■作者:川上建次(かわかみ・けんじ)
■タイトル:「チューリップ畑」
■画材・作成年など:油絵の具、キャンバス 50号(1167 × 910 mm) 2002年
■プロフィール
1953 年11月、三重県松阪市生まれ。
半年後40度の高熱におそわれ通院し、一年後に脳性麻痺が判明、四肢機能障害、言語機能喪失を患います。
小学校卒業後、在宅で通院を続けながら独学で絵を描き始めました。
1997年より、まつさかチャレンジドプレイス希望の園にて油絵制作を開始し、才能を開花させました。
通称「川上画伯」と呼ばれ、親しまれています。
■作品について
チューリップ畑は2002年、川上さんが49歳の時描いた油彩画です。
脳性麻痺の川上さんは徐々に身体機能が低下して、2008年には車いすでの生活になり、
絵筆も動かしにくい状態になってしまいますが、この頃はまだお元気で歩行器を使い移動して、
腕をビュンビュン振って創作されてました。
これは希望の園と地元松阪市の小学生との交流会で訪れた小学校の花壇に心を奪われ描いた作品です。
川上さんは小学校中学年で就学免除となり、学校に行きたくても行けなかったので、
学校への憧れが花壇に咲く綺麗なチューリップとして現れたものだと思います。
<受賞・出展歴>
1999年、カナダ・バンクーバーの「環太平洋ミニチュアアート展」での入選をはじめ、
2012年には、みえ県展・洋画部門にて「優秀賞」を受賞。
その他多くの受賞歴を重ね、国内外で高い評価を得ています。