防災をより身近なものとしてとらえるために、東京や周辺の各自治体の防災の取組みについてお伝えしています。
自治体ごとの防災対策は、それぞれの地域の特徴や注意すべき点などを踏まえて、
さまざまな独自の取り組みが行われています。
今回は西東京市です。
市の特徴について危機管理課の災害対策係長に伺いました。
西東京市は、田無市と保谷市が合併し、令和3年の1月で生誕20年を迎えました。
平成29年3月には人口20万人を突破し、現在も増えています。
地勢的には、武蔵野台地のほぼ中央に位置し、起伏の少ない市です。
北には白子川、南には水防法で水位周知河川に指定されている石神井川が流れています。
西東京市は、地盤がしっかりしていて、地形的にもアップダウンが少なく、
災害に対する危険度が比較的低いのに加えて、交通の便も良く、暮らしやすいまちと言えます。
そうした中、市ではどのような防災の取組みを行っているでしょうか。
令和元年台風第15号、19号を教訓に、風水害タイムライン=事前防災行動計画の策定や、
地域防災計画の見直し・修正を行っています。
また、地域の団体などから防災出前講座の依頼が多数あり、市職員が防災講話を実地しています。
依頼内容は「乳幼児がいる家庭での災害時への備え」や「市内の公園や学校にある防災設備の説明・実演」、
防災の自助や共助についてなどです。
最新の状況に合わせて、自治体としての防災計画を随時アップデートしているほか、
市民への情報提供に力を入れています。
西東京市には、2年に一度更新される「
暮らしの便利帳」という冊子があります。
毎回、内容が新しくなった時に市内すべての家に配布されるほか、
引っ越しなどで転入してきた人には市の窓口で手渡されます。
この冊子の巻頭に、地震や風水害への備えや、いざという時の行動などについて掲載されていますので、
平常時によく読んでおいてください。
西東京市は、災害のリスクが比較的低いと紹介しましたが、
それでも大雨の際に浸水が予想される区域や土砂災害の危険がある区域はあります。
あなたの身の回りの状況について、ぜひ
ハザードマップで確認してください。
また、市内の防災などに関する情報を配信する
メールサービスに登録したり、
ツイッター、
フェイスブックといったSNSの市の公式アカウントをフォローしたりしておくことをオススメします。
防災情報や街歩き情報を見ことができるスマホアプリ「
いこいーな西東京ナビ」もインストールしておきましょう。
そしてもう一つ、西東京市で行っていることとして、このような独自の取組みを教えていただきました。
災害時に限りませんが、「救急医療情報キット」というのを無料で配布しいます。
これは意識がない場合でも、駆け付けた救急隊員らが「救急医療情報キット」から情報を得ることが出来るというものです。
市役所の窓口でお配りしていますので、ぜひご活用ください。
このように自治体では、市民の命を守るために、さまざまな状況を想定して、たくさんの取組みを行っています。
自治体の備えは、防災の「自助」「共助」「公助」の「公助」にあたりますが、
やはり、自分の命や家族の命を守るために基本となるのは「自助」です。
といっても「何もかも自分でやってください」と求められているわけではありませんので、
災害への備えを、自分自身で出来ることから始めるようにしてみてください。
≪関連リンク≫
・
西東京市 防災情報HP