-TOKYO FM 「True Stories」
今回、東京の街を歩くのは、女優・中嶋朋子。

多くの人が夢中になり、今もファンが多い国民的テレビドラマ
『北の国から』で21年にわたり黒板蛍役を好演。
その後、映画、舞台にとどまらず、ナレーター、ラジオパーソナリティ、エッセイストとしても活躍されています。

『北の国から』の舞台は、北海道富良野市。
中嶋朋子と言えば、北海道というイメージをお持ちの方も多いでしょうが・・・
さて、東京には、どんな思い出が詰まっているんでしょうか？

1970年代、都会のエアポケット、新宿・河田町界隈で幼少期を過ごしました。
ここは河田町？あけぼのばし辺りに来ています。昔はね。フジテレビ下どおり商店街っていう、まさにフジテレビがあって、大きい女子医大の病院があって、その商店街かな。幼稚園よりちょっと前くらいから、このへんに住んでる。
なべくらくん家がある。なべくらくんっていっちゃった。幼稚園の一緒の子のおうちだな。まだやってる、そのまんま、制服屋さんをやってる。すごいね。



垣根をくぐって潜り込んだ長屋のようなお宅。
そこで出会い、友だちになったおばあちゃんは
茶巾絞りのお菓子や五家宝を、いつも、小さな手に握らせてくれたそうです。
ほんのり甘いお菓子の香り…。

さぁ、そんな少女時代を過ごしたまちを後に、
歩幅を広げて、多感な高校時代を送ったまちへと向かいます。

＜学生時代を過ごした御茶ノ水＞
すごい久しぶりに来ました。山の上ホテル。
本当に素敵な文豪の方がこもって文章を書かれたりとか、学生の時になんてかっこいいん場所なんだろうって、いつもしゃべっていて、
ここで憧れもありつつ、学校の近くだったんでみんなで学校を抜け出してお茶したりしていた、思い出がいっぱいある場所です。

。

＜中嶋朋子さんが卒業した文化学院＞

懐かしい。全然変わってない。文化学院ていう看板もある。
そうそう、アーチの素敵だな相変わらず。文化学院創立の地ってあるわ。
1921年4月、文化学院は西村伊作、与謝野鉄幹、与謝野晶子によって、
この地に成立されました。
おぉ。山田耕筰も教鞭をとったの？えっ、菊池寛も、川端康成も。
いいなぁ時代を超えて授業受けたかったな。。。と。

もともと中学生の時に進路どうしようかなという時に
席が隣だった女の子「文化学院」のパンフレットを持ってて、
ここ行きたいんだってその時初めて知って、
受験、ギリギリだったのかな。私、そこ絶対行きたいって、それで急遽、受けることになったっていうか。推薦者とかいなきゃいけないから、倉本先生にお願いしたり、もう大変、急遽で。入学試験もどんな準備すればいいんだろうって思ったら、
国語のテストは与謝野晶子の詩を読んで、切り絵にしなさいってって、折り紙とのりと画用紙を配られるっていう、ははは。でした。絶対入りたいって思ったその時に。

＜授業をさぼって、そして放課後よく言った喫茶店へ。＞

LEMON、おいしいんだよね。学生の時はまだ喫茶店だけだったと思う。ここでケーキとお茶してみたいな。背伸びして、久しぶりに入ってみましょう。あ、そうそう、いちいち、アーチとかがかわいいっていうのが多いんだよね。この御茶ノ水界隈。LEMONは特に。



（※現在はトラットリアレモンと名前が変更しています）
学校、電車降りて、坂を上がって学校に向かってくるとLEMONが左側にあってその先に学校が右側にあって、ちょっと遅めの登校をする時は友達がいるかなっていう感じでだいたいいるって、そんな感じ。



いちごグレープフルーツジュースとかあったかな？
大ロングセラーって書いてあるね。しゃれてるね。苺とグレープフルーツなんて合わせないじゃん。
レモンスカッシュとか言ってこないんだね。そういう街！ちょっとひねりが効いてる感じがいいよね。わぁ、ものすごいおいしい。

なんかでもこう素敵なものを大事にするとか、素敵なものっていうのを大きい声で言えるようになるとか、そういうことを教わった街。
なんでもいいんだよって。世の中の流れがどうこうじゃなくて、
私はこれが好きとか、それを強くもっていることが素敵なんだよっていうことをこの街にいる人たちとか、この街の空気が教えてくれたと思う。
あ、綺麗、レモンパイがきた。レモンびっしりだよ。大好🍋


＜～セピア色だった高校時代の思い出が、再び輝きだした御茶ノ水のまち歩き。このまちで大切なものを増やし、磨き、さらに広い世界へ。あの頃からおよそ30年の月日が流れ、
さぁ、次は過去と現在が交差する場所へ向かうようです～＞



新宿御苑の大木戸門のあたりから御苑のまわりを新宿門のあたりまでぶらぶら、
ここは小さい頃からよく来ていて、写生会も遠足も全部ここ。
未だにここ、子育てもここ。ものすごく馴染みのある大好きな場所です。都会にこんだけの緑があるってありがたいね。完全に抜けてるもんね。

ひたすらなんにもしないかも、大好きな気が大木戸門から入ってすぐ、泰山木がある。
泰山木って、見栄えはそんなにいい木じゃないんだけど、
木なのに大きい白い花が咲くのがすごく好きで、泰山木にはいつも
「こんにちわ」って挨拶してとおる木。御苑は本当に大好きなんで年間パスポートを所有しています。舞台とかでセリフを覚えなきゃいけないって時は稽古の日の朝、10時か11時かなオープン、そういう時に1時間とかきて、食べて、稽古場行くなんてこともする。

確実にリセットできる場所なんだけど、不思議ね。思い出もいっぱいつまってるからリセットといって空っぽじゃないって感じが、なんだろうね。ちっちゃい頃の記憶にも戻れるし、自然もいっぱいあるし、放電と充電ができるすごい大事な場所で、こんなに愛してるのにっていう片思い感があります。ははは。