今回のLEGENDS 岩崎宏美~シアワセノカケラ~、ゲストはチェリストの溝口肇さんです。
お久しぶり、というお二人。初めて会ったのは10年ほど前、屋久島行った公演だそうです。
その公演は野外だったそうですが、あいにくの雨…。
宏美さんが思わず「楽器は濡れちゃっても大丈夫なんですか?」と心配したところ、「この楽器は濡れても良い楽器なんです」と返事があったとか。
演奏者の方々は“セカンド楽器”と呼ばれる、もしもの時の楽器をお持ちになっているようです。
ちなみに後日別件で溝口肇さんが屋久島に行った時にも雨だったとか。
雨と楽器はとても繊細な関係。チェリストの溝口肇さんのお家には、もちろんチェロが置いてありますが、そのお家には猫も。
猫ちゃんが入ってこない部屋にチェロを置いているそうですよ。
溝口肇さんといえば「世界の車窓から」のテーマ曲。担当されたのはデビューして1年の頃に当時の番組ディレクターの方から“曲を作ってくれない?”と声をかけられたことがきっかけだそうです。
短い番組のテーマだったので、当時発注があったのは15秒ほど。
それから10年ほど誰にも気付かれずに、そのままになっていたそうですが、「世界の車窓から」の放送が10年を迎え、パーティーを開催した時に演奏を頼まれ、そこで初めて15秒以上の、ひとつの楽曲としての形が完成したとか。
作ってみたら7分半になり、せっかくだからCDにしてみようかという話になり、現在に至るそうです。
そのお話には思わず宏美さんも「あんな良い曲なのに!?」と驚きを隠せない様子でした。
そんな溝口肇さんは、4月に還暦記念アルバム『sinfonia』をリリースされました。
これまでの音楽経験からやってきたこと、やりたかったことを詰め込んで、一度くらいは自分が作りたいものを作ってみようと制作されたアルバム。
溝口肇さんにとって初めての全曲オーケストラ(オーケストラ・アンサンブル金沢)によるレコーディングで、「世界の車窓から」テーマ曲もオーケストラバージョンも初収録となっています。
コロナ禍での制作作業は通常よりも時間がかかることが多く、大変なことも多かったそうですが、金沢の澄んだ空気での収録はとても気持ちよく、むしろそのおかげで乗り切れたアルバム制作だったそうです。
還暦記念アルバム『sinfonia』で、美しいオーケストラの旋律と、アルバムに入っている溝口肇さんの愛猫の写真と共に、癒しの時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
【溝口肇さんからのお知らせ】
*ニューアルバム『sinfonia』発売中