【23日目】つるのさんと広告クリエイターが考えるとしまえんの閉園ポスター
~サンタフェの扉まで持ってきちゃうとしまえん~
23日目の本日は、㈱オリコムの渡辺健太郎さんと 過去のとしまえんの広告やもし閉園のポスターをつくるなら…など語りました!
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放送後記では、テキストと写真でも「30日後に閉まるとしまえん」をお楽しみください!
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今日はとしまえんのポスター『冷やし温水』『デヴィ・ヒカルノ』『世界遺産 狙っています』など数々のユニークなとしまえんの広告を実際に制作されました株式会社オリコムの渡辺健太郎さんをお迎えしまして、お話を伺っていきたいと思っています。引き続きよろしくお願いします。
つるのさん:僕は渡辺さんと同い年で、時代感としては一緒なんですよね。
渡辺さん:そうですね。
つるのさん:見ているものとか、感じているものなどはなんとなく同じではないかなと思うんですが、渡辺さんが制作に携わっていくにあたり、としまえんの過去の広告を渡辺さんは見ていたりしたんですか?
渡辺さん:CMではよく見ていましたね。
つるのさん:昔よくやっていましたよね、印象に残っているCMってあります?
渡辺さん:一番印象深いのは、野村サッチーさんが出ているCMです。
つるのさん:沙知代さんが出ていたのありましたね。
渡辺さん:はい。
つるのさん:どんなCMかちょっと忘れてしまったんですけど。
渡辺さん:水着でも遊園地に入れますという広告で‥
つるのさん:そう、水着で乗れるとしまえんっていう広告ですね。
渡辺さん:木馬に乗っている‥
つるのさん:ちょっとでもそれは渡辺さんが作られる広告に近いですよね?
渡辺さん:としまえんさんの広告は、割というそういう流れでしたね。
つるのさん:タレントさんを起用して、少しダジャレと言うか世の中のイメージとギャップを付けて見せる手法というのはなんとなく似ているかもしれませんね。
渡辺さん:そうですね。タレントは、野村沙知代さんが最初かもしれないですね。
つるのさん:そうですか、かなり貴重ですね。僕あの時のインパクトありましたね、未だに覚えていますよ。
渡辺さん:はい。
つるのさん:あと何か印象に残っているCMはありますか?
渡辺さん:ポスターで印象に残っているのはサンタフェの扉のものです。
つるのさん:今、目の前にあるんですけど、これですね。としまえんに『サンタフェの扉がやってきた』というものですね。1992年のものでこれは本物のようです。これが印象に残っています?
渡辺さん:そうですね。今思えば、現在はSNSの時代で「バズる広告」というのが主流になっているんですけど、それの先駆けというか。この頃はインターネットはない時代なんですけどこういった話題性のあるポスターの枠組みを超えている面白い企画だなと思います。尚且、サンタフェの扉を置くことによって、人が来るんですよね。
つるのさん:絶対来ますね。
渡辺さん:集客のイベントにもなっている画期的なポスターだなと思いました。
つるのさん:これ自体は宮沢りえさん本人ではないですし、写真集の表紙に使われたただの門ですからね?
渡辺さん:はい。
つるのさん:宮沢りえさんのヘアヌードというのがすごい話題になって、この間からヘアヌードが見えているという扉というだけでも物凄いアトラクション力というか‥これうまいことやりましたよね?
渡辺さん:これはすごいと思います。
つるのさん:やっぱりすごいと思う訳ですか?
渡辺さん:そうですね、改めて計算されているなと後から思いますね。
つるのさん:当時SNSないですもんね。これ今だったら大変なことだったでしょうね?
渡辺さん:今はこんなことしたら、人が押し寄せますね。
つるのさん:そうですよね。今までフライングパイレーツとか色んなアトラクションありましたけど、これ一枚で人が沢山寄ってくるという(笑)物凄いコンテンツだったということなんですね。
渡辺さん:今もこの扉があればまたやればいいのになって思いましたけどね。
つるのさん:今の子、知っているかな?
渡辺さん:(笑)
つるのさん:例えば、今のアイドルや芸人みたいな人が宮沢りえさんみたいなヘアヌードをサンタフェの後ろの扉から出して、それが話題になれば‥あの時の宮沢りえさんのサンタフェの扉に彼女がいる、彼がいるとかってなったらまたちょっと燃えそうですけどね(笑)
渡辺さん:そうですね。あとまたサンタフェっていう響きが当時すごいあれだったんですよね?
つるのさん:そうそう(笑)意味がわからないですけど、サンタフェってどういう意味なんですか?
渡辺さん:場所じゃないですか?
つるのさん:そうか、あれは場所だ。たしかに響きがいいですね。これまで広告に携わっていた渡辺さんは閉園の一報を聞いた時どうでした?
渡辺さん:無くなってしまうこともあるんだなって思いましたね。
つるのさん:歴史的には94年ですからね?例えば、最後にとしまえんの広告を作るとなったら、どういった広告を作るなんて案があったりします?例えば、こんなのやってみたいなとか、なんでもいいんですけど。
渡辺さん:すごいハードルの高い質問ですよね?
つるのさん:プロにこんな事を聞いてごめんなさい(笑)
二人:(爆笑)
渡辺さん:我々クリエイターは、これからとしまえんの広告を作らなくてよくなるっていうプレッシャーから解放されるんですよ。
つるのさん:(爆笑)そうなんですか。なんで?
渡辺さん:としまえんさんのポスターの企画を考えるのって本当に大変で。
つるのさん:たぶんそれは自分が作り出したことですからね?
渡辺さん:まあでも毎年このシーズンになると苦行がまた始まるという‥
つるのさん:そうなんだ(笑)なんかすごい楽しそうにみえたんですけど、そうでもないんですね?
渡辺さん:いやもちろん楽しいんですけど、やっぱり毎回ハードルが高いので。
つるのさん:そりゃそうだ。自分が高くしていったっていうのもあると思いますよ?
渡辺さん:いや、もう歴史からしてずっととしまえんさんの広告は面白いので。その期待に応えなきゃいけないというプレッシャーがあります。
最後は、働いている人たちが沢山出てきてちょっとしんみりするようなものを真面目にやってみるのもいいんじゃないかとも思ったんですけど。
つるのさん:今までふざけてきたから?
渡辺さん:はい。
つるのさん:でも、ふざけ通すっていうパターンもあると思うんですよね?
渡辺さん:そうなんですよ。ふざけ通すとしたらどのようなのが考えられるかなって思ったんですよね。
つるのさん:なるほど。この間、ゲストに来たアルコ&ピースの平子君が最後に一言ありますか?って聞いたら、『またね』って言ってたんですけど。
(【22日目】アルコ&ピース平子さん、としまえんへの最後のラブレター「またね」~としまえん好きな人、全員に聴いてほしい~)
そっちはどっちかというと王道というか。今までふざけていたけど、真面目に終わらせるというパターンだと思うんですよね。
渡辺さん:うん、それもあると思います。としまえんのロゴが出て、『またね』だけ書いてあるというのは、ありだと思いますね。
つるのさん:グッときますね。うわー僕、話を聞いていただけで泣けてきたうん、そのパターンあるよ。
渡辺さん:あと、お金がかからないですかね。そのパターンだと。
つるのさん:現実的な事言うとお金がかかりませんね。
渡辺さん:はい。
つるのさん:ただふざけるなら?
渡辺さん:ふざけるならこれまでパロディが多かったので、閉園してしまうっていうことをパロディにしていったほうがいいのかなと思いましたね。
つるのさん:なるほど。
渡辺さん:例えば、謎の巨大生物が跡形もなくとしまえんを無くしてしまったみたいな。
つるのさん:なるほど(笑)あれちょっと待ってくださいよ、ちょっとこれウルトラマンが
渡辺さん:うわ。さすがですね?
つるのさん:これ僕が出てくるかもしれませんよ(笑)
渡辺さん:ウルトラマンのことを言おうと思っていたんですよ。
つるのさん:すみません。ウルトラマンあるよ?
渡辺さん:ありますね。
つるのさん:キャラクター使ってしまうと色々あるので。『つるちゃんマン』っていう小学校から描いている漫画があるんですけど。僕は小さい時から将来『つるちゃんマンランド』を作るのが夢で‥
渡辺さん:はい(笑)
つるのさん:なんかそういった夢を積み重ねて、壊れていくみたいなそういったものに引っ掛けて『つるの恩返し』みたいな(笑)
渡辺さん:(笑)
つるのさん:また言っちゃった(笑)パロディーならそっちですね。時間的にそういう広告ってそろそろ出てこないとダメでしょ?ないのかな?この広告は作ってほしいけどな。閉園のポスターっていうのはないのか。
渡辺さん:あってもハードルがすごい高いですね。あと閉園なので何もなくても人が来ますからね。
つるのさん:人がくるから、宣伝する必要がないと?
渡辺さん:はい。
つるのさん:でもここはっていうので、僕、無償で人肌脱ぎたいですけどね(笑)
渡辺さん:逆オファーをしてみるのはどうですか?
つるのさん:僕は無償で出ますけどってとしまえんに言って、それで断られたらすごい寂しいので辞めておきますね(笑)
二人:(大爆笑)
つるのさん:それで断られたら僕なにもないので。それは怖いので辞めておきます(笑)
渡辺さん:でもこの番組自体が十分広告になっているので。
つるのさん:たしかにそういうつもりで僕もやっています。ちゃんとした広告で閉めてほしかったな。ピリオド的にはあっていいかなと思ったんですけどね。
渡辺さん:それはどういうポスターなんですか?
つるのさん:ウルトラマンが立っていて、跡形もなく無くなったやつ・・・お前が壊したんかい!!ってやつ。
二人:(大爆笑)
つるのさん:お前が壊したんかい!!ってやつ。
渡辺さん:なるほど。足だけ見えているとか。
つるのさん:足だけ見えていて、お前が壊したの?ってヒールになってしまう。それ、あるな。現実、ウルトラマンに家を壊されてしまった子どもの話とかあるじゃないですか?
渡辺さん:はい。
つるのさん:悲しい視点からの話。視点違いでウルトラマンがとしまえんを壊しちゃったというのは、めちゃくちゃ面白いですけどね?ウルトラマンっぽくていいんですもんね。ウルトラマンじゃなくてもいいんだもん。
渡辺さん:そうですね。円谷さんからちょっときそうですけどね(笑)
つるのさん:そうですよね(爆笑)ダジャレですけど、つぶらやかい!ってなっちゃいますもんね?(笑)
渡辺さん:つるのさん、出ますね(笑)?
つるのさん:出ますね。オヤジギャグの宝庫ですね。
渡辺さん:世代的な部分もあるんですかね?
つるのさん:世代的な部分もあるかもしれない。でもアイデア考える時ってそういうことですよね?
渡辺さん:はい。
つるのさん:色々なひねりでしょ?
渡辺さん:はい。
つるのさん:みんながわかりやすいクスッとすることですもんね?デザイナーさん一人一人がこうやって色々な案を考えて一枚作ってくれていると思うと本当ちゃんとこれからも見みていかなきゃって思いますね。中々普通では聞けないような話を聞かせていただきまして、本当にありがとうございました。最後の最後に色んな案がでましたけど、これを現実化してくれたら一番いいなと思うんですけどね?
渡辺さん:そうですね。
つるのさん:でもちょっと使えないかな(笑)ということで、株式会社オリコムの渡辺健太郎さんをお迎えしまして、広告を作る上での裏話を聞かせていただきました。改めまして、ありがとうございました。
渡辺さん:ありがとうございました。
つるのさん:今日紹介した広告は、番組のTwitterアカウントにも載せていきたいと思っていますので是非ご覧ください。「#30日後に閉まるとしまえん」で番組の感想や質問などもつぶやいてみてください。「 #としまえんでの思い出」も付けていただくとあなたの思い出もつぶやきますので、是非ともみなさん聞かせてください。それでは、明日もお楽しみに。
今日のとしまえんでの思い出
イガラシさん
大昔だけど、パイレーツに乗車して終わったときに客が一斉にアンコールかけたらそれに答えてもう一回動かしてくれたことあったな。あれはほんと嬉しかった。
30日後に閉まるとしまえん
閉園まで あと8日
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