「上下白い服を着た男が…」自転車声優・野島裕史が体験した「世にも恐ろしい話」とは?

声優界随一のサイクリスト・野島裕史が、自転車をテーマにお届けしている番組「サイクリスト・ステーション ツアー・オブ・ジャパン」。8月19日(木)〜8月24日(火)の放送は、野島裕史のサイクルコラム「信じるか信じないかはあなた次第……本当にあった真夏の自転車怪談」をお届けしました。


パーソナリティをつとめる野島裕史



◆野島が体験した自転車にまつわる恐ろしい話
野島:ここからは、僕が実際に体験した自転車にまつわる世にも恐ろしい話をご紹介させていただきます。

題して「ヤビツ峠」。ヤビツ峠とは、神奈川県にある海抜761mの峠でございます。その名前の由来は、1569(永禄12)年の武田信玄と後北条氏による“三増峠(みませとうげ)の戦い”で使われた矢櫃(やびつ)、矢を入れる箱が発見されたことだそうです。

ここは東京からのアクセスも良く、ロードバイク、なかでもヒルクライマーがトレーニングで訪れる峠ということで自転車好きの方はみなさんご存知だと思います。「Mt.富士ヒルクライム」のちょうど半分ぐらいの距離なので、レース結果を予測するために上ることもあって、僕ももちろん自転車で何度も上ったことがあります。

スタート地点には、コンビニや民家、車の往来などもありますが、峠の中腹あたりを越えると、一気に人気がなくなって、いわゆる“山道”になります。その日、僕は仕事終わりにトレーニングで訪れました。夕方で日は傾いているものの、頂上まで45分強、下りは25分程度と予測し、頂上での休憩を入れても日が暮れるギリギリの1時間半程度で戻ってくるという計算でした。

この時間ですと、ほかのサイクリストもほとんどいなくて、しかも若干霧が出始めて、ちょっと気味が悪いぐらい薄暗い山道になっていました。それでもトレーニングということで、必死にペダルを漕ぎ続けて、8合目あたりにきたときでしょうか。ちょっとカーブを抜けると、ガードレールに上下白い服を着た男が座り込んでいたんですね。しかもお世辞にも綺麗な服ではなくて、軽装で、髪型も若干乱れて薄汚れている感じで。

こんな人気のないところにいるから“バッグパッカーかな”と思ったんですが、荷物はなにも持っていない。しかもその場所から歩いて人里まで下るとなると、1時間以上かかって完全に日が暮れてしまうので、少し心配になってペダルをゆるめて「大丈夫ですか?」と声をかけてみました。ところが、その男からは返事がなく、うつろな目で僕のことをぼんやりと眺めるだけでした。

とはいえ、体調が悪そうではなかったことと、僕自身、頂上までのタイムを計測していたので、とりあえずそのまま上ることにしました。しばらく上りながら、数十mおきに振り返っても、男はずっとガードレール脇に座り込んだままでした。

そして僕は、無事に頂上まで上り切ったんですけど、もちろん人は誰もおらず、寂しく“海抜761m”を表す看板を見て、呼吸を整え、水分補給をしてから、上ってきた道を早々に下ることにしました。なにしろ、街灯はおろか、道路沿いに灯りもありませんから日が落ちると真っ暗になってしまうので。僕は、座り込んでいた男がまだいるんじゃないか、もしくは下って歩き始めているんじゃないかと思って、探しながら下っていたんです。

山道は一本道でそこしか道がないんですね。だから絶対に再び会うだろうと思って下っていたんですけど、なんと会うことなく下まで下ってしまったんです。途中に民家などもなかったですし、分かれ道もないのに“なぜ消えちゃったんだろう”と不思議に思いました、でもそこまで深く考えず、なんとも言えない気持ちのまま(自転車を)輪行バッグに詰め、帰りの電車のなかで何気なくスマートフォンで「ヤビツ峠」と検索してみました。

すると、予想もしなかった関連ワードが出てきました。それは『幽霊』。合戦で戦死した亡霊が現れると書かれていて、とてもゾッとしましたが、僕が会った男は果たして……。

本当に、この話は脚色なく実際にあった出来事なんです。合戦で戦死した上下白っぽい服の亡霊が現れると検索では出てきたんですが、現代の服だったんじゃないかなと思いますよ(笑)。こんな話をしておきながら、僕は(幽霊を)信じないほうですけど、やっぱり気味が悪いですよね。絶対に座り込んだ男に会うと思っていたので、本当に不思議でした。

次回8月26日(木)〜8月31日(火)の「サイクリスト・ステーション ツアー・オブ・ジャパン」は、フードカルチャー誌「RiCE」編集長の稲田さんをお迎えして「餃子特集」をお届けします。どうぞお楽しみに!

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