声優界随一のサイクリスト・野島裕史が、自転車をテーマにお届けしている番組「サイクリスト・ステーション ツアー・オブ・ジャパン」。12月9日(木)〜12月14日(火)の放送は、野島裕史のサイクルコラム「路上の意外なトラップ」をお届けしました。
“路上の意外なトラップ”に驚く様子の野島裕史
◆自転車を漕ぐ際に気を付けるべきポイントとは?
野島:僕はほぼ毎日のように自転車通勤をしていて、もちろん安全には日々気をつけているのですが、それでも路上には思わぬトラップが多々存在しています。実際に僕が経験したなかから、(路上で)特に注意すべきトラップを紹介します。
自転車は、車道の一番左側、左端を走行するので、車のタイヤが通らないぶん、砂利や小石などが比較的多く落ちているんですよね。小石やガラス片だったり、釘だったり、空き缶やペットボトルなどもけっこう多く落ちています。
釘やガラス片は踏んだらパンクの恐れがあるので、絶対に踏みたくありません。たかが小石と言っても、ロードバイクはタイヤが細めなので、乗り上げたときにハンドルを取られてバランスを崩す恐れもあります。十分な注意が必要です。空き缶やペットボトルは言わずもがな、ハンドルを取られてしまいますので危険です。そういった細いものもしっかり見ながらペダルを漕いでいきたいですね。
そして次に多いのが、アスファルトのひび割れ、路肩の隙間や排水溝の溝などですね。アスファルトの部分とコンクリートの部分の間に意外とか隙間があって、そういったものも危険です。
あと、橋もわざと隙間を作っているんです。夏は(暑さで橋が熱膨張して)伸びて、冬は縮むので、そのための隙間があるんです。そういった隙間や、自転車が通る道の端にひび割れなども多いので、ロードバイクのような細めのタイヤはとても危険です。実際、僕もこれでハンドルを取られたことがあるので注意していただきたいと思います。
そして意外なところでは街路樹。夏は雑草が道にはみ出ていて、体に触れることがよくあります。少し触れる程度だったらいいんですけど、枝が目に入ったりホイールに巻き込んだりしたらバランスを崩したりするので、これも危険だなと思います。
道路に設置されているポールや反射材、「チャッターバー」(※道路区画線の中央線上や導流帯上などに、速度を落とさせる目的や車線外への逸脱を防ぐ目的で設置される道路鋲)と呼ばれるものがあるのですが、重量のある車は、そういった装置を踏んでもダメージが少ないのですが、軽量のロードバイクなどの場合は、それこそ落車したり、ホイールが破損したり深刻なダメージを与える恐れがあります。
実際、僕はこのチャッターバーにガツンと乗り上げてしまって、ホイールがへこんだことがあります。さらに雨の日は、マンホールや道路工事などで敷かれた鉄板の上を走るとスリップを招きます。
いくら安全に気をつけて道路交通法を守っていても、(路上には)こういったトラップがあります。これらに巻き込まれて事故に遭うのは本当に切ないですから、当たり前のことですが、あらためて、公道を走るときはしっかりと路面状況や前方の安全を確認しながら自転車ライフを楽しんでいただきたいと思います!
次回12月16日(木)〜12月21日(火)の「サイクリスト・ステーション ツアー・オブ・ジャパン」は、サイクル・ヒストリー「パナソニックヒストリー」をお届けします。どうぞお楽しみに!