今回のゲスト企業から連想するテーマ
「丸善雄松堂株式会社」と聞いて、選曲者の藤田太郎さんは何をイメージされたのでしょうか? 選曲のテーマを教えていただきました。
藤田太郎さん:明治時代のはじめに創業され、書店をはじめ、様々なモノを取り扱う商社として、日本の生活文化を担ってきた丸善雄松堂株式会社。様々なモノを創ってこられた会社の代表取締役社長、矢野さんのお話は「知性(インテリジェンス)」を生み出してビジネスにし、その事業を受け継いでいくことを使命とし、日々努力をされていることが、とても素晴らしいと感じました。
今回の選曲は、「知性」という言葉からインスピレーションし浮かんだミュージシャンの、「いつまでも聴き続けたい、心が豊かになるイントロ」楽曲をセレクトしました。世界中の人たちに「知」を提供し続けている素敵な会社のお話に、スッと耳に入ってくる素敵な音楽で花を添えられたら嬉しいです。

藤田太郎さんが選ぶ今週の1曲
小沢健二「薫る (労働と学業)」 (2019)
藤田太郎さん:100年後も「知」に生きる、100年後も、そういう会社であり続けていることを信じていたい。という言葉が印象的でした。海外の図書館巡り企画や、行政とタッグを組んで地域の未来を育成していく部署を創り、図書館と書店を一緒にした建物を建造するなど、100年後のビジョンが見えているからこそできる「現在(いま)」の会社の事業内容は、どの世代の人にも「知」を知って生きてほしいという想いがあるからこそ動かれていることばかりで、聞いていてワクワクするものばかりでした。
今年2019年に発売された小沢健二さんのアルバム『So kakkoii 宇宙』は、いまの日常が素晴らしいと肯定してくれる曲がたくさん収録されています。そのアルバムのラストを飾るこの曲の歌詞には「図書館」という単語が登場し、「生み出してゆく 笑う目と目が 形のない新しいもの」という言葉で締められます。丸善雄松堂さんのこれからを応援しているように聴こえました。イントロのベースラインから跳ね上がってワクワクが止まらない最高の1曲です。

■放送局、放送時間情報
ショートver.(5分番組)
FM青森 毎週土曜 19:55 / FM秋田 毎週土曜 19:55 / FM栃木 毎週火曜 10:14 / FM福井 毎週土曜 19:55 / FM GIFU(FM岐阜) 毎週日曜 7:55 / e-radio(FM滋賀) 毎週土曜 19:55 / FM山陰 毎週土曜 19:55 / FM山口 毎週土曜 19:55 / FM岡山 毎週土曜 19:55 / FM香川 毎週土曜 5:55  / FM徳島 毎週土曜 19:55 / FM大分 毎週日曜 7:25 / FM宮崎 毎週日曜 15:55 / FM Okinawa 毎週土曜 19:55 

ロングver.(15分番組)
FM岩手 毎週金曜 8:45 / FM仙台 毎週土曜 12:25 / FM石川 毎週日曜 9:30 / 広島FM 毎週金曜 5:30 / FM佐賀 毎週日曜 9:00 /FMK(FM熊本) 毎週日曜 9:30

*1 放送局及び放送日時が変更となる場合があります。特別番組、天災などの臨時対応により、予告なく放送休止となる場合がありますのでご了承下さい。詳しくはお聴きいただいているFM放送局のタイムテーブルにてご確認ください。

*2 ラジオ端末をお持ちでない方は「JFN PARK」、「radiko」、およびPodcastで聴取可能です。

*3 放送エリア以外の方はスマートフォンアプリの有料サービス「radiko(プレミアム会員)」「ドコデモFM」「WIZ RADIO」を使ってネット局で聴取可能です。