リリーさんは、1986年台湾生まれ。
大学卒業後、テレビ局への勤務、
広告代理店のクリエイティブプロデューサーを経て、
30歳で渡米されました。
独立後は、NYに映像プロダクションを設立。
昨年より東京に拠点を移し、
現在、長編映画初監督作品『太陽と踊らせて』が公開中です。
▼ 映画『太陽と踊らせて』公式サイト
http://bornbalearic.movie.onlyhearts.co.jp
映画『太陽と踊らせて』は、地中海に浮かぶイビサ島が舞台!
最南端にある、サリナスビーチで25年間DJを務める男性を追った
ドキュメンタリーで、多幸感たっぷりの作品となっています。
イビサ島は、スペインの東側にあり、
1日で一周できるほどの小さな島ですが、
日本からの直行便はなく、遠い地でもあります。
「多くの人が、飛行機降りて 地に足がつくと
”あ、ここ家だ" と思ってしまうほどの、強い地力がある島です。
多種多様な人種が集まる、ユニークなユートピアです。
5月からOPENING PARTYが始まるんですけど、
世界中のDJとDJを聞きたいお客さんが集まるんです。
そして、7月、8月が絶好調で、毎日お祭り騒ぎです。
世界の音楽と島が、そのままイビサ島という作品を作っていると。」
リリーさんが今回の作品で追った男性に出会ったきっかけは、
テクノ音楽好きが高じて行った、ベルリンを1人旅していた25歳の時。
ビーチで ”天使のようなDJ” がいると聞いたことでした。
2日後には、格安航空でイビサに移動し、
ひたすら長い浜辺を歩き、辿り着いた小屋のようなレストラン。
そこで、今回の主人公に出会われました。
「朝から晩まで1人でDJしてるんですよ。
お腹すくので、ご飯はそこで食べるし、
トイレ行きたい時は長めの曲かけていますね(笑)
私はじめて彼を見た時に、DJは景色と音楽をマッチさせて
そこにいる人を幸せにする空間作りをしていると知ったんです。
言葉じゃ伝わらないので、映画にしようと思いました。」
構想から完成まで、およそ5年かかった本作では、
もちろん音楽にこだわり、73曲も使用されています。
映画タイトル『太陽と踊らせて』には、
リリーさんならのある思いが込められているそうで...
「ジョンさんのボーダレスな選曲が、
太陽さえも踊らせるんじゃないかと思ったので
最初は『太陽を踊らせて』だったんです。
でも、今、コロナ禍で閉塞感ある中で、
人間つまるところ、太陽の下にいたい、とか、
体を揺らして踊りたい、とか、、、
そういう単純なことがしたい事じゃないですか。
だから、能動的じゃなくて、受動的な期待を込めて
『太陽と踊らせて』というタイトルにしました。」
いつか映画制作をしようと思っていたリリーさんは
会社員時代に300万円を貯金。
さらに、日米でのクラウドファンディング400万を集め
およそ700万円から制作をスタートされました。
ビーチでの撮影もさる事ながら、制作費削減のために借りた、
撮影期間中のマンションの場所も大変だった、との事。
40キロの重さの機材を持ち、200段の階段を上り下りする毎日...
スタッフと計4人での撮影期間はトラブルも多い中、
”全力の愛” で乗り切られたようです。
来週もお話の続きを伺います。
M1 . Dollybird / Simon Mills