
音楽プロデューサー、八島敦子さんが選曲、出演する「Jazz & Vocal Night」
今回は「今ききたいピアノトリオ」を特集しました。
コミュニケーションの音楽であるジャズ、トリオの聴きどころは何と言っても3人のミュージシャンの会話。
八島さんが好きなトリオは、正三角形の関係。
3人が対等の立場で、100%のエネルギーをぶつけあっているようなトリオが好みだそう。
ひとりでもなく、ふたりでもなく3人。3人というのは馴れ合いにならない関係。
最初にお送りするのは、八島さんが考える、現在ジャズシーン最高のトリオ、
チック・コリアのトリロジー。
ベースはクリスチャン・マクブライド、ドラムスはブライアン・ブレイド。
♪ La Fiesta by Chick Corea Trio from the album「Trilogy 2」
(写真 ユニバーサル ミュージック合同会社 UCCJ 3038)
仲のよいミュージシャンが集まるトリオ、師弟関係のトリオ、
あるいはプロデューサーが企画したトリオなどさまざまなスタイルがあります。
次にご紹介したのは、故伊藤八十八さんがプロデュースしたザ・スーパー・プレミアム・バンド。
ニューヨークの大御所中の大御所のトライアングル。
ピアノはケニー・バロン、ベースはロン・カーター、ドラムスはジャック・ディジョネット。
♪ Moon River by The Super Permium Band from the album「Sounds of New York」
3曲めは日本の注目の若手ピアニスト、RINAさん。
現在はニューヨークで活躍するRINAさんのワールドワイド・デビュー・アルバム「RINA」は9月にリリースされました。
ドラムスはジェローム・ジェニングス。ベースはNYでひっぱりだこのベーシスト、中村泰士。
プロデュースは小曽根真さん。
♪ Run and Rise by RINA from the album「RINA」
RINAさんは国立音楽大学で小曽根先生のレッスンも受けていたそう。
続いては、RINAさんの師匠でもある小曽根真のザ・トリオの演奏をお送りしました。
♪ Wishy Washy by小曽根真 THE TRIO from the album「Dimensions」
ここからは、世界の新世代ピアニストの演奏をお送りしました。
八島さんは、ジャズやアーティストのサウンドそのものには、新しいとか古いとかはなく、
どんな演奏もその時代を切り取ったものであり、聞く側がどんな気持ちで、どんな状況で聞くのかで
サウンドは異なってくるのだと思っているそう。
イスラエルからシャイ・マエストロ。
この曲、師弟関係のトリオ。
実はドラムスのオフリ・ネヒミヤ。
八島さんは彼の演奏を初めて聴いたのはオフリが14歳の時だったとのこと。
イスラエルの超エリート・ジャズ教育が育てた精鋭です。
♪ A Moon's Tale by Shai Maestro from the album 「The Dream Thief」
次にノルウェーの新世代アーティスト、エステン・ベルグ・トリオ
曲タイトルの「Furuberget」はエスペン・ベルクが子どもの頃に遊んだ森の名前とのこと。
北欧の森を思い浮かべて、子ども時代の情景を思い出しながら聞いてもらいました。
♪ Furuberget by Espen Berg Trio from the album「Free to Play!」
最後にお送りしたのは、究極のトリオ、キース・ジャレット・トリオ。
今年はゲイリー・ピーコックの他界、キースの2度の脳卒中など心配なニュースがありますが、
この曲の芸術性は永遠ですよね。
♪Butch and Butch by Keith Jarett Trio from the album「Up For It」
来週は、月末恒例のリクエスト特集、ディスクユニオンの坂本涼子さんの出演です。お楽しみに!