#93『I Got Rhythm~音楽が生まれる時』 選曲リスト

今月のテーマ:「作詞家から見たヒットの裏側」 (第1回:名曲の裏側) パーソナリティ:売野雅勇

<番組のトーク・パートと選曲リスト>

今月は、「作詞家から見たヒットの裏側」と題して、作詞家の売野雅勇さんが、これまで手がけたきたヒット曲の時代背景、社会の動きなどとともに、歌謡曲、J-Popが生まれる裏側に迫ります。今回のテーマは「名曲の裏側」です。

― 作曲家の井上大輔さんに見出だされて、井上さんのアルバムの曲に詞を書いたという売野さん。その評判がよく、井上さんの事務所に入ることになります。そこで、「中森明菜さんがアルバムの曲を集めてるので、書いたらいいと思いますよ。」という話を頂いたという売野さん。しかし、売野さんにとって、アイドルの詞は「何を言いたいんだろう?」という詞が多かったようで、ちょっと困ったそうです。
 しかし、阿木燿子さんが山口百恵さんに書いた詞を見て、「こういう感じで書いてもいいんだ」とピンと来て、「せっかく書くんだからインパクトのあるやつを書こうかな」と思って、「少女A」というタイトルが思い浮かんだそうです。
 
M1「少女A」/ 中森明菜
<Spotifyリンク>※ラジオでOAしたものとヴァージョンが異なる場合があります。

 売野さんが「少女A」の詞には、当初は今とは違うメロディがついていましたが、残念ながら少女Aには合わずに、曲がボツになってしまったそうです。しかし、歌詞だけは落選せずに残り、のちに芹澤廣明さんが書いたメロディに、少女Aの詞をはめることになります。
 詞を先に書いた「少女A」を、次は芹澤さんが書いた曲に詞をはめることになったわけですが、詞が曲に奇跡的はまり、めでたくシングルに選ばれ、大ヒット曲になりました。

― 続いては、ラッツ&スターの「め組のひと」です。
 シャネルズ時代から仲が良かったという売野さん。メンバーのような立ち位置で付き合っていて、必ずコンセプト会議に出席して、どんな曲を作ったらいいか、一緒に考えていたそうです。

M2「め組のひと」/ 鈴木雅之
<Spotifyリンク>※ラジオでOAしたものとヴァージョンが異なる場合があります。

 「シャネルズ」から「ラッツ&スター」に名前を変えて再出発するときにリリースした曲。化粧品のCMソングに選ばれましたが、オファーの際に、”「め」という言葉を4小説に1回入れる”という条件があったそうです。そこで、まずは15秒のCMのために作ったサビが詞先で完成します。その後、作曲の井上大輔さんが、Bメロ、Cメロを付けて、そこに売野さんが詞を付けてできた曲です。「め組のひと」というのは、化粧品メーカーのキャンペーンタイトルです。

― 続いて紹介するのは、矢沢永吉さんの「PURE GOLD」です。
 売野さんが作詞家になってから、一番詞を書きたかった人が矢沢永吉さんだったそうで、自分で手紙を書いて会いに行ったそうです。矢沢さんの小倉のコンサートを見た後、矢沢さんと博多で一晩中飲み歩いたという売野さん。その時に「じゃあ今度、書いてみようか」という話になり、「SOMEBODY'S NIGHT」を書きました。
そして、その1年後に、のちにヒット曲となる「PURE GOLD」の詞を書くことになります。

M3「PURE GOLD」/ 矢沢永吉
<Spotifyリンク>※ラジオでOAしたものとヴァージョンが異なる場合があります。

 この曲は、ヒットチャートで1位を獲得した曲で、矢沢さんにとっては、「時間よ止まれ」に次いで2回目の、第1位に輝いた曲です。


進行:売野雅勇(作詞家)
 1951年栃木県生まれ。上智大学卒業後、コピーライター、ファッション誌編集長を経て、1981年、ラッツ&スター「星屑のダンスホール」などを書き、作詞家として活動を開始。
 1982年、中森明菜の「少女A」のヒットにより作詞活動に専念。以降チェッカーズを始め近藤真彦、河合奈保子、シブがき隊など数多くの作品により80年代アイドルブームの一翼を担う。
90年代からは坂本龍一、矢沢永吉からゲイシャガールズ、SMAP、森進一まで幅広く作品を提供。ヒット曲多数。


~売野雅勇さんの著書~
『砂の果実 80年代歌謡曲黄金時代疾走の日々(朝日新聞出版)』
こちらの書籍でも売野さんが手がけた楽曲の誕生秘話が書かれております。
気になった方は、是非ご連絡ください。
▽詳細はコチラ
【朝日新聞出版HPへ】