防災をより身近なものとしてとらえるために、東京やその周辺の各自治体の防災の取組みについてお伝えしています。
自治体ごとの防災対策は、それぞれの地域の特徴や注意すべき点などを踏まえて、
さまざまな独自の取り組みが行われています。
今回は町田市です。
防災上注意が必要な地域の特徴について防災課長に伺いました。
町田市は、東京都の南部に位置していて、北部には多摩丘陵が広がっています。
中央部に鶴見川、西部から南部にかけては境川が流れています。
人口は約43万人で東京都の市部では2番目に多く、1960年代から郊外のベッドタウンとして発展し、
豊かな自然や落ち着きのある住宅地などが特徴です。
また、小田急線とJR横浜線が交差する町田駅周辺は、多くの方が足を運ぶ商業拠点となっています。
近年の大雨では土砂崩れなどの被害も発生しており、首都直下地震などの地震災害のほか、
台風やゲリラ豪雨、線状降水帯といった風水害にも十分な備えができるよう努めています。
こうした中、近年の災害発生状況を受けて市が対策を強化しているポイントはこのようなところです。
2019年10月に発生した「令和元年東日本台風」のときは日本各地で甚大な被害をもたらし、
町田市においても3千人を超える避難者が発生しました。
こうした状況を踏まえ、町田市では、風水害時避難施設の開設数の見直し、要配慮者の受け入れ態勢の充実、
ペット同行避難の対応などの対策を講じることで避難体制の充実を図りました。
また地震の対応では、地域・学校・市の三者が協力して避難施設を開設・運営できるよう、
全71カ所の避難施設で「避難施設関係者連絡会」を開催し、平時から情報共有や避難施設の開設訓練を行うなど、
大規模災害の発生に備えています。
市では、地震や水害といった災害時に避難が必要になる市民の受け入れ態勢を、
最新の状況にあわせて改善を重ねています。
一方、町田市に暮らす市民のみなさんは、どのようなことに気を付ければいいのでしょうか。
まず第一に、事前に防災マップや洪水ハザードマップ、土砂災害ハザードマップを使って、
避難施設の位置やご自宅の状況、たとえば浸水予想区域に入っているとか土砂災害警戒区域に該当しているといった、
ご自宅の状況をまず確認していただきたいということがあります。
防災マップや
ハザードマップは町田市のホームページで見られますので、
確認して避難のシミュレーションをしておいてください。
そして実際に災害が起きた時には、市が様々な手段で情報を発信します。
町田市の
メール配信サービスや、LINE、
ツイッターなどSNSの公式アカウントは、
あらかじめ登録やフォローをしておきましょう。
また、防災行政無線が聞き取りにくい場合のために通話料無料で確認できる
電話サービスもあります。
ラジオ・テレビでの報道も併せて情報を収集し、避難所へ行くのか、自宅に留まって安全を確保するのか、
あるいは早い段階から親戚や知人などのところへ避難しておくのか、
状況に合わせた避難行動をとるようにしましょう。
≪関連リンク≫
・
町田市 防災HP