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https://park.gsj.mobi/voice/show/16413)
今月のテーマ:《音楽》
今週はZ世代のGrammy Nomineesについて聞いてみました!
<本記事を要約すると…>
・Billie Eilishの曲は知らなくても、インタビュー動画で知った人が多い。
・Billie Eilishの楽曲の歌詞はZ世代の強い共感を呼んでいる。
・ジャンルを超越する可能性を見せたLil Nas Xもミレニアル・Z世代から支持を受けている。
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シェリーめぐみ「ニューヨークのミレニアル世代と Z 世代が気になっている話題をみんなでおしゃべりする【NY Future Lab】。今日登場してくれるのは?」
メアリー「メアリーと申します」
テツ「テツです」
ミクア「ミクアです」
3人「Welcome to 【NY Future Lab】 2020 !」

(左からメアリー、ミクア、テツ)
綿谷エリナ「今週もニューヨーク在住のジャーナリストで Z 世代とミレニアル世代評論家・シェリーめぐみさんと電話がつながっています。シェリーさん!」
シェリーめぐみ「エリーさん、こんばんは!NY Future LabミレニアルZ世代研究所の時間がやってきました。」
綿谷エリナ「今週も音楽の話題が続くんですよね?」
シェリーめぐみ「続きますよ!アメリカでは今月グラミー賞の月。日も近づいてきてかなり盛り上がってきています。今週はグラミーにノミネートされていて、かつこの世代に一番人気のあると思われる、Z世代の2人のアーティストについて聞いていきます!」
綿谷エリナ「えー!やっぱりあの人とあの人ですか!?(笑)」
シェリーめぐみ「そう!(笑)まずはBillie Eilish。もう絶対欠かせない存在ですよね。まずは彼女について聞いてみましたよ!」
メアリー「よく知っています、Billie Eilish。インタビューをたくさん見たので気になります。多分一番有名なインタビューはVanity Fair。この雑誌のインタビューでは、毎年同じ質問を同じ人にするのですが、毎年答えが違うんです。例えば2年目は気分が良くなさそうだった」
ミクア「私も知ってます、そのインタビュー。やっぱり若い頃はデビューしたてのアーティストだからか、すごくうれしそう。ただ、今は少し悲しそう」
メアリー「今はおとなしくなっちゃった。昨年はすごく悲しそうだった。Billieってすごく若いんでしょ?びっくりした、若いのに…」
ミクア「私はBillie Eilishの音楽に、私はそんなに興味ない」
シェリー「そう。でも年齢は近いから関心がある?」
ミクア「うん」
シェリー「Billie Eilishってなんでこんなに人気があると思う?」
メアリー「多分歌詞だと思う。例えば”idontwannabeyouanymore”とか、自分のことが嫌いな感じがあって。若い子もよく感じるこの感じっていうか…」
シェリーめぐみ「私の気持ちを歌ってくれてる感じがする、ってこと?」
メアリー「はい」
シェリーめぐみ「Billie Eilishは最近18歳になったばかりかな。ミクアちゃんの2つ上ですね。会話に出てきたVanity Fairは、アメリカで有名な雑誌なのですが、3年連続でBillie Eilishに同じ質問をしたっていう有名なインタビューです。」
綿谷エリナ「見ました!」
シェリーめぐみ「見ました?YouTubeで見ることもできます。3年分比較できるよう、面白くつくってあります。これがすごく有名なので、Billieの音楽を聴いたことは無かったけどインタビューで知った、という人も結構いるんです。」
綿谷エリナ「へー!」
シェリーめぐみ「エリーさんも見たと思いますけど、最初の年は15歳だったからきゃぴきゃぴして楽しそう、嬉しそうだったのが、去年はすごく悲しそうで。着ているものも真っ黒になっていて、『普通に街を歩けなくなっちゃったことがすごく悲しい』という話もしていて、衝撃的なコントラストでした。
メアリーも言っていたように、歌詞に共感できる、『自分のことが嫌いだ』という10代の悩みを代弁してくれていたり、インタビューを通じて一人の10代の女の子として、『一緒にいまを生きている』という感覚があるんじゃないでしょうか」
綿谷エリナ「なるほどね~」
シェリーめぐみ「さて、次はもう一人の昨年大ブレイクしたZ世代のアーティスト・Lil Nas Xについて聞いてみました」
メアリー「私彼の曲好き。聞いているとすごく良い気分になる。彼の曲を聴きながら宿題をしたりしています。はかどる」
テツ「Lil Nas Xはすごく面白い!好きです。アメリカでは若いアフリカン=アメリカンは、カントリーミュージックとかは歌いませんが、最初にOld Town Roadが出て、カントリーチャートで一位になりました。ただ、チャートを管理するビルボードがそれを『カントリーじゃない』と判断し、切りました。それを見てMiley Cyrusのお父さん、Billy Ray Cyrus(カントリー歌手)がLil Nas Xとコラボしてもっとヒットさせた。
それから僕が知っているプロデューサー『Take a Daytrip』がリルナズの新曲“Panini”をプロデュースしました」
シェリーめぐみ「すごいですね!テツもプロデューサーだからコネクションがたくさんあるのね」
テツ「はい。Very happy for them.」
ミクア「Lil Nas Xって若いし、Old Town Roadはカントリーだけど誰でも聞いている。若い子ってカントリーとかはあまり聞いていないので、いろんな音楽を聴いた方が良いと思った」
シェリーめぐみ「例えばカントリー、ちょっと聞いてみようかなと思った?」
ミクア「うん。あとロックももうちょっと聞いた方がいいかなと、考えた」
シェリーめぐみ「メアリーが宿題しながら聴いているというLil Nas X。メアリー(21歳)のひとつ下ということで、同世代ですね。テツが言っていたように、HIPHOPからカントリーにクロスオーバーしていったという珍しいケースです。他にないことをやったということですよね。最初は『こんなのカントリーじゃない!』と否定されたり、人種差別的な扱いも受けたけど、リスナーの方からそういう壁を越えちゃったということですよね」
綿谷エリナ「かっこいいじゃんこれも!って思った人がたくさんいたということですよね。」
シェリーめぐみ「業界よりもリスナーが先を行ったということですよね。」
綿谷エリナ「するめみたいに聞けば聞くほど良さが出てくるということですよね」
シェリーめぐみ「でね、興味深いのは、ミクアちゃんが言っていたみたいに、もっとカントリーやロックを聞いてみようかなという動機を与えているということなんです。というのは、今の音楽シーンって、Spotifyとかストリーミングで聞いていると、あえてほかのものを聴こうとしない限りはどうしても自分が好きなタイプの音楽がアルゴリズムで偏ってしまうということなんです。
そういうシーンからでも、Lil Nas Xみたいにブレイクスルーしてくるアーティストが出てきたという意味で、まだまだ新しい可能性が沢山あるということですよね。」
綿谷エリナ「すごく楽しみですよね。来週のNY Future Labはどんな感じですか?」
シェリーめぐみ「来週はグラミー直前です!テツの知り合いのプロデューサーなど、誰が獲るのか楽しみだし、誰にとって欲しいのか、等の話もしてもらおうと思います」
綿谷エリナ「楽しみですね!彼らに質問があるリスナーの皆さん、是非お送りくださいね。シェリーさん、ありがとうございました!」
シェリーめぐみ「ありがとうございました!」
綿谷エリナ「NY Future Lab、来週もお楽しみに・・・」
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