開催間近!「ツアー・オブ・ジャパン 2022」の魅力&見どころを大会ディレクター栗村修が解説!

声優界随一のサイクリスト・野島裕史が、自転車をテーマにお届けしている番組「サイクリスト・ステーション ツアー・オブ・ジャパン」。5月5日(木)~5月9日(月)の放送は、一般財団法人「日本自転車普及協会」の主幹調査役で、国内最大規模の自転車ロードレース「ツアー・オブ・ジャパン」大会ディレクターの栗村修(くりむら・おさむ)さんをゲストに迎えて、5月19日(木)より開催予定の「ツアー・オブ・ジャパン 2022」について話を伺いました。


栗村修さん、野島裕史



◆「ツアー・オブ・ジャパン 2022」の見どころは?
野島:まずは「ツアー・オブ・ジャパン 2022」の開催概要について、教えていただけますでしょうか?

栗村:4月15日(金)に、オンラインで公式記者発表をおこないました。そこで今大会のステージ概要や出場チームなどを発表させていただいたんですけど、3年ぶりに本来の姿である8日間8ステージのフル開催を目指して大会の準備を進めてきたのですが、残念ながらコロナの影響がまだ残っている地域があったので、今年も縮小バージョンでおこないます。ただ昨年の3ステージから1つ増えて、 4日間4ステージでの開催が決定しました。

内容としては、初日の5月19日(木)では「第1ステージ 信州飯田」が3年ぶりに帰ってきました。以降、5月20日(金)は、昨年も開催しました「第2ステージ 富士山」。5月21日(土)は、昨年、初回大会となりました「第3ステージ 相模原」。そして最終日となる5月22日(日)は、「第4ステージ 東京」ということで、5月19日(木)~5月22日(日)の4日間で開催されます。

野島:まだコロナが落ち着ききらないということでフル開催とはいきませんでしたが、(昨年大会よりも)1日増えたのはうれしいですね。

栗村:そうですね。後半の3日間は「東京2020オリンピック」の自転車ロードレースのコースになった自治体さんなので、“レガシー”という意味合いもあって開催できる一方で、昔から開催している「ツアー・オブ・ジャパン」ならではというか、日本の原風景、地方の美しさを世界に発信したいのが「ツアー・オブ・ジャパン」なんですけど、コロナ禍は意外と地方のほうが巨大イベントをするのが難しいんです。

野島:なるほど。

栗村:そうしたなかで、「第1ステージ 信州飯田」が戻ってきたというのは、来年に向けて、原風景を持つ地方ステージの開催に一歩前進するんじゃないかという思いがしますね。

野島:これから先に向けて、この1日がすごく大きな一歩になるんですね。今年、「第1ステージ 信州飯田」が加わったことについて、あらためていかがですか?

栗村:「ツアー・オブ・ジャパン」の前身となる大会は、1982年に「国際サイクルロードレース」という名称で始まって、大阪と東京、それぞれ1Dayレースを2回やる形式でした。それが1996年から「ツアー・オブ・ジャパン」というステージレースになったんですけど、今は地域密着型レースとして日本の地方の美しさを世界に発信するというのがコンセプトなんです。

「第1ステージ 信州飯田」は、これまで南信州ステージという名称だったんですけど、「ツアー・オブ・ジャパン」では初の自治体主導型の地域密着型ステージなんです。地域密着型レースのまさにパイオニアである「第1ステージ 信州飯田」がコロナ禍に先陣をきって戻ってきてくださったのは、すごく大きな意味を持っているなと思います。

野島:なるほど。

栗村:今年、飯田市では、7年に1度開催される「飯田お練りまつり」というすごく大きなお祭りを開催したんです。それで「ツアー・オブ・ジャパン」も開催するということで、コロナ禍に日本のいち地域が立ち上がったことは、単に「ツアー・オブ・ジャパン」だけではなく、いろいろなメッセージが含まれているなと思います。
「第1ステージ 信州飯田」の地元のみなさんの“開催するんだ!”という思いに触れたときに熱いものが走りましたね。

野島:コロナ禍という大きな壁を、先陣をきって突き破っていくという強い心意気を感じますよね。

栗村:そうですね。今、全国にあるお祭りのなかには、(開催を)自粛しているところもたくさんあると思います。いろいろな考え方があっていろいろな議論がなされてきて、その一つひとつは正解だと思うんです。何が良い・悪いではなく、いろいろな考え方があるなかで1つ総意として“やるんだ!”と決断したのは、アフターコロナに向けた一歩なのかなと思います。

野島:あらためて、「第1ステージ 信州飯田」の特徴や見どころを教えていただけますか?

栗村:長野県飯田市は、南アルプスが見える美しい山に囲まれた地域です。コースもすごくアップダウンが厳しくて、総合優勝争いをするうえでも、けっこう絞られるステージです。

景観のとても美しい山々のなかを走るという意味では、「ツアー・オブ・ジャパン」のなかでも1、2を争う部分があります。実は飯田市は、焼肉の消費量が多い地域で、焼肉が有名なんです。コースの途中には、地元のみなさんが焼肉を食べながらレースが見られる焼肉ポイントがあって、コース中に焼肉のニオイが充満して(笑)。

野島:選手にとってはつらいですね(笑)。

栗村:つらいというか、お腹が空いちゃう。

野島:焼肉のニオイで元気がでるか、減速してしまうのかは見どころかもしれないですね(笑)。コース的には、初日から厳しそうですね。

栗村:本来であれば第5ステージなので、終盤に向けた総合優勝争いといった感じなんですけど、今年は第5ステージではなく第1ステージですから、いきなり総合優勝争いの方向性が見えてくるので、どういう展開になるのか想像がつかないですね。

野島:去年の大会でもおっしゃっていましたけど、短縮ではなく濃縮感がありますよね。一方で、3年連続で開催見送りとなってしまった「堺ステージ」「京都ステージ」「いなべステージ」「美濃ステージ」への思いはいかがですか?

栗村:実は「堺ステージ」に関しては、開催する方向だったんです。今回見送りとなった4ステージとも実行委員会のみなさんはやりたかったんですけど、その地域のお祭りが中止になってしまっているので、「ツアー・オブ・ジャパン」だけやるわけにはいかない。一般公道を使うレースなので、住民のみなさんの意思が合意形成できていないと開催できないんです。

野島:なるほど。地域のみなさんのご理解がないと開催できないと。

栗村:これは、良い・悪いの話ではなくて、みなさんが納得して“よし、やろう!”となって初めてできるものなので、「堺ステージ」「京都ステージ」「いなべステージ」「美濃ステージ」の住民のみなさんの気持ちが最優先であるというのは、我々も同じなんです。なので、昨年と同様に、開催見送りとなったこの4ステージのためにも、頑張って開催してその火を消さないという気持ちですね。

野島:プロのロードレースを生で観るとすごい迫力ですから、レースをご覧になれる環境にある方は、ぜひ観戦していただきたいですね。栗村さんも体調に気をつけて、最後まで頑張ってください!

次回5月12日(木)~5月16日(月)の「サイクリスト・ステーション ツアー・オブ・ジャパン」は、「スーパーカー自転車 ヒストリー」をお届けします。どうぞお楽しみに!

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