#50『I got rhythm 音楽が生まれる時』 概要と選曲リスト

是非これを見ながら聴いてください!


今月のテーマ:「不滅のベートーヴェン 祝生誕250年」(第2回:ベートーヴェンとヴァイオリン)
パーソナリティ:粗品(芸人)

<番組のトーク・パート(概要)と選曲リスト>


― 今月は、「不滅のベートーヴェン 祝生誕250年」と題して、生誕250年を迎えるクラシック界の帝王ベートーヴェンの音楽と彼の生涯に迫ります。今回のテーマは「ベートーヴェンとヴァイオリン」です。

 さて、ベートーヴェンは、ピアノの腕前は相当でしたが、ヴァイオリンは、今一つだったようです。それでも、知り合いのヴァイオリニストからヴァイオリンの特徴を聞き、数々の名曲を生み出しています。

― まず聴いていただくのは、「ヴァイオリンと管弦楽のためのロマンス第2番」です。

M1. ヴァイオリンと管弦楽のためのロマンス第2番 / ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
<Spotifyリンク>※ラジオでOAしたものとバージョンが異なる場合があります。


 この曲は1798年、ベートーヴェンが27歳のときに作曲した楽曲。「ヴァイオリンと管弦楽のためのロマンス第1番」(1802年)より先に作られましたが、出版されたのが後になったために、作品番号は後になっています。

― 続いては、「ヴァイオリン・ソナタ第5番『春』」から「第1楽章」です。

M2. 「ヴァイオリン・ソナタ第5番『春』」~「第1楽章」/ ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
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 この曲は、1800年(29歳)から1801年(30歳)にかけて作曲したものです。ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタの中でも非常に有名な曲で、幸福感に満ちた明るい曲想から『春』とか『スプリングソナタ』という愛称で親しまれています。

― 続いては、「ヴァイオリン・ソナタ第9番『クロイツェル』」です。

M3. 「ヴァイオリン・ソナタ第9番『クロイツェル』」~「第3楽章」 / ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
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 この曲は、1803年(32歳)に作曲した曲で、先ほどの「第5番『春』」と並んで知名度が高く、ヴァイオリニストのロドルフ・クロイツェルに捧げられたために『クロイツェル』の愛称で親しまれています。
ベートーヴェンは生涯で10曲のヴァイオリン・ソナタを書きましたが、特にこの「クロイツェル」は、10曲のヴァイオリン・ソナタの中で規模が大きく、王者の風格をそなえていて、ヴァイオリン・ソナタの最高傑作であるとされています。技術的にも高度なテクニックが要求される曲です。
― 最後は、「ヴァイオリン協奏曲」です。

M4. 「ヴァイオリン協奏曲」~「第3楽章」 / ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
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 この曲は、1806年(35歳)に作曲した、ヴァイオリンと管弦楽のための協奏曲で、ベートーヴェン中期を代表する傑作の1つです。「ヴァイオリン協奏曲の王者」とも言われており、メンデルスゾーンやブラームスの作品とともに「三大ヴァイオリン協奏曲」とも称されています。
この作品は、同時期の「交響曲第4番」や「ピアノ協奏曲第4番」にも通ずる作品で、伸びやかな表情が印象的です。これには、ヨゼフィーネ・フォン・ダイム伯爵未亡人との恋愛が影響しているとも言われています。

― 最後に、ベートーヴェンが残した名言を一つ紹介します。

「大志ある才能と勤勉さの前に、”ここより先は侵入禁止”の柵は建てられない」

ヴァイオリンは得意ではなかったかもしれませんが、素晴らしい作品を残したベートーヴェンの、前向きな姿勢が表れています。