本日の"Jazz & Vocal Night"はフュージョンを特集!

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音楽プロデューサー、八島敦子さんが出演する"Jazz & Vocal Night"
毎月第2週は「ジャズ・ヒストリー」
今回は第9回「フュージョン」を特集しました。

前回は「ジャズ・ロック」とタイトルして、1960年代後半、
マイルス・デイヴィスを中心とするアーティストらがジャズとロックを融合しようとする果敢な取り組みについて紹介しましたが、
今回は1970年代です。
マイルスとともに「ジャズ・ロック」を担ったミュージシャンらが
マイルスから独立して、新たなバンドを結成し、時代を牽引していきます。
1970年代は「フュージョンの時代」と言われました。
Fusionの語源は「fuse」(融合する、溶解する)
さまざまなミュージシャンが、ロック、ラテン、電子音楽、アヴァンギャルドなど、
様々な音楽スタイルとジャズをフューズしています。

まずは、ハービー・ハンコック、彼はマイルス・グループから独立後、
様々なリーダーアルバムを成功させますが、
その中でも1973年発表の名盤中の名盤が “Head Hunters”
このアルバムのヒットで、ハービーの名前がポピュラー・ミュージックのフィールドまで
拡がりました
♪”Chameleon”

この曲のインパクトのあるイントロは、ベースではなく
シンセサイザーで演奏されています。
ハービーはこのアルバムで初めて、一般の黒人大衆が楽しんでくれる音楽を
演奏できるようになったと語っています。

ハービー・ハンコックと同じくマイルスのグループから巣立ち、
1970年代、フュージョンの時代を築いたアーティストたちの演奏を続けます。

ジョン・マクラフリンが立ち上げたグループ、「マハヴィシュヌ・オーケストラ」。
マハヴィシュヌとはインドの三大神のひとつである「ヴィシュヌ神」
マハという言葉は「偉大」であることを示す形容詞で、
ジョン・マクラフリンが心酔していたインド哲学に影響を受けたグループ名です。
♪”Birds of Fire”

マイルス・デイヴィスのグループにいたジョー・ザビヌルとウェイン・ショーターによる
双頭バンド、ウェザー・リポートは1971年に結成されました。彼らの代表曲
♪”Birdland”

1977年のこの曲には、当時まだ20代半ばだったジャコ・パストリアスが参加。
ジャコは1975年にソロ・アルバムでデビューしたばかりでした。
ジャコ・パストリアスがリーダー・アルバムから、
サム&デイヴのヴォーカルをフィーチャーした
♪”Come On Come Over”

ジャコ・パストリアスは、エレクトリック・ベースの天才、台風の目。
1951年生まれのジャコはマイアミ大学でベースを教えたりする中で、
1972年にパット・メセニーと出会います。
パットは2、3歳年上なだけのジャコのプレイに接して、ものすごいショックを受け、
パットの初リーダー・アルバムのレコーディングにジャコを招きます。
♪”Bright Size Life”
(ジャケット写真:ユニバーサルミュージック合同会社 Universal UCCU-5717))
「フュージョン」特集、最後はジョージ・ベンソンです。
ギタリストですが、1970年代半ばからはヴォーカリストとしての才能を開花させ
フュージョンをベースにしながら、エンタテインメント性たっぷりの演奏で
注目を集めました。
♪”This Masquerade”

来週は、今週末12日に80歳のバースデーを迎えるチック・コリアの追悼特集を
改めてお届けします。
八島さんが企画したチック・コリア・トリビュート・オンライン・イベントが
12日(土)に開催されます。
https://vimeo.com/559275698

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https://www.facebook.com/CCJRK

ぜひご覧ください。