声優界随一のサイクリスト・野島裕史が、自転車をテーマにお届けしている番組「サイクリスト・ステーション ツアー・オブ・ジャパン」。9月9日(木)〜9月14日(火)の放送は、野島裕史のサイクルコラム「行楽の秋におすすめ! 個性派自転車セレクション」をお届けしました。
番組収録前にサウナでととのった野島裕史
◆個性派揃い! 自転車セレクション
野島:以前、このコーナーで
一輪車の話をしましたけど、そのときにスタッフ間で「ほかにも個性的な自転車っていろいろあるよね」という話になって今回のテーマが生まれました。
<エンデュランスロード>
まずはロードバイクのジャンルのなかから、エンデュランスロード。これは別名、コンフォートロードとも言いまして、ロングライドを快適にするのを目的としているため、シートの下のシートポストが振動を吸収しやすい素材でできているなど、さまざまなヵ所に振動を軽減させる仕組みがあるんですね。
わりと僕的にはロードバイク初心者にも向いているんじゃないかと思うエンデュランスロードというジャンルを、ぜひ検索していただければ興味を持つ方も大勢いらっしゃると思います。
<グラベルロード>
たまにこの番組でも紹介している、グラベルロード。こちらは未舗装の道を長距離走ることを想定したロードバイクです。もちろんオンロード(舗装された道)も走れます。オンロードもオフロードもどちらも走りやすいので、道の状態を選ばずに走れます。
このグラベルロードが“いいな!”と思ったのが、去年の秋にお借りしている車
「カングー」のルノー社さんからのお誘いでカングーキャンプに行ってきたときですね。キャンプ場まわりをサイクリングしようと思ってカングーにロードバイクを積んで、キャンプ場に行きました。
もちろんキャンプ場なので、オンロードだけじゃなくオフロードもあって、自然のなかを走りたいなと思う場所もけっこうあったので、マウンテンバイクもほしいなと思ったんですけど、2台買わずに両方楽しめるグラベルロードがあったらキャンプ場との相性がとてもいいんじゃないかなと。グラベルロードは、キャンプを楽しむのにもおすすめだなとあらためて思いました。
<リカンベント>
そして、次に紹介するのがリカンベント。リカンベントとは、“もたれかかる”という意味で背もたれのついたシートに座って足を前に向けて仰向けの状態で乗る自転車のことです。こちらはけっこう目立つので、たまに公道で走っているのを見かける方もいらっしゃるかと思います。
リカンベントは空気抵抗が少ないので平地では最強じゃないかと言われているぐらい、効率的に走ることができます。強いて弱点を言うならば、体重をかけられず足の力がいるので上りは苦手らしいです。僕も乗ったことがあるんですけど、楽しい&(目立つので)恥ずかしいです(苦笑)。
<パラトルーパー>
次に紹介するのは、かなり変わり種のパラトルーパー。これは、アメリカのMONTAGUE(モンタギュー)製の折り畳み式マウンテンバイクです。その名称通り、パラシュート部隊の利用を想定して開発され、兵員と一緒にパラシュートで上空から地上に降り、その後、兵員の移動手段になる。パラシュートでの降下向けに軽く、道なき場所の移動に耐えられるタフな構造になっています。
これは、アメリカ軍に公式採用されていたこともあるお墨付きのマウンテンバイクです。折り畳めて、しかも30秒ぐらいで工具なしで展開できるということで、かなり実用性が高く、値段は約10万円から。折り畳み式なのでコンパクトに収納できておすすめですね。
<ビーチクルーザー>
もう1つ紹介するのは、ビーチクルーザー。アメリカ西海岸のサーファーたちが、ビーチまでの移動に利用。オシャレなフォルムをしていて、舗装道路以外の凸凹道を走っても安定する太めのバルーンタイヤと丈夫なフレームが特徴です。
ペダルを後ろに回すとブレーキになるコースターブレーキも特徴ですね。なぜ両手のブレーキに加え、コースターブレーキがついているのかと言うと、ビーチクルーザーはサーフボードを乗せるところがあるんですけど、最初は手で持っていたんです。片手運転なのでちょっと危ないですよね。ブレーキが片方しか効かないので、コースターブレーキを搭載したんです。それでも片手運転は危ないということで、サーフボードを乗せられるキャリーがつくようになりました。このコースターブレーキ、なぜか僕も持っています!
次回9月9日(木)〜9月21日(火)の「サイクリスト・ステーション ツアー・オブ・ジャパン」は、野島裕史のサイクルコラム「秋の夜長の宅飲みに……第5回 飲める自転車パーツ」をお届けします。どうぞお楽しみに!