第357回 池崎大輔さん①

ゲストは、車いすラグビー日本代表の池崎大輔さん。

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(撮影時のみ、マスクを外しています)


池崎さんは、1978年生まれ。北海道函館市の出身。
6才の時に難病を発症し、車椅子生活になり
高校在学中に車いすバスケットボールを始めました。
29歳で、車いすラグビーに転向され、
2010年日本代表に選出されました。
2018年初優勝を果たした世界選手権では、最優秀選手に選ばれています。
また、パラリンピックには、3大会連続で出場されていて、
日本のエースとしてメダル獲得に大きく貢献されていらっしゃいます。

さらに、今年6月に行われた車いすラグビーの国際大会2022カナダカップで
日本代表が、悲願となる初優勝を果たしました!

「頂点に立てるっていうのは嬉しいですよね。
 さらに敵地での、カナダカップでの優勝は、初でもあり、嬉しかったです。
 若手のハイポインター橋本選手もいい活躍もして、すごく実りのある試合で
 結果につながったというのが、すごく嬉しいです。
 でも、僕が1番嬉しかったのは、すごく尊敬している年上の先輩である島川選手が
 最年長で、初めて、MVPになった! まだまだ俺も、頑張らなきゃいけないな、って
 すごくモチベーションもらいました。
 これは歳とか関係なく、やる気になれば結果が出せるんだと、島川選手が結果で示してくれました。」

このカナダカップでの優勝を受け、日本代表は世界ランク1位に!
これまでの歴史を塗り替える、輝かしい出来事です。

継続していきながらもさらに上を目指したい、と話す池崎さんに
日本代表の強さのヒミツをうかがいました。

「お互いを高め合える選手がたくさんいます。
 敵ではないですけど、戦友として、世界基準でバチバチやりあうので、
 刺激をもらいながらも、伸びていきます。選手達の吸収も早いですし、
 チーム全体が強くなっていくっていう。良いローテーションです。
 世界ランク1位ということは、今度は追われる立場なので苦しい位置にはいます。
 自分たちも、”打倒日本” を目指します。頂上で満足せず、雲の上に、宇宙に。」

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車いすラグビーは、1977年カナダで生まれた競技です。
試合中に激しく車椅子がぶつかり合う激しさから、”murderball”(殺人球技)とも言われています。

4対4で行われる、男女混合競技です。
障がいの重さでポイントが決まり、4人の合計が8点(女性が入ると8.5)で試合ができます。
池崎さんであれば、3点なのだそう。
さまざまなラインの組み合わせで戦術を考え、コートに出場しています。

「 ”なんでこんなに激しい競技を車椅子で?” って思ってたんですけど
 でも、その答えがなんとなく分かってきました。
 障がいの軽い重いに関係なく、どんなことでも立ち向かう強さってあるんだと、
 どんなにタックルされて倒れても、また起き上がる強さってあるんだと。
 そういうメッセージ性が、この競技にはちゃんとあります。」

タックルされた際の衝撃は、30G(重力加速度30倍)とも言われ、
転倒だけではなく、1~2m飛ばされてしまうこともあります。
ただ、衝撃を直接受けるのは競技用の車椅子であり、安全性も確保されていると言われています。

「車椅子にキズがついたり、タイヤがパンクしてしまうたびに、
 スタッフがタイヤを交換して、試合中にパンクしたタイヤを修理してくれています。
 選手だけでは試合ができない、スタッフも含め、チームとしてやらないと成り立たない
 そんな競技でもあります。チームの結束力が無いと勝てないところも、魅力です。」

車いすラグビーは、両手両足に障がいを持つ人が対象となるスポーツです。
そんな選手達が、マツヤニをつけたグローブに着用し
バレーボールのような丸く、ざらつきの付いたボールをパス!
ポイントを決めていきます。

「障がいの軽い人をハイポインター、重い人もローポインターっていうんですけど
 ハイポインターとローポインターの駆け引きや、4ピリオドでの時間の管理...
 僕は引き算苦手なんで、大変ですけど(笑)
 激しさだけでなく、頭も使っている、そんなところを見てほしいです。」

来週も池崎さんにお話伺います。
お楽しみに!

M.  同じ空の下  /  高橋優