Cocktail Voice @ THE BELLWOOD

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Cocktail Voice @ THE BELLWOOD #012 White Lady

世界を魅了したbartender鈴木敦(THE BELLWOOD)がcocktailのSTORY、Recipeを紹介。


 
この番組は、カクテルにまつわるエピソード、レシピ、そしてカクテルを音で提供します。

#12は日本でも人気のあるクラシックカクテルの一つ【White Lady】


Voice


美味しいカクテルが飲みたくなるようなストーリーと音世界が堪能頂けます。
是非!ヘッドホンでお楽しみください。

#012 White Lady



Story
★#012 White Lady★
 White Ladyは2人の“ハリー”というバーテンダーによって世界に広まったと言われています。
 まず一人目のハリーは、1924年に出版されたHarry‘s ABC of Mixing Cocktailsの著者でスコットランド出身のバーテンダー、ハリーマッケンホール。
 1919年に当時働いていたロンドンのバーで考案したと言われ、当時は現在スタンダードで飲まれているジンをベースとして作るWhite Ladyではなく、ジンの代わりにクレームドミントを使うレシピで作られていました。のちにマッケンホールが働いたパリの名店“New York Bar”で1929年ごろにいまのジンベースのレシピに変わったと言われています。



 そして2人目のハリーですが、こちらも世界的な名バーテンダーで、1930年に誕生して以来、現在でもバーテンダーのバイブルブックとして愛読されている。
 Savoy Cocktail Bookの著者でもあり、バーテンダーの聖地ロンドンSavoy Hotel American Barの3代目ヘッドバーテンダー、ハリークラドックが創作し、自身のカクテルブックで紹介したと言われています。
 ハリークラドックは、当時American Barの常連ゲストだったアメリカ人の小説家、フランシススコットフィッツジェラルド(今では20世紀のアメリカ文学を代表する小説家)の奥さんゼルダにこのカクテルを作り彼女の髪がプラチナムブロンドの色だったことからカクテルをWhite Ladyと名付けたと言われています。



 時代が現代になるにつれて、海外ではとくに差別的な意味合いを持たせるような色の名前をカクテル名に使うことは若干タブーとされていることから、このWhite Ladyという名前を聞くだけでその時代背景や歴史を感じられるのですが、別々の場所で2人のハリーが作り、そして現在でも世界中のクラシックカクテルファンから愛されているWhite Lady…

 あなたもぜひ2人のハリーが作ったこの名作を当時の時代背景に思いを馳せながら楽しんでみてはいかがでしょうか。




Recipe
★White Lady★

お好みのジン 40ml
コアントロー 20ml
レモンジュース 20ml
シェークしてカクテルグラスに注いで完成です。