声優界随一のサイクリスト・野島裕史が、自転車をテーマにお届けしている番組「サイクリスト・ステーション ツアー・オブ・ジャパン」。4月17日(土)〜4月20日(火)の放送は、野島裕史のサイクルコラム「飲める自転車パーツシリーズ」を特集しました。
スタジオにしっぽ付きサドルを持参した野島裕史
◆10年前に購入も…1度も日の目を見ないサドル
野島:実用性はともかく、見ているだけで“お酒が飲める!”というお酒のつまみになっちゃうような自転車パーツ(
https://tfm-plus.gsj.mobi/news/FyqubootQE.html)が、僕にとってはあるんです(笑)。
いままで、宝石のようなものが付いたブレーキ、見た目が美しいハブ、などを紹介してきましたが、今日紹介するのは「尻尾(しっぽ)付きサドル」です。「は?」って感じで意味不明ですよね(笑)。
どういうものかと言うと、サドルの後ろの部分に30cmぐらいの長さのリアルファーのしっぽが付いているんです。このサドルを作ったのは「selle san marco(セラ・サンマルコ)」というイタリアのメーカー。プロ・ロードレース界でも有名で、1935年創業の歴史ある一流のサドル・メーカーです。
そんな(老舗)メーカーが、なぜこんな変わったサドルを作ったのか。おそらく“お遊び”で作ったんじゃないかなと。しっぽを取ってしまえば、プロも使えるようなロードバイクに取り付けるサドルの形をしています。
なぜしっぽを付けたのか、なぜ金属やレザーの装飾を施したのかは、まったく意味不明です(笑)。中央の部分にはちゃんと穴も開いていて、股間の部分を痛めないようなプロ仕様になっています。しかも僕は、これを買っちゃっていますから! だから、いまここにあるんですけどね。
これは10年前ぐらいに買ったのですが、自転車に取り付けたことはありません。なぜかと言うと、とんでもない欠点があるんです。(取り付けると)しっぽが後輪に引っかかるんですよ(笑)。コレクションとして自宅の部屋の壁にぶら下げていたこともあるんですけどね。10年間、“どうにかして使ってやりたいな”と、ちょくちょく思っては妄想を重ねて……それこそお酒を飲みながらこのサドルを眺めて、“どう使えば活かせるだろうか”と想像して。
まず、最新のカーボンバイクには似合わないだろうと。鉄製の昔ながらの「クロモリ」なら似合うのかなと思いつつ……ここは、あえて攻めて、竹で作られたロードバイクがあるんですけど、竹のフレームのナチュラルな感じが合うんじゃないかなと。そう思ったのですが、(しっぽが)後輪をこするという最大の問題は解消しないので、竹のフレームを買うのはちょっと躊躇しています(笑)。
でも、この後輪をこする問題の解決方法を思いつきました! 小径車、ミニベロのホイールが小さいタイプの自転車だったら、しっぽが届かないのでこすらないんですよ。なので、竹で作られたミニベロのフレームができたら買って取り付けてみようと妄想を重ねています。
インパクト抜群! ただし、後輪に引っかかるのが難点…
そして、これに合うハンドルもすごく探したんです。“ナチュラルな雰囲気のハンドルはないかな!?”と思っていたら、なんと海外のメーカーで鹿の角(ツノ)みたいなデザインのハンドルがあって。ドロップハンドルではなくて、ブルホーンハンドルという前に飛び出た形のハンドル。これだったら「しっぽ付きサドル」に合うんじゃないかなと思いついたものの、海外メーカーのものなので、どこでどう買えばいいのかわからず、(インターネットで)検索してもなかなか出てこないレアなハンドルで……まだ買っておりません。
ということで、まだまだこのサドルは、我が家のインテリアとして、そして僕の酒の肴として見るだけに収まりそうで、“使うのはいつになるのかな!?”と思いつつも、僕のなかでは(飲めるパーツとして)役に立っているので“買ってよかったな”と思っています!
次回4月24日(土)〜27日(火)の「サイクリスト・ステーション ツアー・オブ・ジャパン」は、番組の準レギュラー的存在! 国内最大規模の自転車ロードレース「ツアー・オブ・ジャパン」の大会ディレクター・栗村修さんをお迎えしてお届けします。お楽しみに!