今夜の"Jazz & Vocal Night"は、音楽プロデューサー、八島敦子さんが出演。
毎月第2週は「ジャズ・ヒストリー」
6回目は「モダン・ジャズの時代 その2」でした。
1950年代のモダン・ジャズは、クール・ジャズとハード・バップの両輪で発展しましたが、
多くのスターが生まれ、たくさんの名盤が生まれました。
まずは、1958年の録音です。
♪クレオパトラの夢 (Cleopatra's Dream) by Bud Powell
1950年代後半になると、ロックン・ロールの台頭によって、若者の心はジャズから離れていきましたが、
逆に良質で芸術性の高い作品が生まれます。
特にブルーノート・レコードは、レコーディング・エンジニアのルディ・ヴァン・ゲルダーの手腕と
新進デザイナーのリード・マイルスが手がける斬新なレコード・ジャケットで傑作アルバムを数多く輩出しました。
こちらも1958年の録音
♪枯葉 (Autumn Leaves) by Cannonball Aderley & Miles Davis
(ジャケット写真:Blue Note UCCQ-9412)
ジャズの歴史で、常に大きな影響力を持っていたマイルス・デイヴィス。
1950年代のモダン・ジャズ・シーンを変えた作品です。
1959年の録音
♪So What by Miles Davis
"So What"はマイルスの口癖だったそう。
この頃のマイルス・バンドにはビル・エヴァンスも参加。
ハード・バップにこだわらないモード・ジャズという新たなスタイルに取り組んでいます。
この1959年、マイルスはアレンジャーのギル・エヴァンスと組んで、クラシック的なアプローチの
オーケストレーション作品もつくっています。
♪The Pan Piper by Miles Davis
今度は、1958年録音の名作、
1960年代の日本のジャズ喫茶文化では、ダントツに人気のあった曲です。
♪Cool Struttin' by Sonny Clark
今夜ラストは、次の時代の幕開けを予想させる
既存のジャズの方法論にとらわれない自由で奔放なサウンドです。
1959年の録音です。
♪Congeniality by Ornette Coleman
来週は「Jazz for Tomorrow」とタイトルして、東日本大震災を経て生まれた作品を紹介します。