これからの時代の主役となる「Z世代(10代~22歳)」と「ミレニアル世代(23歳~38歳)」にフォーカス。アメリカの若者たちが普段何を考え、何に影響を受け、どうした性質や特徴があるのか、さらにグローバルビジネスや海外進出企業も知りたいこれからの消費動向について、ミレニアル・Z世代評論家のシェリーめぐみが座談会形式で彼ら、彼女らの本音を引き出していく。
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今回は《Black Lives Matter》活動の行方について
<本記事を要約すると…>
●NY中のストリートに、Black Lives Matterという文字がペイントされていて、州や市もそれを認めて応援している。
●10代20代の若者の記憶の中でも、人種差別問題が浮上しては消えている。この世代の大人たち(特に政治)への不信感は特に強い
●ミレニアル世代は、初の黒人大統領を誕生させた世代。そのオバマ大統領が言っていたのが、「何センチか進んだら、何センチか後戻り。それでもあきらめずに前に進んでいく。」今はまさにその「後戻り」の時代なのかもしれない。
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綿谷エリナ:綿谷エリナのOn The Planet この時間は「NY Future Labミレニアル・Z世代研究所」です。
ケンジュ:Hi my name is Kenju.
テツ:Hi my name is Tetsu.
メアリー:Hi my name is Mary.
ミクア:Hi my name is Mikua.
キサラ :Hi my name is Kisala, and welcome to New York Future Lab!
今夜もニューヨーク在住のジャーナリストでミレニアル世代とZ世代評論家シェリーめぐみさんと電話が繋がっています、
もしもしシェリーさん!元気ですか?
シェリー: エリーさん! こんばんは~!おかげさまで元気です。
NYはね、今週からオフィスとヘアサロンと、飲食店もアウトドア限定でオープン開始なんですよ。
綿谷エリナ:おー!一歩前進ですね?
シェリー:そうなんです。ただ、逆にアメリカの半分以上の州で再び感染拡大中なんですよ。これかなり深刻なんです、いま。特にNYは、特に感染率の高いフロリダ州やテキサス州など、9つの州からの旅行者に対し、14日間の自主隔離を義務付けました。
綿谷エリナ:アメリカ国内で?
シェリー:国内で。で、これ破ると、罰金20万円だって。
綿谷エリナ:えー!?高い!大変!
シェリー:高いですよね。結構シリアス。
そんなNYフューチャーラボですが、4人のZ世代、ミクア、キサラ、ケンジュ、メアリー、そしてちょっぴりお兄さんのミレニアル世代、テツの5人でお送りします。
このところずっとお話している、黒人への警察の暴力と人種差別に反対するブラックライブスマターの抗議運動は全米でまだまだ続いています。昨日はデモ隊が NYPD市警の年間予算6千億円のうち1千億円を教育や住宅予算にまわすことを求めて、NY市役所前を占拠しました。でもこの年間予算、市警ですよ?市警の年間予算が6千億円ってすごくないですか?(笑)そっちの方にびっくりしちゃいました。
綿谷エリナ:すごいですね!
シェリー:警察がパワーを持ちすぎているということが批判されていて、いまいろんなところでこういうことをやっています。
東京でもデモがあり3500人が参加したと報道されました。
しかしアメリカではデモ自体の報道の数は少しずつ減ってきています。
というのも、アメリカ南部や西部で再びコロナが猛威を振るい始めているからでもあります。
この運動は一体どこに行くのか?Labのみんなどう感じているのかを聞いて見ました。
今日はちょっと踏み込んだ話なので英語が多めですが、ついてきてくださいね!まずケンジュから。
ケンジュ:俺が怖いのは、少しだけ変わってそしてみんながそれでOKと言って、そしてこのプロテストとかが死んじゃうの。
メアリー:何かするふりをしたら、みんながちょっと静かにして、全てが普通に戻ってきますから、
キサラ: I think the positive change is coming like within our generation
シェリー:ポジティブなチェンジがキサラの世代で起こると思う。それはなんでそう思うの?
キサラ :ほとんどは若い子だし、私たちのgenerationの方がnew knowledgeあるし
シェリー:前の世代よりもっといろんなこと知ってるし、
キサラ:Easy to be convinced on the positive information than negative information that is already installed in them, that older generation can’t really change anymore.
シェリー:若いからネガティブなものからポジティブに変わることができる。大人にはできなくても若者にはできるっていうこと。
キサラ:In terms of spreading awareness, I read that he’s now making Black Lives Matter signs like on painted posted all over New York City.
シェリー:今ねニューヨーク中のストリートに、Black Lives Matterという文字がペイントされているんだよね。州や市もそれを認めて応援しているんだよね。
キサラ:Something that small but I feel like make a big change because awareness is just as important as action. Racist people walk down the street and keep seeing that every day. It’ll be in their mind maybe I should recheck myself.
シェリー:キサラが最後に言ってたのは、ストリートにBlack Lives Matterと書いてあるんですよ。見たことあるかな?
綿谷エリナ:上から道路に書いてあるやつですよね?
シェリー:そうそう!そういうのもあるし、壁に書いてあるのもある。これだけだと、大したことないように感じるかもしれないけれど、Awareness 目覚めることは行動することと同じくらい大切だとキサラは言っている訳ですよ。もし人種差別主義者が近所に住んでいて、その通りを毎日歩いていたら、ある日「自分が間違っているかも」と気付くかもしれない。そう彼女は言っています。
とはいえ、この国の人種差別との戦いは本当に長いです。400年前に奴隷がアフリカから連れてこられた時から続いていて、彼ら10代20代の彼らの記憶にあるだけでも、何度も同じ問題が起こっては消えている。
だからこの世代は、大人たち特に政治への不信感はとても強いです。
それに、ネットのおかげで多くの情報を得ているから、噓にもすぐ気づく。
日本も同じなんじゃないかな?
綿谷エリナ:情報がたくさんあるので、正しいかどうかを考える人は多いと思います。
シェリー:ですよね。で、そういうことに関して、キサラとメアリーから相反する意見が出てきているので聞いてみましょう。
メアリー:He’s just doing all these nice act to put on the show to make it seem like he cares but…
キサラ:You never know if he’s just putting on the show like action still being made. So that’s good to look at.
シェリー:メアリーは政治家が自分をよく見せるためにやってるんじゃないかって思ってるのね。それに対してキサラは、それでもちゃんと役に立ってるんだからいいんだっていう考え方なのね。
ケンジュ:エリック・ガーナーがなった時、何もこういうことしてなかったじゃん。
シェリー:エリック・ガーナーっていう黒人が何年か前にニューヨークで、白人警官の暴力の犠牲になったんだよね。でもその時はここまで大きなことにならなかった。
ケンジュ:ただジョージ・フロイドが大きい問題になった後に、こんないろいろなすごいことやっているけれど。
テツ:I think Kenju had a good point. This is the first time that what I’ve seen where they have. So I think that’s a change.
シェリー:テツは確かにその通りで、そういう風に考えるとこれは以前とは大きな違いだって思うわけね。
テツ:I just keep thinking back what Obama said before. He said it’s not like you can win or lose overnight. He said it’s more like a football game. Win a couple of inches and lose a couple of inches and gain little more and you lose a little more. But it’s all about like continue to push it forward. Sometimes you have this opportunity where you see an opening and you can take it.
シェリー: 政治家が自分をよく見せるためにやっていても、とにかく少しずつでも進んできているのは、何年か前に比べるとわかる。
で最後のテツの英語は、オバマ元大統領が言ったことを思い出すというんですね。「一度で勝ったり負けたりするんじゃないんだと。何センチか進んだら、また何センチか戻りながら、それでも諦めずに前に進んで行くと、いつかそこに突破口が開けるから、それを勝ち取るんだ。」
確かに、ミレニアル世代はアメリカ史上初の黒人大統領を誕生させた世代です。そこでかなり先に進んだから、いまはかなり戻っている時代とも考えられるし、逆にオバマ時代には解決できなかった問題に今取り組んでいるということにもなる。少しずつ進んでいるんだよ、っていうことをメッセージとして出してくれました。
でもこのBlack Lives Matter運動は、果たしてこのまま静かになってしまうのか?
そうならないために、何にどう取り組んでいるのかという話を来週はしたいと思います。
綿谷エリナ:これも続けていくことに意義がありますからね。
シェリー:そう思います。
綿谷エリナ:シェリーさんありがとうございました。
シェリーさんやラボのみんなへのメッセージもお待ちしています。
NY Future Lab、来週もお楽しみに。