世界を魅了したbartender鈴木敦(THE BELLWOOD)がcocktailのSTORY、Recipeを紹介。
この番組は、カクテルにまつわるエピソード、レシピ、そしてカクテルを音で提供します。
#9は現在も世界で人気のスタンダードカクテルのひとつ【Vieux Carre】
Story
★#009 Vieux Carre★
Vieux Carre(ヴューカレ)はこれまで様々なクラシックカクテルが誕生した地、ニューオリンズで1930年代に当時のHotel MonteleoneのヘッドバーテンダーWalter Bergeronによって創案されたカクテル。
カクテル名のVieux Carreという名前の由来はニューオリンズにあるフレンチクォーター地区の呼び名で、Old SquareまたはOld Quarterという意味からきていて、カクテルの誕生した地名から名付けられました。
まだニューオリンズがアメリカに属する前のフランス植民地時代やスペイン植民地時代に立てられた建物の多いエリアにあるHotel Monteleoneなんですが、ここは毎年7月に開催されるTales of the Cocktailっていう世界最大級のバーフェステイバルがあって、世界中から大勢のバーテンダー達が集まります。
1週間ぐらい街のそこら中で朝から晩までセミナーや世界中のバーテンダー達のゲストバーテンダーイベントあったり、メインイベントではバー業界のアカデミー賞みたいなセレモニーなんかもあるんですが、このホテルはそのフェステイバルのメイン会場のホテルにもなっていて、僕自身も過去3年ほどこのフェスティバルに参加して実際にこのHotel MonteleoneでVieux Carreを飲みました。
もともと僕自身、好きなクラシックカクテルの1つだったので、実際にオリジナルが生まれた場所で飲んだ一杯は、非常に感激したのですが、さらに感激したのがこのMoteleoneのバーカウンターの作りで、なんとカウンターがメリーゴーランドみたいに回ってるんです。
見た目もメリーゴーランドみたいなんですけど、実際にすごいゆっくりなんですがカウンターの席が回っていて、こんなバーがホテルのメインバーにあるというのはすごく衝撃的でした。
そんなVieux Carreなんですが味わいはマンハッタンやサゼラックのようにわりとアルコールがしっかりとしていて、ほのかにフレンチのハーブリキュールが香るほんのーり甘さのあるカクテルです。
もしあなたもゆっくりと歴史に想いを馳せながらこのVieux Carreを味わってみたいなーという時は是非バーへ行ってバーテンダーとカクテルの話しをしながら一杯を楽しんでみてはいかがでしょうか。
Recipe
★Vieux Carre★
ライウィスキー 25ml
コニャック 25ml
スイートベルモット 25ml
ベネディクティン 1bsp
ペイショーズビターズ 2dash
アンゴスチュラビターズ 1dash
を入れ、ステアします。
グラスに注ぎ最後にレモンピールを添えます。