「日本酒」はロマン…「RiCE」編集長が酒蔵取材で感じた“日本酒の魅力”とは? 自転車声優・野島裕史と日本酒トーク

声優界随一のサイクリスト・野島裕史が、自転車をテーマにお届けしている番組「サイクリスト・ステーション ツアー・オブ・ジャパン」。12月2日(木)〜12月7日(火)の放送は、フードカルチャー誌「RiCE」編集長・稲田浩さんがゲスト出演。「RiCE」20号の特集テーマ「日本酒」についてトークを交わしました。



野島裕史、稲田浩さん



◆酒蔵の取材を通じて感じた“日本酒の魅力”
野島:「RiCE」最新号の特集が「日本酒特集」ということで、自転車に絡めてお話をしていければと。日本酒は、その味はもちろん、全国各地にある酒蔵の歴史や風土を味わうのも楽しみの1つと言っても過言ではないですよね。自転車で各地を巡るときも、その土地の風土を感じることができるのも自転車の楽しみでもあるので、そうした意味でも日本酒との共通点があるのかなと。

稲田:もちろん、そうですよね。日本全国に酒蔵が1,500ぐらいあるって言いますよね。

野島:そんなにあるんですか!?

稲田:地域のいろいろな名物、料理を召し上がっていただくのもいいですけど、各地に何百年と地酒を造っている酒蔵があるので、自転車で走り切った夜は、日本酒と合わせて飲んでいただくと、よりその土地を味わえるのではと思います。

野島:自転車でその土地を走っているときは、風を感じて、その土地の水や食べ物など、五感でその土地を楽しむわけですが、まさに日本酒も水や空気はもちろんのこと、その土地のお米を発酵させるわけですからね。

稲田:お酒にとって、水は最重要なものの1つ。日本酒は約80%が水なんですよね。そこがワインとの大きな違いで、ワインはぶどう100%なんです。日本酒はお米も大事なんですけど、水の要素がすごく大きいので。だから水がおいしいところが、やっぱりいいお酒を造れるって言いますよね。

野島:そういう意味では、その土地の地酒を飲むのが一番おいしいんでしょうね。

稲田:一番おいしいと思いますよ。どんな料理も水を使うので、その土地の水で造った日本酒を合わせるとベストマッチになるわけですよ。

野島:日本酒を味わいながら、その土地の伝統や文化も楽しめると。

稲田:(日本酒にも)その土地らしさがありますからね。その土地の風土を味わうには日本酒がいいと思います。

野島:今回は、稲田さん自身も酒蔵を取材されたそうですね。

稲田:奈良県にある酒蔵に行かせていただきました。「風の森」というお酒で有名な油長酒造、「みむろ杉」の今西酒造、「花巴」の美吉野醸造の3つと、千葉県の木戸泉酒造でも取材しました。

野島:それぞれ特徴がありました?

稲田:(酒蔵によって)お酒に対する向き合い方や考え方が全然違うし、お酒にもいろいろな造り方があるんです。だからフルーティーだったり、辛かったり、無色透明なお酒でもまったく違う香りや味わいが出ます。それぞれの蔵元のキャラクターや考え方、代々受け継いできたものに対して、どう応えるか。なかには変革しようという人もいれば、先祖代々やってきたことを、大切にしながらどのように今に生かすか……など考え方によって全然違いますよね。

野島:なるほど。

稲田:歌舞伎じゃないですけど、(日本酒は)基本的に伝統産業なんですよ。その土地でずっと受け継いでお酒を造っていくので、日本酒はなかなか新規参入しにくい分野なんです。
先祖代々受け継いでいくことの重みを背負いながら、いろいろなしきたりやしがらみなどもあると思いますけど、そのなかで自分なりのお酒を造って「これがおいしいはずだ!」「これが今の人に響くはずだ!」と打ち出しているので、かっこいいなと思いました。「これがおいしい!」ってものを突き詰めて打ち出しているのは、すごいロマンだなと思う。

野島:そうですよね。

稲田:いろいろな酒蔵を見させていただいて、ただ味わうだけではなく、そういうプロセスのような部分も見させていただいて、ものすごく有益でした。(コロナ禍でしばらく)酒蔵見学ができなかったと思いますが、来年あたりは見学できるところもあると思うので、ツーリング時に酒蔵まで足を運んでみるのも楽しいと思います。

野島:そこでお酒を1本買って、宿で味わうのもいいですよね。ちなみに、自転車業界はe-bikeの登場などさまざまな進化を遂げていますが、未来の日本酒業界はどうなっていきそうですか?

稲田:“和食”がユネスコ無形文化遺産となって、世界中のさまざまな都市に日本料理屋がありますよね。でも、日本酒はワインなどと比べるとまだまだ浸透していないですよね。
これだけ世界中で日本の料理が食べられているのであれば、日本料理には日本酒がベストマッチだよねということで、日本酒が浸透していく余地はあると思います。

野島:日本人としてもそれを期待したいですね。

稲田:日本酒が(外国でも)さらに広まって、伝統産業も維持しながら文化として発展していくといいなと思います。

野島:稲田さん、今夜は日本酒を飲むことに決めました(笑)。

稲田:僕もそうします(笑)。

次回12月9日(木)〜12月14日(火)の「サイクリスト・ステーション ツアー・オブ・ジャパンは、野島裕史のサイクルコラム「路上の意外なトラップ」をお届けします。

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