今年のスポーツ界の顔、スポーツ界を超えて世界を魅了した、アメリカメジャーリーグで大活躍した大谷翔平選手の特集コンテンツ「SHO TIME AuDee」。
大谷選手ご本人はもちろん、大谷選手が所属するエンゼルスのチームのみなさんの貴重なインタビューや、私、赤木ひろこが取材して感じたことなどを交えながら、大谷選手の魅力を10回にわたってお届けしていく。
三回目のテーマは、「祝!大谷翔平選手MVP受賞」。
MVP受賞直後の声
11月19日の朝、アメリカ・メジャーリーグで最高の栄誉、MVPの発表が行われた。ア・リーグのMVPを見事、受賞。さらには満票という快挙だ。
大谷翔平選手、MVP受賞おめでとうございます。
MVPは、全米野球記者協会の代表者30名の投票で決まるものだが、ア・リーグのMVPに満票で選ばれた。
「すごく嬉しいですし、まずは投票してくれたBBWAAの記者のみなさんと、チームメイト、監督、コーチ、ファンのみなさん、トレーナーと、僕の手術をしてくれたお医者さんのみなさん、支えてくれたみなさんに感謝しています」
きめ細やかに関係者のみなさんに、感謝の気持ちを伝えた。
メジャーに来た時には、二刀流、両方でやりたいという強い意志で来たと思うが、こうやってMVPが取れると想像できていただろうか?という質問に対しては、
「とりたいなとは、もちろん思っていましたけど、日本で最初にやるってなった時よりは、やはりアメリカにきた時の方が、受け入れられる雰囲気というのがあったので、それは感謝していますし、アメリカ全体のファンの人だったりとか、チームの人だったりとか、そこはもう本当に感謝していますね」
アメリカには、二刀流を受け入れてくれる雰囲気、幅、受け入れられるスケールの大きさがあったとのこと、しかしそれ以上に、大谷選手が返した、大谷選手自身が、すべての人がイメージしている以上のパフォーマンスで、世界の人々に感動を与えたと思う。まさに夢を体現してくれたと思う。
そして振り返って印象に残っている瞬間については、このようにコメントした。
「オールスターは、やっぱり凄く本当にテレビで見ているような選手と一緒にやらせてもらえる、そのようなことは今までなかったので、それはすごく良い経験になりました」
オールスターゲーム、88年の歴史の中で、初めて投手と打者の両方でオールスター選手として出場を果たした。ホームランダービーは相当、盛り上がった。
そして参加している選手が大谷選手のサインが欲しい、一緒に写真を撮りたいといったシーンも印象的だった。
受賞後の電話記者会見の様子
MVP受賞のシーンは、日本でもテレビ各局で生中継されてその様子をご覧になった方も多いと思う。
さらにその1時間半後くらいから、全米野球記者協会(BBWAA)の電話記者会見が行われて、再び多くの質問に答えた。
例えば、今回のMVPは二刀流が評価されて27歳で獲得したが、これから野球人生にどういう意味があるだろうか?という質問に対しては
「満票でとれたというのは本当に凄く嬉しいです。怪我とかも色々あったので、順調にきていた訳ではなかったですけど、その中で色々な人に助けてもらって、27歳でとれたので、選手として、ここからピークを迎える、5年から7年くらいは、もっともっと勝負な時じゃないかなと思うので、もっともっと頑張れるように日々頑張りたいなと思います」
日本の子供たちへどういうメッセージを送りたい?については
「僕はイチローさんがMVPを取ったときに見ていましたし、そういう人達を見て、メジャーリーグに憧れるようになったので、そう思ってくれるようにまた頑張りたいなと、またそういう選手が出てきてくれるのも楽しみにしていますし、そういう子と一緒にできる日が、将来、来るのも、また楽しみにしています」
電話会見でも、ひとつひとつの質問に対して真摯に向き合って、丁寧に正直に細やかに答えてくださった。野球のパフォーマンスはもちろん、こういった大谷選手が発する言葉、メッセージも凄く心に響く。何回聞いても、何回読んでもいいなと感じる。
そして、同じことで、みんなで喜びあえる、そんな気持ちを明るくさせてくれた。
大谷選手のMVP受賞のニュースで、日本中が盛り上がっている。11月17日(日本ハム時代の背番号11と、エンゼルスの背番号17にちなんで)には、地元岩手県奥州市で、MVP受賞を願って花火が打ち上げられた。46本のホームランと投手としての9勝を足して55発の大輪の花火が夜空を彩った。
MVPが発表された今日、11月19日は、東京タワーで、大谷選手の背番号にちなんで、17時17分にメインデッキに「祝17」と表示され、東京タワーが、ロサンゼルス・エンゼルスカラーの赤、エンゼルスの愛称、光の輪(halo)が紫と青に、そしてトップがゴールドにライトアップされた。
赤く照らされた東京タワーがエンゼルスのA、そして、第一人者、最高の存在を示すエースのAが、まるで大谷選手のように、澄んだ冬の夜空をバックに美しく光っていた。
改めて、大谷翔平選手、MVP受賞おめでとうございます。
赤木ひろこ(メジャーリーグベースボール・リポーター)
「SHO TIME AuDee」#3
音声版は
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