今回は青梅市です。
都心からほど近い場所でありながら、多摩川の清流や緑豊かな自然に恵まれた青梅市の特徴について、
防災課長に伺いました。
青梅市は、東部の平地から、西部にかけて丘陵地や山地と変化し、
台風や大雨の際には、西部ではガケの崩壊(崩落)や土石流の発生など土砂災害の危険性が高く、
東部では浸水の恐れが予想されています。
実際に令和元年東日本台風では、市の西部を中心に土砂崩れが多数発生し、
東部では建物の浸水や道路の冠水が起こるなど多くの被害を受けました。
土砂災害を含めた風水害には特に警戒が必要です。
市の防災の取組みにはどのようなものがあるのでしょうか。
青梅市では、災害の被害を最小限にとどめるため
「青梅市民防災ハンドブック」を令和2年に内容を更新してすべての世帯に配布しています。
市民のみなさまには、この防災ハンドブックで食料の備蓄や避難所の確認などをしてもらいたいと考えています。
また、地域での自主防災組織の活動や防災訓練など、日ごろから積極的に参加していただければと考えています。
市の事業としては、消防署などの関係機関の協力体制の緊密化や、防災計画の運用の習熟化を図り、
市民の防災意識を高めるために、土砂崩れなどを想定した土砂災害対応訓練や、
震災を想定した総合防災訓練などを毎年行っています。
大切なのは、防災ハンドブックなどを見て身の回りの危険について知ったり、
災害が起きた時のために備えておいたりする「自助」や、
近所同士で助け合うなどの「共助」がしっかり出来ていないと、
自治体の役割として行う災害対策の「公助」も期待どおりに機能しないということです。
助けられるはずの命を助けられなくなってしまうということにならないよう、ぜひ日頃から意識してみてください。
風水害だけでなく、青梅市内には立川断層帯があって、地震では震度6強から7の強い揺れが予測されています。
青梅市では、
木造住宅の耐震診断や
改修工事の助成、
家具転倒防止器具の支給や取り付け、
ブロック塀の撤去費用補助などをしていますので、
地震への備えで不安のある方は、市のホームページで確認するか、防災課へ問い合わせてください。
そしてもう一つ、災害時の行政の大きな役割である情報提供について防災課長に話していただきました。
災害時は、情報収集が非常に重要です。
青梅市では、ホームページやメール配信サービス、
ツイッター、防災行政無線などで災害に関する情報を発信しています。
防災行政無線が聞こえにくかった際に放送内容を確認できる「
防災行政無線電話応答サービス」も導入しています。
「0800-800-0062」に電話をかけていただければ、12時間前までに放送した内容を確認できます。
通話料無料で24時間利用可能ですのでぜひご利用ください。
また、
Yahoo!の「防災速報」アプリでも情報を配信します。
災害情報や青梅市からの情報などがプッシュ通知で届きますので、スマートフォンにダウンロードしておくととても便利です。
このほか青梅市では、防災対策についてもっと知りたいという市民のために「
出前講座」も実施しています。
こういったものもぜひ活用して周りの人たちと一緒に「防災力」をアップさせましょう。
≪関連リンク≫
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青梅市 防災HP