音楽と言葉を電波に乗せて、東京の空へ。
50年におよぶ、ラジオと誰かの幸福な関係を、もう一度・・・。
2020年。
私たちの日常が一変してしまった、未曾有の1年をしめくくる今月は、ポピュラー音楽専門誌『ミュージック・ライフ』の元編集長で、日本人ジャーナリストとしてはじめてビートルズの単独取材を成功させた、星加ルミ子さんが語る、真実の物語をお送りしてきました。
　　
今年は、ジョン・レノン生誕80年、没後40年のメモリアル・イヤーでもありました。
星加さんは、ジョンと同じ、1940年生まれ。
ラジオから聴こえてきたエルヴィス・プレスリーの音楽で人生が決まった二人は、20世紀を代表するロック・スターと、彼を取材する記者という立場で、1965年に、出会いを果たしました。

続けて、66年のビートルズ初来日公演、67年リリースのアルバム『マジカル・ミステリー・ツアー』レコーディング風景も単独取材。
星加さんは、ジョンを含む4人との交流を深めてきました。
1970年、ビートルズが解散したのちも、オノ・ヨーコと結婚したことをきっかけに、複数回、来日していたジョンと会い、変化を遂げてゆく彼の姿を、何度か目撃することになったといいます。

甲斐甲斐しいハウスハズバンド・ジョンの様子や、ジョンが大好きだった「鰻重」をご相伴したときのエピソード。
そして、ジョンとヨーコの分かちがたい絆についての星加さん的考察など、ここだけの「True　Stories」をお楽しみいただきます。
　　　
「私たちには、一緒にやりたいことがいっぱいあった。
　80歳まで生きよう、って話してたいた。
　もう、それはかなわないことになってしまった。
　でも、私たちの伝えたいことが、終わったわけじゃない。音楽は生き続けるから。」

1980年12月9日。
ジョン・レノンを見送った翌日に、オノ・ヨーコはこう、語ったといいます。　　　
彼女の言う通り、「Imagine」は今も、世界中で歌い継がれています。
思いがけず、世界中で社会の分断が進んでしまった2020年。
私たちは、いつだって「Imagine」の力を試されているのです。
　　　
オンエア曲
「Woman」ジョン・レノン　
「Grow　Old　With　Me」ジョン・レノン
「Imagine」ジョン・レノン　ほか

「True　Stories」、2021年初の放送は、劇作家・演出家・俳優の長塚圭史さんとともに歩く、東京の街。
演劇プロデュースユニット『阿佐ヶ谷スパイダース』主宰するかたわら、2021年・4月より、KAAT 神奈川芸術劇場の新芸術監督に就任することが決まった長塚さんと、多感な思春期と大学時代を過ごした、新宿区の戸山・早稲田界隈を歩きます。

＜参考文献＞

★『Pen　2020　２／１号　（No.489）』特集「ジョン・レノンを語れ！」
　　　（CCCメディアハウス）
★『レコードコレクターズ10月増刊号　ラブ　ジョン・レノン』
　　　（2020年10月１日発行　第３９巻１３号　通巻552号／ミュージック・マガジン）
★『THE　BEATLES　ON　THE　ROOF　ルーフトップ・コンサートのビートルズ』
　　　（トニー・バレル著　葛葉哲哉訳／DU　BOOKS）
★『Newsweek　ニューズウィーク日本版』「没後40年　ジョンレノンの遺産」
（2020年12月15日号　CCCメディアハウス）
★ジョン・レノン詩集『イマジン』　平田良子訳　（シンコー・ミュージック）
★『ビートルズ・ロッキュメンタリー　太陽を追いかけて』星加ルミ子著（TOKYO　FM　出版）
★『私が会ったビートルズと　ロック★スター』星加ルミ子著（シンコーミュージック・エンタテインメント）

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