杏子「分岐点というのは?」
中野「私、一番最初に私変なのかな?と思ったのは、幼稚園のときなんです。」
松室「ずいぶん早い段階ですね!」
中野「自分は普通に過ごしているつもりなんですが、
周りの人は、みんな自分の事を『変だ』というんですね。
小学校で変わるかと思ったんですけど、小学校でも変だと言われ…(笑)
決定的だったのは、中学校でした。
男の子が机の前に来て、キツい言葉で嫌味を言いにくるんです。
なぜ、そんなに成績がいいのか、俺のが本当は出来る、って。
それで、”授業で1回やった事を書くだけ。なんで点数取れないんだ” って
言っちゃったんですよね。
そしたら、学年中に、あの人は変だと広がってしまって…
成績だけで何とかなる高校生まではこれでいいけど、
大学に入って社会にでたら、コレは受け入れられない、
生きていけない、と危機感を感じたんですよね。
こんな人間でも、なんとか生きて行くかを真剣に考えて。
おかしい原因があるとすれば『脳』だから、
その『脳』を研究しなければ! と思ったんですよね。必死です(笑)」
杏子「そこか!!
スポーツだと、天才秀才と言われる人たちを伸ばそうとする
明らかな道があるけれど、脳に関してはそういうのが無くて
彷徨っちゃう子がいるってことですよね?」
中野「そうなんですよね、
これ実は、万国共通の教育上の課として、論文にもなってます。
集団で教育をする方式だと、
できない子を底上げするかというのに注力されがちで
出来る子を伸ばすというのが、コスト的にもしにくくて。
出来る子が犠牲になっている現状は報告されています。
その子たちをどうするか、いち早く課題解決できれば、
非常に有効な国家戦略になりえるんですけど…
なかなかそこまで行けないですね。」
続いて話は、中野さんの初の自伝『ペルソナ 脳に潜む闇』に書かれている
”寄り添う人” 旦那様 について。
中野「ベタベタ一緒に過ごすのが苦手なので、そういう人だと困るんですが
人間は弱い生き物ですから、お互いに依存しあう関係ではなく、
伴走するような、寄り添うというか。山手線と京浜東北線くらいですかね(笑)」
松室「分かりやすい~」
杏子「え!!わかんない!(笑)
室くん大阪出身でしょ!?(笑)」
出会いのきっかけは、音楽。
旦那様は大の音楽好きで、BARBEE BOYSのファン!
今日の収録も羨ましがられたのだとか。
さらに、ヘヴィメタルバンド好きの中野さんに合わせて
実は、メイク濃いめにしてきた杏子!
中野さんにも喜んでもらえたようです(笑)
食のこだわりについても伺うと、
甘いものが大好き!と中野さん即答(笑)
特に、あんみつが大好きでやめられない、とのこと。
杏子「サプリメントだけで生きてそう!
まさかの、あんみつ!可愛い〜(笑)」
中野「あんまりコントロールされ過ぎた人生ってどうかな、って思って(笑)
出来るだけ、同調圧力を感じずに、自分の好きなように過ごしても
変と言われない人生を目指しています。」
杏子「でも今はもう『変』っていう人いないんじゃないですか?
あんみつにはびっくりしましたけど(笑)」
中野「そうですね、居なくなりましたね。
己の欲する所に従って矩(のり)を踰(こ)えず。
そういう人生を送りたいと思います」
あんみつ姫? 中野さんの飾らない姿、来週もお届けします!
中野信子
1975年東京都生まれ。東京大学工学部応用化学科卒業。
同大学院医学系研究科脳神経医学専攻博士課程修了。
フランス国立研究所ニューロスピン勤務後帰国。
現在、東日本国際大学教授、京都芸術大学客員教授 。
M1. Eternal / 松室政哉
M2. Wake Me Up / Avicii