(左から)今中大介さん、野島裕史
◆企画後編は、レジェンド・今中大介が大会を総括!
5月28日(金)~30日(日)の3日間にわたって開催された日本最大級のUCI(国際自転車競技連合)公認ステージレース「2021ツアー・オブ・ジャパン」。昨年は、新型コロナウイルスの影響で開催中止。今年は、3日間、3ステージ、国内チームのみ参加と規模の縮小を余儀なくされながらも、魅力的なコースを設定し、各会場ではしっかりと感染症対策をしたうえで無事に開催されました。
今大会は、東京オリンピック自転車ロードレースの日本代表に内定している宇都宮ブリッツェンの増田成幸(ますだ・なりゆき)選手(37歳)が日本人選手としては2004年以来となる個人総合優勝を果たし、幕を閉じました。
多くの自転車ファンを熱狂させた、そんな今大会を総括してもらうべく、東京ステージを実況席で解説されていた自転車ロードレース界のレジェンド、今中大介さんに野島が突撃取材した模様をお届け!
◆優勝の増田選手、東京オリンピックでの活躍に期待
野島:今日は実況席での解説お疲れ様でした!
今中:今回、3日間ということでいつもと違うソワソワ感があって、ちゃんと解説できるのかなという心配はありました。途中、噛んでしまったり、間違えてしまったりもあったんですけど(苦笑)、無観客開催でしたけど、“みなさんと一緒に”という雰囲気を味わえてよかったです。
野島:そうですね。特殊な環境下で、感染症対策をしたうえでの開催でした。「2021ツアー・オブ・ジャパン」は、3日間に凝縮した大会となりましたけど、3日間を通しての感想はいかがですか?
今中:宇都宮ブリッツェンは、増田選手以外はみんな10歳以上年下ということもあって、そのあたりのコントロールが難しそうだなと思いながら観戦していたんですけど、若手がすごく頑張っていたのが印象的でしたね。大学生も意気揚々と走っていましたから。
野島:若い力を感じられた大会だったと。
今中:そうですね、3日間まとめるのは大変なので。そのなかでしっかりと自分たちのレースができた選手が、やはり成績を残した選手ですし、増田選手も自分で仕上げる力があることを今回見せてくれましたね。
野島:はい。
今中:コロナ禍ですけど、東京オリンピックが開催されたら、自国開催でのレースということもあって、増田選手と新城幸也(あらしろ・ゆきや)選手は普段とは違う思いで出てくれると思いますし、気合の走りをこの目で観たいなと期待しています。
野島:東京オリンピックに期待の持てる走りでしたよね。インタビュー、ありがとうございました。
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野島:今中さんは、いつも快くインタビューに応じてくれて、本当にすごくやさしい方で。東京ステージの実況席で今中さんが解説されていて印象に残っているのは、専門用語などを話すときも、どんな初心者でもわかるように、専門用語の後に必ず説明をつけていらっしゃって、今中さんの人柄を感じることができました。
そして、毎回コメントをいただいている大会ディレクターの栗村修(くりむら・おさむ)さんはと言うと……実は大会終了後、見るからに偉い方々とお話をされていて。かなり長い時間待っていたんですけど、恐れ多くて今回はインタビューすることができませんでした。
その代わりに、近いうちに栗村さんをスタジオにお迎えし、たっぷりとお話を伺いたいと思っていますので、ぜひ楽しみにしていてください!
次回7月3日(土)〜7月6日(火)の「サイクリスト・ステーション ツアー・オブ・ジャパン」は、「コロナ禍で無事開催! ツアーオブジャパン・スペシャル・特別編」をお届けします。どうぞお楽しみに!