今週は、株式会社河内源一郎商店 四代目河内源一郎、山元文晴(やまもと・ぶんせい)さんをお迎えしています。
今回は、河内源一郎商店の成り立ちについて伺いました。
河内源一郎商店は国内に5社しかない、麹の基となる種麹を販売している会社であり、日本の焼酎メーカーの8割がその工麹を使っているといいます。
そんな河内源一郎商店の創業者こそ、日本の国菌と認定されている「河内菌白麹」と「河内菌黒麹」の分離・培養に成功し「麹の神様」と称されている河内源一郎氏。1931年に大蔵省を退官したのち、48歳の時に鹿児島の地で創業しました。
元々は広島で味噌醤油藏を営む家に生まれたものの、家業が立ち行かず家計を助けるために大蔵省鹿児島税務監督局となり、鑑定官として鹿児島に赴任したそうです。この地で焼酎作りの品質向上のために研究したのが「麹」であり、その後一生に亘ってその研究・開発に身を捧げることとなります。
そして、地元の焼酎蔵元の杜氏さんたちとの確執や乏しい研究環境の中、信じられないほどの集中力と発想で、飛躍的に焼酎の品質向上を成し遂げます。
「麹の世界の面白さにのめり込み、麹に人生を捧げた創業者は、戦争中も命にはって麹菌を守り抜いたすごい人なんです」と語る山元さんのお話を、是非お聴きください。
医師。(株)源麹研究所会長・山元正博を父に持つ鹿児島の麹屋「河内源一郎商店」の四代目。東京慈恵会医科大学医学部卒業。独立行政法人国立病院機構鹿児島医療センターで臨床研修医として、その後鹿児島大学医学部外科学第二講座では心臓血管外科、消化器外科を専門として従事する。医師として患者さんに向き合う中で医療における麹の可能性に気づき、故郷に戻り錦灘酒造株式会社(現きりしま高原麦酒株式会社)に入社。その後、東海大学大学院医学研究科先端医科学専攻博士課程を修了、医学博士号を取得し、現在に至る。麹が体に及ぼす働きの臨床例を増やすため、研究中。
ゴンドウトモヒコさん
ボストン大学修士課程修了。専攻は電子音楽とユーフォニアム。
音楽家集団anonymassを結成し4枚のアルバムをリリース。
これまでにYMO, Love Psychedelico, The Beatniks, Chara, UA, くるり, Def Tech他、多数のミュージシャンの録音やライブなどに参加。
蓮沼フィル、METAFIVE、ベーソンズメンバー。
2021年までNHK eテレ『ムジカ・ピッコリーノ』音楽監督。
2022年6月より毎月ソロアルバムリリース!
http://goondo.main.jp/gndsoloworks/index.html
麹と音楽の繋がりは深いと思いました。 食と音楽の共通するところと一致して、どちらも身体に吸収されるものであるから... 。
河内源一郎商店の紆余曲折を知り選曲させていただきます。
November Steps / 武満徹 (1967)
ゴンドウトモヒコさん:武満徹が1967年に作曲した、琵琶、尺八とオーケストラのための音楽作品。 ニューヨーク・フィルハーモニックによって初演され、作曲者が国際的な名声を獲得するきっかけ となった。 麹との関係は河内源一郎の研究熱心な姿が、独学の武満の新しい音楽への意欲と重なるものがあり選曲しました。
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