すっかり春ですね!
事態はまだ厳しいですが、春はおでかけしたくなりますね。
実はこれ、日本人の伝統なんです!
寿々歌さんの「遠足」という言葉の思い出は強烈!ぜひ音声で!
さて、春に山に登ることは、昔の伝統として重要でした。
山から魂はあがっていくと考えられ、
春はご先祖さまがまだ山にいるので、
ご先祖さまに会いに行く、それが遠足だったのです。
野点(のだて)は、戸外でお茶をたてることで、
「春の野点」が行われる季節です。
京都では,御所のまわりを
“野”(あだし野、むらさき野・・)と呼びました。
野は遺体をおく場所。疫病で亡くなった人などを運び、葬りました。
その向こうが山、魂があがっていくところです。
神も昔は人なれば、といい、遠足で会いに行きいっしょに遊ぶのです。
もう一つ意味があります。
昔の人が教えてくれるのは、私たちに必要なこと。
この時期は鬱になりやすい、と、#18でお伝えしました。
鬱にならないためには、太陽に向かって歩く、水が流れているところを歩く、など動くことが大切です。
春は心の風邪をひく、病は気から、これをとき放つのが、春の遠足です。
健康的な心を取り戻すためにご先祖さまの力を借りるのです。
近くの山に行って、心を発散させて、身も心も健康になる。
昔の人は経験的に知っていたこれらのこと、現代の私たちが考えてばかりで何もしないのはもったいないですね!もっと自由に!
旧暦の3月3日、上巳の節供は、今年は4月14日です。
上巳の節供には、磯遊び、山遊びをしました。
海辺に住む人は、海の向こうに極楽浄土があると考えていたからです。
上巳の節供は、桃の節供。
桃は、木へんに兆し=今の身体を調整して立て直すことで、よい未来を築きます。
そして、上巳の巳は、ヘビ。脱皮する、リセットの意味があるので、衣替え(心も衣服も)につながります。
旧暦3月3日が、今ごろだと考えるのはしっくりくることです。
お店には江戸時代のお雛様をまだ飾っていますよ。
今回も、智恵と不思議がいっぱいの井戸理恵子さんのお話でした!