女性版「ツール・ド・フランス」の開催も!「ツアー・オブ・ジャパン」大会ディレクター栗村修が注目する「2022年の自転車ニュース」

声優界随一のサイクリスト・野島裕史が、自転車をテーマにお届けしている番組「サイクリスト・ステーション ツアー・オブ・ジャパン」。1月13日(木)〜1月18日(火)の放送は、前回に引き続き、一般財団法人「日本自転車普及協会」の主幹調査役で、国内最大規模の自転車ロードレース「ツアー・オブ・ジャパン」の大会ディレクターをつとめる栗村修さんがゲストとして登場。番組企画「栗村修の学べる自転車ニュース・2022年の展望編」をお届けしました。


“筋トレ”でバーベルを挙げるポーズを取る野島裕史、栗村修さん



◆栗村修が注目する「2022年の自転車ニュース」
野島:栗村さんに、2022年の自転車に関するニューストピックスのなかから特に気になる話題3つを解説していただきたいと思います。

前回に引き続きまして、ついおしゃべりしてしまう栗村さん対策としてそれぞれの解説につき1分間の制限時間を設けております。1つ目のテーマは?

栗村:私の本職、そしてこのラジオ番組と同名の「2022 ツアー・オブ・ジャパン」(5月15日(日)~5月22日(日)開催予定)についてお話したいと思います。今年は全8ステージで、元の「ツアー・オブ・ジャパン」の規模で開催予定です。

ただ、国際大会を開催する上で、海外チームを招聘することが非常に重要ですが、やはりコロナ禍で各国の渡航制限がまだまだ解除されていないところがあります。本来の国際大会として海外チームを呼べるかどうかが大きなポイントで、悩みの種です。

野島:今年は8ステージ開催を目標に動いているということで。国際自転車レースとなると、海外選手を招聘するにあたって現状は壁が立ちはだかっていて、いろいろと作戦を練って動いていると思います。

栗村:そうですね。昨年11月の段階で、海外から入ってきた方のいわゆる経過観察の期間は2週間で、一度は短縮されるところまできたのですが、その後、オミクロン株の感染拡大が広がっていますので、現状は海外チームを呼べる見通しがすぐには立たないというところです。

昨年は国内チームのみで開催しましたが、そういう状況は本来の「ツアー・オブ・ジャパン」ではないので。もちろん安全第一が優先されるべきことはわかっているのですが、「本当に『ツアー・オブ・ジャパン』が戻ってきた」と言えるのは、海外チームを招聘することが重要です。本来であれば8チーム呼びたいのですけど、チーム数を少し絞って開催するのが現実的な目標かなという感じです。

野島:なるほど。少しでも本来の「ツアー・オブ・ジャパン」の形で開催されることを期待したいと思います。続いて、2つ目のテーマは?

栗村:2022年自転車ロードレース界で大きなトピックとなるのが、世界最大の自転車レース「ツール・ド・フランス 2022」に、正式に女性版レース「ツール・ド・フランス・ファム 2022」が第1回大会として開催されることが決まりました。

女性版「ツール・ド・フランス」は、昔から存在はしていたのですが、今回「ツール・ド・フランス・ファム 2022」という名称で新たに第1回大会としてスタートします。ここ数年、UCIウィメンズワールドツアーということで、女子のレースや女子のプロチームが急拡大しています。その象徴となる「ツール・ド・フランス・ファム 2022」の決定を受けて、私も解説者として女子レース、女性選手のこともバッチリ覚えていきたいなと。また、ロードレース界の新しいページが開くのではと思っています。

野島:僕自身も、まだ女性選手の知識が浅いのですが、やはり今から注目しておくと、より楽しめますよね。

栗村:僕も最初は(女性選手の)名前と顔、走りのタイプが一致していなかったのですが、東京2020オリンピック・パラリンピックをきっかけに、女子レースの勉強もしました。男性選手以上に個性が出るというか、男子って結構バリバリのチームレースなんです。どちらかというと、女子はまだ個人戦みたいなところもあって。

野島:確かに、観ていて自由度が高い気がしました。

栗村:そうなんですよ。意外とレース的には面白いレースが多くて、(展開が)読めないレースもあるのでワクワク感がありますね。

野島:(女子レースにも)期待したいと思います。では、ラストの3つ目をお願いします。

栗村:私は今、自転車を3台持っているのですが、そのうちの1台にオフロード車を手に入れました。今、シクロクロスという競技が世界的にも流行っているのですが、ここにきてグラベルロード、グラベルレースの人気がグンと上がってきているので、グラベルロードについてお話したいと思います。

野島:お願いします!

栗村:私が本職としているロードレース界は、いわゆる舗装路を走る“オンロード”の種目ですが、ロードレースのトップ選手が、オフロード系の種目出身の選手でかなり占められているんです。

障害物を越えたり、ときには自転車を担いだりもするシクロクロスや、東京オリンピックでも正式種目になったマウンテンバイクのクロスカントリーなど、オフロード系の種目がテクニックやフィジカルを上げるのに非常にいいと、近年注目されています。

そのオフロード系の種目のなかで、新たにスポットを浴びているのがグラベルロード。ロードレースを、砂利道というか未舗装路で戦うようなアドベンチャー色の強い競技で、自転車界で非常に注目されている分野です。

野島:特にマウンテンバイク出身のロードレース選手が多いのは、やはり体幹が鍛えられているから?

栗村:そうですね。オフロード系って、自転車に乗ったときに皆さんわかると思うんですけど、すべりやすい路面で自転車をコントロールするんです。なので、体力がつくだけでなく、ハンドリングテクニックや美しいトラクションのかかったペダリングが身につくという強みがあります。

野島:グラベルロードをやることによって、普段のロードレースも強くなる可能性もあるということですね。

栗村:ありますね。グラベルロードと筋トレで間違いないんじゃないですかね(笑)。

次回1月20日(木)〜1月25日(火)の「サイクリスト・ステーション ツアー・オブ・ジャパン」は、野島裕史のサイクルコラム「サイクリストの防寒対策」をお届けします。どうぞお楽しみに!

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