「ブルーボトルコーヒー」オープン初日は想定外だった? ブランドの哲学を重視した出店戦略で日本に定着。

ゲスト:ブルーボトルコーヒー Strategic Brand Adviser 井川沙紀さん

今日も『お店ラジオ』にようこそ!

パーソナリティは、事業投資家の三戸政和さんと、スマレジ代表の山本博士さん。

ゲストは、「ブルーボトルコーヒー」のStrategic Brand Adviser(ストゥラテジック・ブランド・アドバイザー)である井川沙紀(いがわ・さき)さんでした。

 

「ブルーボトルコーヒー」といえば、日本に上陸した2015年に大変話題となって、オープン日にはテレビなどで取り上げられたため、ご存知の方も多いのではないでしょうか。

アメリカのオークランドで、音楽家だったジェームス・フリーマンによって創業された「ブルーボトルコーヒー」ですが、井川さん曰く「40歳のときに音楽家をやめて、コーヒーが大好きだったので自分で始めたというのがスタートです」とのこと。

その後、アメリカでコーヒーファンの支持を集めた「ブルーボトルコーヒー」は、フレッシュなコーヒー豆だけをお客様に販売し、フレーバーが最も美味しいピーク期間に飲んでいただきたいという創業者の思いを日本でも体現しています。

 

そんな「ブルーボトルコーヒー」の日本進出を支えた人物が、井川さんです。

井川さんは、海外のブランドローンチに数多く携わってきた方で、PRなどを含み海外ブランドを現地で展開させるためのスペシャリスト。

ということは、あの行列の仕掛け人は井川さんだったのですね!と思いきや、「メディアへの露出はかなり数を絞った」と言います。

何故なのでしょう?

「メディアに出せば出すほど行列はできるし話題にはなるんですけど、それをやることによって、ブランドがどんどん“流行り物”として扱われてしまって、ブランド自体が消耗していくようなもどかしさがあったんです。海外ブランドは2年が寿命ってよく言われるんですけど、それにブルーボトルコーヒーはなりたくないな…と思ったときに、じゃあ継続して日本に定着していくためのやり方ってどういうことだろう?と」。

海外ブランドが日本に上陸すると、話題にはなりますが、そこから“持つか持たないか”は2年ほどでだいたい分かると言われているそうです。停滞していくブランド、縮小していくブランドも多いと言います。

そのため井川さんは、PRを仕掛けるときに、10社しか取材を受けないと決めていました。媒体も、「ブルーボトルコーヒー」のストーリーをちゃんと書いてくれるビジネス誌と新聞だけだったそうです。

「ただ結果は、そのやり方で、ミステリアスというイメージになって、逆にお客さまがたくさんいらっしゃった。初日の売り上げも13万円に設定していたので、それくらいしか人は来ないだろうという気持ちでいたんですが、フタを開けたらオープン時には4時間待ちの行列になってしまって、あぁ全然イメージと違った~と思ったんです(笑)」

なんとあの行列は、お店にとって想定外のものだったんですね~。

オープン初日、売り上げは設定の10倍強となり、2時間で全て売り切れてしまったそうです。

 

1店舗目が東京の清澄白河という当時は決して有名ではなかった街だったことも、集客を計算したわけではなく、オークランドの町並みにすごく似ていたからだと言います。

そして2店舗目は、東京の青山でした。

「青山のお店も2階にお店があって、飲食店で2階ってなかなか難しいと言われるんですけど、景色に惚れ込んで、もう2階だけどいい!って決めました。なので、2店舗立て続けで、飲食店の通常概念の逆をいくというか、そういう意味でまたミステリアスというイメージに火がついたというのはあるかもしれないですね」。

 

2年が寿命と言われる海外ブランドですが、あくまでブランドの哲学を大切にした出店戦略によって、日本の「ブルーボトルコーヒー」は今年でちょうど20周年。

今後は、福岡や金沢、名古屋などにも出店を考えているとのことなので、日本全国に「ブルーボトルコーヒー」が定着するのも遠くないかもしれませんね。

 

 

★疑問・質問も募集中

この「お店ラジオ」では、三戸政和さんと山本博士さんへのメッセージもお待ちしております。

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それでは皆様、またのご来店お待ちしております!

 

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