番組「サイクリスト・ステーション ツアー・オブ・ジャパン」。9月16日(木)〜9月21日(火)の放送は、野島裕史のサイクルコラム「秋の夜長の宅飲みに……第5回 飲める自転車パーツ」をお届けしました。
“空気を入れるポーズ”をとる野島裕史
◆秋の夜長の宅飲みにおすすめ(!?)の自転車パーツ
野島:回を追うごとに一層マニアックになっていくこの企画。簡単に説明しますと、自転車パーツを眺めているだけでお酒が飲めてしまうという自己満足のような企画です(苦笑)。
今回紹介するのは、SILCA(シリカ)の「フロアポンプ」です。フロアポンプとは、自転車の空気入れです。僕が見てきたなかでも、SILCAの「フロアポンプ」の最高級品を紹介します。
それは、SILCAの「SUPER PISTA ULTIMATE HIRO フロアポンプ」という名前の空気入れです。まず驚くのはその価格で、こちらは税込71,500円! あり得ないほどの高価格なんですけど、もちろんそれなりに納得できるこだわりの詰まった空気入れなんです。
シルエットは普通の空気入れとあまり変わりませんが、一つひとつの素材を見ると、それはもう目を奪われてしまいます。自転車ショップで初めてこれを見たとき、“これは(ほかの空気入れとは)違うぞ”というものすごいオーラを纏っていました。目が離せなくて真っ直ぐその空気入れに近づいて行ったぐらい存在感のある空気入れで。
なぜなら、僕の大好きなステンレスの削り出しでつくったシリンダー。これは置いておくだけでため息が出る芸術品のようで(笑)。あと、高級スポーツカーを彷彿とさせるようなシルバーと赤のデザインとカラーリング。そして、空気圧のアナログメーターもかっこいいんですよ。空気を入れながら、空気圧をめっちゃ確認しちゃう。空気圧を確認するたびに鼓動が高鳴るようなワクワクするアナログメーターが付いています。
そしてなによりも驚いたのが、空気を送るホース。濃い赤色で、ステンレスメッシュでつくられた超丈夫なホースで、フォーミュラカー、F1のブレーキシステムに使われているホースとまったく同じものなんです!
さらにこのホースには、25年の保証が付いています。そんなオーバースペック具合が、所有する満足感を満たしてくれるということでね。実際に、僕は1度これで空気を入れてみたんですけど、これがまた滑らかな動きでいつまでも空気を入れていたいという気分になってしまうほどで(笑)。なによりも気になるこの空気入れ、僕が買ったのかというと……買えませんでした(苦笑)。さすがに7万円を超える空気入れはおいそれと買えません。僕は、電動の空気入れを買います!
次回9月23日(木)〜9月28日(火)の「サイクリスト・ステーション ツアー・オブ・ジャパン」は、野島裕史のサイクルコラム「電動空気入れ」をお届けします。どうぞお楽しみに!