これからの時代の主役となる「Z世代(10代~22歳)」と「ミレニアル世代(23歳~38歳)」にフォーカス。アメリカの若者たちが普段何を考え、何に影響を受け、どうした性質や特徴があるのか、さらにグローバルビジネスや海外進出企業も知りたいこれからの消費動向について、ミレニアル・Z世代評論家のシェリーめぐみが座談会形式で彼ら、彼女らの本音を引き出していく。
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今回は「日本のお菓子は何故アメリカのスーパーで流通していないのか?」というテーマでお届けします。
<本記事を要約すると…>
アメリカのスーパーで日本のお菓子が流通していない理由は…
●日本の食品は、FDA認可が下りていない工場で作れていない限り販売が出来ない。
●アメリカでは、スーパーに製品を陳列してもらう際に「スロッティング・フィー」とよばれるフィーを支払う必要があるのも、日本企業が新規参入しにくい一つの理由。
●グローバル人材が足りない等の事情もある。
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綿谷エリナ:綿谷エリナのOn The Planet 。この時間は「NY Future Labミレニアル・Z世代研究所」です。
メアリー:Maryと申します
ケンジュ:Kenjuです。
ミクア:Mikuaです。
テツ:Tetsuです。Welcome to NY Future Lab 2020.
綿谷エリナ:
今夜もニューヨーク在住のジャーナリストでミレニアル世代とZ世代評論家シェリーめぐみさんと電話が繋がっています。シェリーさん!
シェリー: エリーさん! こんばんは~!
綿谷エリナ:こんばんは~!いかがお過ごしですか?
シェリー:
いやーアメリカは本当にもう上を下へっていう感じで・・・ってニュースでご存知ですよね(笑)
綿谷エリナ:
いやー色々ありましたね!
シェリー:
トランプ大統領の病状が気になる方、多いと思うのですが、残念ながら情報が全く発表されていないんですよ。
綿谷エリナ:
あ!そうなんですか!全くないんですか?
シェリー:
そうなんです。これだけ世界に影響を及ぼす大統領の病状、いくら何でも開示しなさすぎでしょ!と批判されつつも、【病気=弱い男】というイメージを嫌っているんじゃないかと言われています。
綿谷エリナ:
そ、そんなことですか!?
シェリー:
そんなにすぐ良くなるわけないじゃないですか!
でも元気なところを見せようとしてか、今朝は1時間半の間にツイート、50回ですよ!
綿谷エリナ:
あ、見ました(笑)元気な証拠なのかよく分からないぞ?と思いながら(笑)
シェリー:
(笑)
ただね、トランプ大統領が処方されている薬、「デキサメタゾン」というステロイドなんですけど、これコロナの場合かなり重い肺疾患に対して投与される薬なんです。これで生存率がかなり上がるということで投与されているので、これどうなんだろう?と。医療関係者らの話では「ここ数日が今後重症化するかどうかの分かれ道になっているのでは」と言われているんです。
という中で、ホワイトハウスが今クラスター化して側近や政権関係者など含め20人以上が感染している、という状況もあるんです。
綿谷エリナ:
まだまだ油断できないということですよね。
シェリー:
そうなんです。アメリカ全体でまた感染者数上がってきている状況です。
本当に心配な状況ですが、そんな中でもNY Future Lab、今週もやっていきます。
さて、NY Future Lab、実は2年目に突入なんですよ!
綿谷エリナ:
おー!そうか~!記念すべきですねー!おめでとうございます!
シェリー:
ありがとうございます!
エリーさんともずっとやってきてね!
綿谷エリナ:
はい、毎週楽しく!
シェリー:
ね!このコーナーでは、社会問題からエンタメ、アメリカで売れそうな日本の商品まで様々なトピックで座談会やってきて。
今週は三人のZ世代、ミクア、メアリー、ケンジュとミレニアル世代のテツ。
そして、今日も1人、ニューヨークから飛び入りゲストのコメントが入ります。
綿谷エリナ:
お?どなただろう!楽しみにしておきます(笑)
シェリー:
ご紹介はこの後で!
さて少し前になりますが、日本のスナックが色々入ったボックス・サブスクがニューヨークで話題という話をしましたね。
綿谷エリナ:
はい!ありました!
シェリー:
毎月2500〜3500円くらいで、箱に日本のお菓子が10〜17種類入って送られてくる、と。
これも瀬戸内塩せんからラムネハイチュウ、麩菓子までアメリカでは買えないものばかり入っていて、日本文化・日本食ブームに乗って人気上昇中という話で盛り上がったじゃないですか。
綿谷エリナ:
はい、ありました!
シェリー:
ね!ところが、そんなお菓子が、NYで私の住んでいる近所のスーパーやデリで見かけることはないんです。
綿谷エリナ:
全くですか?
シェリー:
全くなんです!なんでないんだろうって。
たまにハイチュウやポッキーがあるくらい。
で、その答えを宿題として貰っていたのですが、今日はその答えを約束通りプロに聞いて来ました。
綿谷エリナ:
お!?プロが登場するんですか!!!
シェリー:
プロが登場します!
でも、その答えに行く前に、その放送時に、その理由についてケンジュとテツからこんな意見があったんだけど聞いてみてください。
ケンジュ:アメリカの人たちがdistributer探せないんじゃない?例えば普通のコーナーストアだったら、そういう人たち、例えばカルビーの人たちとコンタクトできない。日本語喋れないから。でも例えばアジアン、韓国人のマーケットとかなら売ってるじゃん。
テツ:Yeah, you are right.
綿谷エリナ:
うーん…
シェリー:
確かにお店と企業が繋がっていないのは確かだと思うんです。でも日本語英語が喋れないという言葉の問題だけでなく、もっと複雑な理由があるようです。
綿谷エリナ:
というと?
シェリー:
で!ここで登場するプロをご紹介します。
ニューヨークで日本企業の商品の営業代行をしている若い日系企業で、ミレニアル世代の日本人が3人で運営している
グローバル・セールスフォースという会社の
友安亮之さんに聞いてみました。
なぜ日本のお菓子が、アメリカのスーパーで買えないのか?
その理由は、まずは
これまで長いこと、アメリカのお菓子はドリトスやフリトレーなどの伝統的なお菓子が主流で、その食文化に入って行くのが難しかったということなんです。
綿谷エリナ:
なるほど。
シェリー:
だけど最近は、新しい・珍しいフレーバーを求める若いミレニアルやZ世代が台頭してきて、ビジネスチャンスが生まれている。で、ボックスサブスクがあったり、ネットで人気を集めてはいますが、大手チェーンで 売ろうとするとなかなか高いハードルがあるようなんです。
そのハードルとは何なのか?ということを、友安さんの声で聞いてみてください!
友安:
FDAの認可を受けたもの、FDAに登録された工場で作ったものが初めてアメリカで販売できるので、まずそういう体制に日本企業側もしなければならない。
「アメリカのマーケットでいきなり売りたい」となると、アメリカのマーケットは別に売れないものは置きたくないので、そうなったら「お金を積んでくれるなら検討するよ」と言って、スロッティング・フィーっていうんですけれど、何百万円ってかかるんですよ、1アイテムで。
つまり「何百万円出したら何百店舗、何千店舗に入れていいよ」と。そうなると初期投資が非常にかかるんです。
一方で、日本の食品メーカーさんて、中小企業のところも結構あるんですね。
そうなるとそこまでのお金を払って「アメリカ進出したいけれどできない」というところもあったり。
あとは、グローバル人材がいないということがあったり、というハードルはありますね。
綿谷エリナ:
ああそうか、複合的な事情があるんですね。
シェリー:
そう。許認可の問題だったり、マーケット参入の問題など、1アイテムにつき何百万も払わなきゃいけない、ていう事情もあるんですね。
綿谷エリナ:
それは大変ですね
シェリー:
そう。で、やっと売れる体制ができても、実際に売れなかったら棚落ちしてしまうこともあるそうなんです。
綿谷エリナ:
そりゃそうだ。
シェリー:
でも逆にいうと、まだここまでやったことのある企業はとても少ないらしいのね。
綿谷エリナ:
じゃあチャンスではある?
シェリー:
チャンスではあります!これまでは日本国内だけでやってこれたので、わざわざ海外に出る必要はなかった。つまり食品に関してはグローバル化はまだまだこれからなんですって。で、アメリカの食文化は、若い世代が出てきて変わって来ている今、これからがビジネスチャンスではないかと友安さんはおっしゃっていました。
綿谷エリナ:
ああ、じゃあ面白い時代になると言えば、そういうことなんですね?
シェリー:
そういうことなんです!なので
これから皆さんの会社もそうなんでしょうけど、日本の商品はやり方を考えればまだチャンスはありますよ!サブスクとかもあるし!ということなんです。
そんな日本のお菓子のどこがアメリカ人にウケているのか、話題のサブスクはどうやってマーケティングしているのか?久々にオンラインメディア、プレジデント・オンラインとのコラボ記事が、明日8日(木)配信予定ですので、興味がある方はぜひお読みください。
→記事は
こちら
綿谷エリナ:
私もシェアしておきますね!シェリーさん、、今日もありがとうございました!
シェリー:
ありがとうございました!
綿谷エリナ:
そしてNY Future Lab、新しいJFNアプリAuDee そしてSpotifyでもぜひチェックしてみてくださいね。次回もお楽しみに。