声優界随一のサイクリスト・野島裕史が、自転車をテーマにお届けしている番組「サイクリスト・ステーション ツアー・オブ・ジャパン」。2月19日(土)〜2月22日(火)の放送は、野島裕史のサイクルコラム「注目のサイクルギア」をお届けしました。
パーソナリティの野島裕史
◆野島裕史が注目するサイクルギアは?
野島:以前もお話しましたが、今年ももちろん「Mt.富士ヒルクライム」に挑戦したいと思っています。前回出場したときのようにエンジョイすれば満足ではなく、今年は久しぶりに成績アップを狙って本格的に挑戦したいと思っています。
そのためにトレーニングもしていますし、トレーニングが一番大事なのですが、もう1つ、もうちょっと自転車の軽量化を図ろうかなと思いました。しかも久しぶりにホイールを軽量化、つまり軽量ホイールを買おうかなと計画をしています。
自転車の軽量化、つまりパーツを軽量化する理由なんですが、軽量化するなかで最も効果が高いのがホイールと言われていますが、最大の難関が予算。軽量化を売りにしたホイールはみんな高い……。
ホイールは、前後合わせて1,500グラム を切ると軽量ホイールの部類に入るんですけど、その辺りになると安くても前後セットで20万円以上。そして、たった100グラム、1,400 グラム を切ると30万~40万円。
1,300グラム以下の超軽量ホイールになってくると、50万円は当たり前。さらにここから10グラム、20グラム、30グラム……って下がってくると、100万円なんていうものもあるんです。
もちろん一流のトッププロは50万円、100万円といったホイールを履いているんですけど、僕はプロのロードレーサーじゃなくて声優なので、そんな高価なホイールを買う気にはなれない。でも、今使っているホイールは1,400 グラム台なんですよ。これ以上軽量化すると、先ほど言ったような超高額になってしまうので、なかなか手が出せないと。
どうやって(ホイールを)軽量化しようかって本当に悩んでいるんですよね。そんなわけで、予算とホイールの重量、そして性能や(メーカーの)信頼性などとにらめっこしながら暇を見つけてはスマホでネット検索を繰り返していたんです。
すると、なんとコストパフォーマンスがめっちゃいいホイールを見つけました! それは、「HUNT(ハント)」 というイギリスのメーカーなんですが、大手ホイールメーカーのように完成したホイールを売っているのではなく、ホイールの仕様、スペックをチューブレスにするとか、リムブレーキにする、ディスクブレーキにするなどを選んでいって、オーダーしてから職人さんが組んでくれるメーカーなんです。
でも、まだ新しいメーカーで日本に代理店がないので、「HUNT」の公式サイトにアクセスして英語で注文するしかないのですが、そんな手間を考えても明らかに格安です。
その「HUNT」のホイールのなかでも僕が注目したのが、「HUNT ヒルクライム チューブラー ホイールセット」という名前の通り、ヒルクライム向けに軽量に作られているホイールで、その重量はなんと前後合わせて991グラム! 軽い! 1キロ切っています。この軽さは他メーカーでもあるにはあるんですけど、滅多にお目にかかれません。
しかも、大体のホイールは、外周にあるリムを細くすることによって軽くすることが多いのですが、リムの高さが30ミリあるので空力性能的に、比較的、高速巡航する「富士ヒル」にもピッタリ。
それなのに991グラムって、「まぁ、高いんだろうな」と思って値段を見たら、思わず二度見してしまいました。その価格が、なんと17万円代! 今までのスペックを考えると、軽量ホイールとして考えると“激安だな”と思いました。
でも、新しいメーカーですし、やはり心配なってくるのは信頼性。軽すぎて、しかも安すぎて、乗っているうちに壊れちゃうんじゃないかと思ったのですが、なんと最近、UCI(国際自転車競技連合)の公式レースでトッププロが使うこともあるというから驚きですよね。
100万円のホイールを使うようなプロが使うメーカーであるということで、信頼性もあるということで、この値段で超軽量となるとだんだん安く感じてきますよね。こうやって麻痺してくるんですよ、みなさん(笑)。なので、僕はちょっと頑張って買おうかなと思っています。
次回2月26日(土)〜3月1日(火)の「サイクリスト・ステーション ツアー・オブ・ジャパン」は、FUNRiDE presents「富士の国やまなし 第18回Mt.富士ヒルクライム」特集をお届けします。どうぞお楽しみに!