これからの時代の主役となる「Z世代(10代~22歳)」と「ミレニアル世代(23歳~38歳)」にフォーカス。アメリカの若者たちが普段何を考え、何に影響を受け、どうした性質や特徴があるのか、さらにグローバルビジネスや海外進出企業も知りたいこれからの消費動向について、ミレニアル・Z世代評論家のシェリーめぐみが座談会形式で彼ら、彼女らの本音を引き出していく。
☆シェリーさんのPresident記事はこちらから!
今回はZ世代がコロナでソーシャルメディアをやめた理由について
<本記事を要約すると…>
●若者のワクチン接種率が依然低い。65歳以上の接種率は8割を超えているのに対し、18~39歳のヤングアダルトの接種率は4割に届いていない。
●NYの若者たちの中にはパンデミックによる長いステイホーム生活で、SNSから距離を置いている人もいる。他人や過去の自分と比べて精神的にネガティヴに追い込まれてしまうため。
●Meghan Thee StallionやSelena Gomezのようなインフルエンサーにもソーシャルメディアと距離を置くことを推奨している人が現れている。
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綿谷エリナ:綿谷エリナのOn The Planet 。この時間は「NY Future Labミレニアル・Z世代研究所」です。
ヒカル:Hi I’m Hikaru,
シャンシャン:Hi. I’m Shan Shan.
ミクア:Hi I’m Mikua.
ケンジュ:Hi I’m Kenju .
メアリー:Hi I’m Mary and welcome to NY Future Lab 2021.
綿谷エリナ:
今夜もニューヨーク在住のジャーナリストでミレニアル世代とZ世代評論家・シェリーめぐみさんと電話が繋がっています。シェリーさん!
シェリー:
エリーさん! こんばんは~!
綿谷エリナ:
こんばんは!
シェリー:
エリーさん、何週間か前の特集で、Labのみんながワクチン接種に消極的、という話をしましたよね。
綿谷エリナ:
はい、しましたね。
シェリー:
それが、数字になって出てきたんですよ。
綿谷エリナ:
お、というと?
シェリー:
アメリカCDCによると、成人のワクチン接種率、いま100%接種した人は56%まで来ているんですね、全体の。特に65歳以上は8割まで来ているんです。それに比べて、18~39歳のヤングアダルトは、4割に届いていない、と。
理由については、前に番組でもやったけど「あまり必要性を感じない」「副反応が怖い」「ワクチンを信用できない」「本当に忙しい世代なので時間が無い」など、いろんな理由があるんだけど、一方で感染の方は、全米で1日10,000人を割り込んで、かなりいい感じで減り続けてはいるんですよ。
綿谷エリナ:
はい。
シェリー:
ただし、その中で割合的に若い世代の感染が増えているんです。やっぱり摂取していない人たちの中で感染が増えている、という報道もあります。
綿谷エリナ:
どう判断していくか、そういう報道を見て自分なりに決めていかなければならない時期ですよね。
シェリー:
そうですね。まあ秋になれば学校が始まるから、ワクチンを接種しなければ登校・出社できないという話も出てくるだろうから、それでワクチン接種も増えるかもしれません。
綿谷エリナ:
そうなんですね。そんなワクチンに対し懐疑的なNYのミレニアル世代・Z世代が本音で座談会するNY Future Lab、今日はどんな話題なんでしょうか?
シェリー:
はい。今日はね、Z世代(10代から24歳くらいまでの若者)とソーシャルメディアの付き合い方が変わってきている、という話。
というのは、アメリカは長いいパンデミックがようやく終わりに近づいて、
この14ヶ月を振り返って自分で何が一番変わったかという話をしていたんですね。
綿谷エリナ:
はい。
シェリー:
そしたらね、シャンシャンから、パンデミックでソーシャルメディアを一切やめたという話が出ました。
綿谷エリナ:
全部!?なんでだろ?
シェリー:
まずその理由から聞いてみてください。
シャンシャン:I quit social media during the pandemic because I realized how addicted I was to social media. Feel more grateful towards the people around me spending time with my family and friends.
シェリー:14ヶ月前にパンデミックが始まってすぐやめたそうなんですね。なぜかというと自分はもうソーシャルメディアにすごくハマっているのに気づいた。ずっと家にいて周りの家族や友達を大切にするためには、ソーシャルメディアはない方がいいんじゃないかと思うようになった。
シャンシャン:It just makes me feel more in touch with reality. I feel more my eye are no longer focus on screen. And my eyes are focused on the world around me.
シェリー:おかげでもっと現実に目が行くようになったと思う。スクリーンに釘付けになる代わりに、自分の周りの現実の世界にフォーカスできるようになったと思う。
シャンシャン:Also because everyone is home right now, many people are posting about themselves stuff like that, I feel like rather than focusing on other people and their life, why don’t I focus on mine.
シェリー:あとはみんな家にいるからポストするのは自分のことばかり。だったら他人の人生にフォーカスするよりも、自分自身にフォーカスした方がいいなと思った。
綿谷エリナ:
コロナでずっとおうちにいると、だんだんネタも無くなってくる、ということもあるのかな…
シェリー:
あと、シャンシャンはソーシャルメディアはネガティブな情報が多すぎる、と。あとアジア人へのヘイトクライムのことなど読むと、外に出るのが怖くなってしまう、とも言っていました。では他のみんなはどう思っているのか?聞いてみました。 ケンジュから。
ケンジュ:Sometimes I take small breaks but I redownload it like a week later. So I think I’ll try it.
シェリー:やめるのはいいと思う。自分もトライしたんだけど、1週間後にアプリをまたダウンロードしてしまったりしていたので、今度は本当にやめてみようかなと思っている。
メアリー:If I have to be super honest, I used to think that that was super crazy when I was younger people who don't’ have social media at all is kind of insane.
シェリー:すごく正直にいうと、中高の頃はソーシャルメディアをやらないなんてクレイジーだと思っていた。
メアリー:Now that I’m like older, I kind of seem less use for social media other than like if I need to contact someone and if I don’t the number, it’s way easier to find them on social media. There’s nothing there.
シェリー:でも大人になった今は、連絡先を知らない友達とコンタクトするのに便利だから使っているくらい。ヒカルは自分ではポストしないけれど、ニュースは結構読んでいるんでしょう?
ヒカル:ニュース記事を乗っけた上に自分のコメントも書いていたりするじゃないですか個人が。そういうものの見方もあるんだなって学べたりもするし、一番新鮮な情報が入ってくるというのかな。
ミクア:I think taking a break from social media is a good thing because sometimes it can be overwhelming. You know everybody tries to put on their best self. And I think sometimes like even me I have to remember like everybody is not perfect.
シェリー:ソーシャルメディアを時々休憩するのはいいと思う。なぜならみんなベストの自分をポストしているから、みんなが完璧なわけではないと自分に言い聞かせないと、自分を他人と比べてしまう。
綿谷エリナ:
なるほどね~。
シェリー:
ミクアが言うように自分が他人より劣っているように見えてしまったり。あとね、Facecookだと、過去の自分のポストがポップアップしてくることもあるんですよね。
綿谷エリナ:
あ~!「1年前こんなことありましたよ」とかありますよね。
シェリー:
そういうの見ると、今と過去の自分と比べてしまって悲しくなったりとか、あとね、NYの場合ほんとうに隔離が長くて、また他にやることがなく落ち込んだ気持ちをシェアしすぎて余計落ち込んでしまったり。周りで人が亡くなることもあったので、メンタルをやられてしまってソーシャルメディアをやめたり休憩している人もいるんですよ。
綿谷エリナ:
なるほど。身近で親密性の高いメディアだからこそ、ネガティブにいっちゃうと振り切っちゃうかもしれないですよね。
シェリー:
そう。コロナでネットだけに頼る生活のネガティブな面の現れでもあるんですよね。とおもったら、同じようにコロナがきっかけでやめたり休憩しているセレブもいるんです。
綿谷エリナ:
おーー!誰だろ?
シェリー:
今一番アツい女性のラッパー、Meghan Thee Stallion。彼女は4月にソーシャルメディアからの休憩を宣言して、実は先日戻ってきてはいるんですけど(戻って、早々DaBabyと揉めていましたが…)、あとSelena Gomezもon&offでやってるみたいで、ソーシャルメディアからの休憩を勧めているんです。
綿谷エリナ:
そっか自分なりの距離感を見出していくことが大事なのかも。
シェリー:
まさにそうですよね。今はコロナ開けでまだ気持ちが不安定な時期だから、なかなかそういうのが見つけられない、というのもあるかも。今後時代の気分が変わると、ソーシャルメディアとのまた別の付き合い方が生まれるのかも、とおもいます。
綿谷エリナ:
また新しい動きに注目ですね。シェリーさん、今週もありがとうございました!
シェリー:
ありがとうございました!
綿谷エリナ:
そしてNY Future Lab、JFNアプリAuDee そしてSpotifyでもぜひチェックしてみてくださいね。次回もお楽しみに。