「ヒップホップ・ミュージックにおけるラップの歌詞は、その曲でラップをする本人が書くことがほとんど。他の誰かが書いた歌詞をラップするケースは珍しいことなので、その例外は話題になることが多いです。ヒップホップ界の超弩級プロデューサーにして自らラップもするドクター・ドレの1999年の名曲 "Still D.R.E. feat. Snoop Dogg"。その歌詞のすべてが、超弩級ラッパーであるジェイ・Zが書いたものであることはニュースになりました。また、ハリウッド・スターとしても知られるウィル・スミスの98年のナンバー・ワン・ヒット "Gettin' Jiggy Wit It"。この歌詞の一部は、ヒップホップ界随一のリリシストであるナズが書いた事実も話題となりました。遡って87年。〈ヒップホップ界の山下清〉とも呼ばれる才能、ビズ・マーキーが残した〈鼻ホジホジ〉をテーマにしたこの曲。ビズの友人でもある二枚目の超絶ラップ・テクニシャン、ビッグ・ダディ・ケインが歌詞を書いたこともヘッズにはよく知られています」(DJ JIN)
BIZ MARKIE / PICKIN' BOOGERS
(Prism / Brooklyn, NY, US / 1987)