音楽と言葉を電波に乗せて、東京の空へ。
それは、街の色や匂いとまざりあいながら、人々の胸に、降り注いでゆきます。
50年の間にいくつも結ばれてきた、ラジオと誰かの幸福な関係を、もう一度。
きらめく才能たちが集まった街・飯倉片町。
彼らが、日本の文化・芸術を世界に発信する夢を語り合ったのは、六本木から少しはずれた場所に店をかまえる瀟洒なイタリアンレストラン「キャンティ」。
その中のひとりとして、世界を見据えて活動してきた方が、今回の主人公。
日本を代表する作曲家・編曲家・プロデューサーの村井邦彦さんです。
音楽と言葉を電波に乗せて、東京の空へ。
それは、街の色や匂いとまざりあいながら、人々の胸に、降り注いでゆきます。
50年の間にいくつも結ばれてきた、ラジオと誰かの幸福な関係を、もう一度。
きらめく才能たちが集まった街・飯倉片町。
彼らが、日本の文化・芸術を世界に発信する夢を語り合ったのは、六本木から少しはずれた場所に店をかまえる瀟洒なイタリアンレストラン「キャンティ」。
その中のひとりとして、世界を見据えて活動してきた方が、今回の主人公。
日本を代表する作曲家・編曲家・プロデューサーの村井邦彦さんです。

1969年、作詞家の山上路夫さんとともに、音楽出版社「アルファミュージック」を設立した村井さん。
国際的な音楽ビジネスに参入することを目的に、原盤制作のための録音スタジオを立ち上げ、1977年に「アルファレコード」を創業しました。
当時、その「スタジオA」でレコーディングされた楽曲は、日本の音楽シーンを塗り替え、やがて、世界でも歌われるようになっていきます。
また、昨今では「アルファレコード」を“掘る”若者たちが国内外で続出。
「アルファ」ブランドの音楽は、今、新たな輝きを放っているのです。
現在、村井さんはアメリカ・ロサンゼルスに拠点を移して活動されていますが、交流のあるアメリカの若者たちからは、“村井さん、細野晴臣ってすごいですね”と言われることもあるとか。
あるインタビューで、村井さんはYMOの海外ツアーをふりかえって、彼らの音楽が海外の観客をあそこまで魅了した理由について、こう分析しています。
細野さんをはじめYMOのメンバーが、アメリカのルーツ音楽をはじめ、あらゆる国の伝統音楽にも通じていて、それらのエッセンスが楽曲に注ぎ込まれていたから。
村井さんもまた、飯倉片町界隈でアメリカの音楽を聴き、ヨーロッパの芸術に触れ、豊かな素養をもつ人々と語り合い、自らの音楽世界を広げてきたのです。
2018年には、シアトルのリイシューレーベル「Light In The Attic」から、細野さんのアルバムが発売されて話題になりましたが、その、立役者が、村井さんです。
そこで、今回は東京とロサンゼルスにある村井さんのご自宅をリモートでつないで、飯倉片町の「キャンティ」の出会いから音楽が生まれた瞬間の物語や、今なお枯れない、創作への想いを語っていただきます。
世界各国の言葉で歌われる日本発のスタンダード・ナンバー誕生秘話。
一世を風靡したYMO誕生前夜の興奮。
そして、2015年、村井さんの古希をお祝いして開催された、「ALFA MUSIC LIVE」で新たによみがえった名曲のアレンジ裏話まで、村井邦彦さんが語る“とっておきの話”をお楽しみください。
今回、お送りした曲は
赤い鳥「翼をください」
ルネ・シマール「美しい星」
YMO 村井邦彦「RYDEEN」(※)。
※限定版BOX(Blu-ray Disc・CD・ブックレット)
『アルファミュージック50周年記念
「ALFA MUSIC LIVE-ALFA 50th Anniversary Edition」より
来週の「True Stories」は、脚本家・作家の向田邦子さんが愛した東京の風景を、邦子さんの実の妹で、エッセイストの向田和子さんとともに、振り返ります。