2022年7月9日

西村由紀江のSmile Wind

今年も夏が近づいてきましたね。今年は暑いのでしょうか?
今日は、そんな夏にふさわしいクラシックの名曲を、
作曲家の生涯とともに紹介したいと思います。
曲を聞くと涼しく感じるかもしれませんよ?

ピアノを習い始めた頃、好きだった作曲家の1人が、ドビュッシー。

ドビュッシーの音には色を感じました。
絵の具のパレットのように色合いが豊か、またグラデーションも見えてきます。
たとえば、『月の光』。
実はベートーヴェンも同じようなタイトルの曲を作っています。
ご存知、『月光ソナタ』
重厚な音で作られています。
ドビュッシーの『月の光』は、弾いていて、心が踊ります。
次は、どんな展開になるのだろうと引き込まれました。

ドビュッシーといえば、この曲も有名。
『亜麻色の髪の乙女』。
タイトルがロマンティックですよね。
実際のドビュッシーも恋多き人生を送ったそうです。

何しろ、1500通以上のラブレターを送ったと言われています。
レッスンやコンクール、演奏旅行で知り合う女性と次々と親しくなり、
人妻とのトラブル、それを知った恋人が自殺未遂など、
スキャンダルが絶えなかったとか。

性格は気難しかったと言われています。
曲を弾いていると、左手の細かいフレーズまで緻密で、
適当なところで妥協しない、こだわりを感じます。

ドビュッシーの音楽は印象派と言われています。
ルノワールやモネなど、絵画の印象派と同じ時代。
美術界ではチューブ入り絵の具が発明され、
室内でのデッサンから屋外で光を描くようになったそうです。
その印象派の絵画と、やわらかな光を感じるドビュッシーの音楽には
共通点を感じます。
ボードレールやヴェルレーヌら象徴派の詩人に共鳴し、
事物の幻想的なイメージを音で捉えることに務め、
その結果、"印象派の音楽"が生まれたようです。

その他にもドビュッシーの「夏を涼しく感じられるような楽曲」というと・・・
『夢』
『牧神の午後への前奏曲』
『「映像第1集」より”水の反映”』
『「2つのアラベスク」より第1番』    ・・・など

暑い夏の朝に、ドビュッシーの夏に涼しく感じられる曲を聞くと
あなたの一日の始まりを優しく包んでくれるかもしれませんよ。



********************************

番組では、あなたからのメッセージをお待ちしています。

メールの方は、番組ホームページから!
ハガキの方は、今お聞きの放送局『西村由紀江のSMILE WIND』 まで。


「家族や仲間の話」、「嬉しかったこと」「失敗をしちゃったこと」など、
どんな出来事でも構いません。
「あなたの身近にあるエピソード」を教えてください。
ピアノの生演奏と共にご紹介をさせていただきます。
あなたの聞きたい曲もリクエストして下さい。
エピソードと一緒にご紹介します。

被災地にピアノを届ける活動「スマイルピアノ500」では、
震災でピアノを失った方からのご連絡をお待ちしています。
番組、または、私、西村由紀江のホームページまでご連絡ください。

お待ちしています!
http://www.nishimura-yukie.com

あなたにとって、笑顔の風が吹く1週間でありますように……。