これからの時代の主役となる「Z世代(10代~22歳)」と「ミレニアル世代(23歳~38歳)」にフォーカス。アメリカの若者たちが普段何を考え、何に影響を受け、どうした性質や特徴があるのか、さらにグローバルビジネスや海外進出企業も知りたいこれからの消費動向について、ミレニアル・Z世代評論家のシェリーめぐみが座談会形式で彼ら、彼女らの本音を引き出していく。
☆シェリーさんのPresident記事「「9.11ってなに?」アメリカで同時多発テロを知らない若者がどんどん増える深刻な理由」はこちらから!
今回のテーマはNYではクロックスがファッショントレンド!?
<本記事を要約すると…>
●国連総会でBTSがスピーチ。全世界で100万人以上がライブストリーミング配信を視聴した。
●アメリカではCrocsが最新ファッショントレンドとなっている。ニッキー・ミナージュやジャスティン・ビーバーなどセレブがこぞってCrocsを愛用しているのに加え、コロナ禍における手軽さ、「自分だけのアイテム」のつくりやすさなどがポイントに。
●一方でLabメンバーのケンジュとヒカルは「Crocsは嫌い」と語っている。Ugly Cuteという、いわゆる「ブサカワ」のような、「ダサいけどかわいい」という点で愛されるようになっている。
●「これまでのプラスチック素材を、今後は環境にやさしい素材に切り替える」と発表したこと、自社の二酸化炭素の排出量を公開していること、インフレで他が値上げしても自分は上げないと宣言していることなどが、Crocsが環境やエシックに敏感なZ世代に支持される要因になっている。
■━■━■━■━■━■━■━■━■━■━■━■━■━■━■━■━
綿谷エリナ:綿谷エリナのOn The Planet 。この時間は「NY Future Labミレニアル・Z世代研究所」です。
ヒカル:Hi I’m Hikaru.
メアリー:Hi I’m Mary.
ケンジュ : Hi I’m Kenju
ミクア: Hi I’m Mikua, welcome to New York Future Lab 2021.
綿谷エリナ:
今夜もニューヨーク在住のジャーナリストでミレニアル世代とZ世代評論家・シェリーめぐみさんと電話が繋がっています。シェリーさん!
シェリー:
エリーさん! こんばんは~!
綿谷エリナ:
こんばんは!
シェリー:
NYは今国連総会開催中なんですね。去年はバーチャルだったから2年ぶり。国連近くの名物の大渋滞で大変(笑)
綿谷エリナ:
それは嬉しくないような嬉しいような!
シェリー:
そうそう、そうなの。渋滞でさえ懐かしいなあみたいな、ね。。
さてこの国連総会で話題になっているのは、バイデン他大統領でも各国の首長でもなく、BTSなんです。
綿谷エリナ:
BTS?それは何故ですか?
シェリー:
おととい月曜日に韓国の大統領の特使としてスピーチしたんです。7分間、ワクチンの接種を呼びかけると共に、コロナと戦っている若い世代を励ましてたたえる内容で、これが大変な評判になりました。
綿谷エリナ:
へ~!
シェリー:
NYタイムズは「国連のYouTubeライブで100万人が見た」と報道しています。
綿谷エリナ:
100万人!?One million!Wow!
シェリー:
すごいですよね。国連ではこれまでも多くのセレブがスピーチしていますが、ここまで話題になるのは初めてのことのようです。ほんとにすごいな、と。
綿谷エリナ:
配信を見る世代に対してすごく求心力があるということですよね。効果絶大!
シェリー:
大統領よりも誰よりも、みんなが話を聞く、ということですよね。
綿谷エリナ:
これでまた良い方向に向かうと良いですね。
さて、今日のNYのミレニアル世代・Z世代が本音で座談会するNYフューチャーラボ、今日はクロックスの話題ですか?
シェリー:
ははは(笑)そうなんです!
こないだね、アメリカの秋の新学期のファッションスタイルは、とにかく着心地が良くてらくちんな服っていう話をしたんですけど、これがドンピシャなんです。
実は大学生になったミクアが服屋さんでアルバイトしているんですけど、これが飛ぶように売れているということなんです。
綿谷エリナ:
そうなんだ!ちょっといまさら!?って気もしますけど…
シェリー:
ほんとそうなんです。ちょっと聞いてみてください!
ミクア:And one thing everybody gets like a most sold brand is Crocs. That’s all everybody getting is Crocs Crocs Crocs.
シェリー:今とにかく売れているブランドがクロックス。
ミクア:Even when I go like with my friends, They are like yeah I would wear Crocs more than my regular sneakers that are more expensive.
シェリー:私の周りの友達も、高いスニーカー持ってるのにクロックスのほうがいいと言ってる。
ミクア:They just wears crocs everywhere They just try to make it fit through the occasion. We go like out to eat and they are wearing Crocs with socks.
シェリー:どこに行くにもクロックスを履いていて、例えばレストランに食事に行く時もクロックスにソックスを合わせている。
ミクア:I remember like when I was a little Crocs is like what I wear at the beach or like the pool. Like seeing the grown people like wow things really changed.
シェリー:私も子供の頃はビーチやプールに行く時にクロックスを履いていたけれども、今大人がみんな履いてるのを見ると時代が変わったなぁと思う。
なんでそんなにみんなクロックス履くようになったと思う?
ミクア:Reason why is like for example, Nicki Minaj the rapper she wears these hot pink Crocs. After that all hot pink crocs or sold out like we couldn’t find it nowhere.
シェリー:セレブの影響。例えば、ラッパーのNicki Minajがホットピンクのクロックスを履いたら、もうどこの店からもホットピンクのクロックスが消えた。
綿谷エリナ:
ふーん!!そんな現象がアメリカでもあるんですね?
シェリー:
もうね、セレブの影響は本当にすごいんですよ。ニッキー・ミナージュのホットピンクもすごいけど、ジャスティン・ビーバーともコラボしていて、それもすごい売れてる。あとはデザイナーや色んなDJともコラボしている。
今年の春ぐらいからこれすごくなっていると思うんだけど、今年の第二四半期、売り上げが去年と比較して2割くらい伸びたそうですよ。
綿谷エリナ:
いや、もう株価ほぼ倍になっていましたよ、この半年で。
シェリー:
そうなんですよ。とにかくすごい伸びてる。
ただ、この理由はセレブの影響だけでもないみたいなんですよ。メアリーが人気の理由として挙げるのがこんな理由です。
メアリー:I also know that like There’s the like these things called Jibbitz That you can put on the top of the crocs that are like you can customize them so I think a lot of people really like that.
シェリー:いろんなジビッツをはめ込んで自分だけのクロックスにカスタマイズできるのもすごい人気だと思う。
ミクア:My brother has a pair of Crocs right now and so many Jibbitz in it.
シェリー:ミクアの弟はクロックスにものすごくたくさんのジビッツをつけてるのね。
ケンジュ:I personally hate Crocs like .
ヒカル:I feel you.
シェリー:ケンジュもヒカルもクロックス大嫌いなんだ。
ケンジュ:Even like in elementary school I see people wear them I always thought they are ugly. I can get that why people want them. They do look very comfortable
シェリー:小学校の頃周りに入ってる人結構いたけど、すごく醜いと思ってた。でも皆が履きたがる理由はわかるよ。すごく履き心地よさそうだもの。
メアリー:I’ve seen some really cute ones that some people really pull them off. But they are still kind of ugly.
シェリー:すごくかわいく履いているのを見たことあるけど、それでも醜いと思う。じゃあ、なぜ醜いのに人気なのかな?
メアリー:First of all it’s kind of unique. Oh nobody else has crocs cause everybody thinks they are ugly But if you are really trying put together something. Oh we’ve never seen Crocs worn this way kind of feeling I guess?
シェリー:ユニークに感じられるからじゃないかな。みんなが醜いからと敬遠するものを、自分だったらうまく履きこなせる。誰もやったことのないスタイルを作れる私って凄いと思えるからじゃない?
綿谷エリナ:
なるほどね~!いまリスナーさんからのコメントでも、「そうなんだ!」「意外!」と言うコメントがありますよ。
シェリー:
あ、ほんと?そっか。とにかくね、この世代って「自分だけのスタイル」が欲しいのね。「他の人と違う!」っていうところ。だからカスタマイズしたり、「他の人は出来ないけど私は出来る!」っていうところとか、そういうところも重要なポイント。
なんだけど、やっぱりコロナ禍で履きやすい、そして「スニーカーと比べると安い」というところで人気も集めて、それがセレブによって広まっている。いま"Ugly Cute"っていうね、「醜いかわいい」みたいな・・・
綿谷エリナ:
あ、ブサカワみたいな、そういう感じですかね?ブサカワって、キャラクターに対して言ったりするけど、そういう感じなのかしら?
シェリー:
そうそう、そういう感じ!Ugly Cute。そういうのが今のトレンドで、まさにドンピシャなアイテムなんですけど。
それ以外にもね、Crocsは「これまでのプラスチック素材を、今後は環境にやさしい素材に切り替える」と発表して話題になりました。他にも自社の二酸化炭素の排出量を公開していたり、インフレで他が値上げしても自分は上げないとか、環境やエシックに敏感な今の若いZ世代に支持されるための企業努力をすごくしている訳です。
綿谷エリナ:
それはすごい良いことですよね。
シェリー:
そうなんです。そういうこともあって、昔は「ブサカワ」って笑われていたCrocsが、いまは立派なファッションリーダーになった背景にはこういう努力もあったんじゃないかと思います。
綿谷エリナ:
面白いですね。アメリカではどうか分かりませんが、日本では医療系の人に適したカスタムされたものとか、レストランとかで給仕している人が長時間履いていても疲れず、黒いから規定に違反しないのですごく人気、みたいな話を聞いたことがあって。アメリカにもそういうラインあるのかな?日本ではカワイイ!というよりも、職業柄これが便利という人が多かった印象です。
シェリー:
なるほどね~!そういう人もいるかもしれませんが、とにかくいまのトレンドは「カラフル」「ジビッツ」「ソックスに合わせる」みたいな。それがかわいく履くみたいなのが今のトレンドになっています。
綿谷エリナ:
カラフルなものを見ると気持ちも明るくなりますもんね。
シェリー:
本当にその通りですね。楽しいって言うのは大事ですね。
綿谷エリナ:
また流行りのアイテム是非教えて下さい!シェリーさん、今週もありがとうございました!!!
シェリー:
ありがとうございました!
綿谷エリナ:
そしてNY Future Lab、JFNアプリAuDee そしてSpotifyでもぜひチェックしてみてくださいね。次回もお楽しみに。