TOKYO FMの新音声サービス「AuDee(オーディー)」にて配信中の番組「山田玲司とバグラビッツ」。漫画家・山田玲司と俳優・伊澤恵美子が、カルチャーやニュースをもとに“恋愛”を分析していくトーク番組です。5月30日(日)の配信では、前回に引き続きNetflixオリジナルドラマ「セックス・エデュケーション」について分析しました。
(左から)伊澤恵美子、山田玲司
◆セックスの話を扱うテンプレート
セックスを取り扱った作品にもかかわらず、鑑賞後は人間模様に心地よさを感じるドラマ「セックス・エデュケーション」。山田は、ドラマで活用されている表現テクニックについて分析しました。
山田:「セックス・エデュケーション」もそうなんですけど、性教育もの、もしくはセックスをテーマにしたドラマって、ある種のパターンがありまして。ドラマ「セックス・アンド・ザ・シティ」もそうだったけど、エグい話をフックにしているんですよね。
伊澤:はいはい。
山田:だから、「セックス・エデュケーション」でもセックスシーンからはじまったり、下品な“セックスあるある”をぶつけてきたり(笑)。そういうところで視聴者の興味を惹いて、そのあとに結局は「テクニックの問題じゃないよね」とか「心と心の問題ですよね」みたいな話になる。
そして、「その前に自分を受け入れようよ。自分を受け入れられたら相手を受け入れられるよ」という流れになっていく。これって、セックスの話を扱う業界のテンプレートなんじゃないかなって思います。
伊澤:うんうん。
山田:その流れを「セックス・エデュケーション」も沿っているので、観ていて非常に気持ちがいいドラマになっているなと思いますね。
◆“痛み”を感じているときに一番学ぶ
山田は「セックス・エデュケーション」に描かれる“痛み”が作品の魅力だと語ります。
山田:今ね、Netflixの「サインフェルド: ヴィンテージカーでコーヒーを」っていうドキュメンタリーにハマっていて。コメディアンの(ジェリー・)サインフェルドが好きな車に乗って、ゲストとコーヒーを飲みに行くだけの話。だけど、そこに出てくる人たちが、みんないい味を出しているんですよ。
そのなかで、サインフェルドが「人間は、痛みを感じているときに一番学ぶんだ」って言っていて、“たしかにな”って思いました。朝起きてベッドの端に足の小指をぶつけたとき、人は多くのことを学ぶでしょ?
伊澤:はい(笑)。
山田:これって、人生の本質だなって思って。人間って、痛くないと学ばないんですよ。「セックス・エデュケーション」を観ていると、次から次へと痛いんです。だからこそ、作品を観ていると学べることがたくさんあるんですよね。
次回の6月6日(日)配信分は、先日結婚した星野 源の“モテ”を分析します。詳しくは音声配信サービス「AuDee(オーディー)」でチェックしてください!
<番組概要>
番組名:山田玲司とバグラビッツ
配信日時:日曜22:00配信
パーソナリティ:山田玲司、伊澤恵美子
番組Webサイト:
https://audee.jp/program/show/100000214